目白駅から歩いて5分ほどのところに、
目白庭園がある。
古くからあった庭園かと思いきや、平成2年完成とか。
門がまえも、江戸で普及した長屋門。
池の向こうに見えるのが、赤鳥庵と名付けられた建物。
北山杉を用いた木造瓦葺きの数寄屋建築。
とても20年そこそこのものに見えない落ち着いたたたずまいだ。
この建物で、落語会が開かれるというので出かけた。
きょうの高座は、三遊亭歌武蔵さん。
ボクも、初めて知った人だが、枕での決まり文句がある。
「ぜひとも名前を覚えて帰っていただきたい。『うたむさし』と読みます。
『かぶぞう』とか『かむぞう』ではありません。
この間なんか『キャバクラ』と読んだ奴がいました。
私は三遊亭歌武蔵。本名を松井秀喜と申します」。
でも、松井秀喜よりは、松村邦洋似だろうと、
心のうちでツッコミを入れていた。
岐阜県出身。中学卒業後、元横綱三重ノ海、武蔵川部屋へ入門。
廃業後、兼ねてからの夢だった噺家となるべく、三遊亭圓歌師匠の門を叩く。
相撲取りから噺家に転身した変わり種だ。
1998年真打昇進。
相撲界をネタにしたオリジナルの持ちネタ「支度部屋外伝」は、
江戸時代から続く落語の世界でも類を見ないネタだ。
寄席や演芸場での高座のほか、
自衛隊、刑務所、老人ホーム等への慰問活動を行っている。
きょうのネタは、『胴斬り』『らくだ』。
いずれも、歌武蔵さんに合ったネタで、面白く聞いた。