なかなかサマになってるでしょ。
現役引退直後の4月13日、鈴木明子さんと再会した。
以前ラジオビタミンでインタビューしたのは、
バンクーバー直後の2010年だった。
それから、4年。彼女は、ボクのことを記憶していて、
超多忙の中から、対談の時間を捻出してくれた。
今回は、『清流』7月号の対談だ。
現役最後の世界選手権。
滑走終えた瞬間の満ち足りた表情にもらい泣きした。
演技後、いとおしそうに氷に触れ、
リンクを去るとき深々とお辞儀していたのが、とても印象的だった。
摂食障害で選手生命の危機に立たされたが、見事復活。
2度のオリンピック出場を果たした。
これまでの、様々な想いが瞬時に駆け巡ったに違いない。
新刊のタイトルにもなった「ひとつひとつ。少しずつ。」は、
鈴木さんのモットーだ。
「器用ではないので、コツコツやるしかない」
「積み重ねて、続けていくと、ある日突然何かがつかめる」
これは、自分に自信が持てない人に、佳き励ましとなる言葉だ。
自信は、自分を信じると書くとも、鈴木さんは言う。
「引退した寂しさより、これからの新しい道が楽しみ」と
強い意志を感じる大きな目を見開きながら語る彼女。
まさに、鈴木明子のこれからが楽しみだ。