雨の中、築地本願寺で行われた映画監督・大島渚監督の告別式に
参列してきた。
式場に入ると、『戦場のメリークリスマス』の音楽が流れていた。
映画関係者が多く参列していた。
弔辞を聞いていると、故人への想いが偲ばれる。
事前に用意した原稿を読む人が多い中、
音楽家の坂本龍一さんだけが、何も見ず、淡々と言葉を区切りながら
弔辞を述べた。
「我が家では、大島さんが亡くなられてから、毎晩、大島祭りです。
大島さんの映画を毎晩、観ています。
大島さんは、ぼくのヒーローです。
きょうあるのは、あなたのおかげです。
厳しく叱る人がいなくなり、日本は寂しくなるのではないでしょうか。
あなたのすべてにありがとう」
大島さんの戒名は、「大喝無量居士」。
参列した人みんなが、
また大島さんに大きな喝を入れてもらいたい思いであったろう。