いつでも「きときと」になれる | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。




きょうは、初任地・富山での講演会。
しかもKNB(北日本放送)主催の女性セミナー。
NHKを辞めたからこそ実現した講演会。
雨が雪に変わり、寒い中、

参加者は、主催者側の見込みを上回り、追加席を設ける大入り満員状態。

当然、全員女性ばかり。

熱いというか好意的な視線を浴びながら話すのは、心地よい。

初任地の人たちは、いつまでもあたたかい。

富山で若き日を過ごした新人アナウンサーを、

我が子の成長を見守るような気持ちで見てくれている。

御礼の思いを込めながら、富山時代の思い出を存分に語った。


富山のことばで、いちばん好きなのは「きときと」。

港に上がる新鮮で生きのいい魚のことを指す。

転じて、ピチピチしたはちきれんばかりの人のことも

「あの人、きときとやぜぇ」と言うように使うこともある。

青春の日々を過ごした富山に来ると、

いつでも「きときと」気分に返ることが出来る。



きょうは、会場に黒部市の國香悠子さんも来てくださった。

御年84。お元気だった。

浄土真宗のお寺の坊守をつとめながら、

ラジオの熱心なリスナーとして、よく投稿をしていた人だ。

全国放送で、その名を聞かぬ日はなかった。

新人アナウンサーのムラカミにも、温かい目を注いでくれた人だ。

いわば、西も東もわからないムラカミにとって

「富山のおかあさん」みたいな存在だった。

年賀状に富山に行くことを添え書きしておいたら、

会員限定の講演会に、なんとか聞きたいと、自分で申し込まれたらしい。


会場の雰囲気が、とても温かく心地よく、嬉しい時間となった。