しかし「女鶴」は他の糯品種に比較して収量が少なく、戦後の食糧難の時代には収量が多く
栽培もしやすい他の品種におされ、栽培面積は次第に減少していきました。
草丈が長く倒伏しやすかったため、機械化された近代稲作栽培には不向きであったことも
栽培面積の減少に拍車をかけ、
昭和60年代には、1軒の農家が自家用として10アール程度を栽培するだけとなり
「幻の糯米」と呼ばれるまでになりました。
本市では、「女鶴」の高品質に着目し、地域の特産品として復活させるべく、
品種改良に取り組むことになりました。
平成元年度に農林水産省農業生物資源研究所放射線育種場(ガンマーフィールド)
において、放射線処理をした女鶴種子を山形大学農学部の試験ほ場で集団育成し、
優良系統を選抜したものを、平成3年度より当センターの試験ほ場において育成しました。
分解調査や粒数調査を実施して、選抜を重ね、倒伏しにくくなるように、より
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と思われる系統を抽出していきました。選抜された短稈系統を当センターの試験ほ場及び
市内5箇所の現地試験ほ場において、生育、病害虫耐性、地域対応性、収量性、品質等を
総合的に検討し、
有望系統の選抜を繰り返し、総合的に最も優れた系統を平成9年3月28日に
農林水産省農産園芸局種苗課(省庁改編前)へ品種登録の申請を行ない、
平成13年2月9日付けで「酒田女鶴」として
品種登録が認められました。
また、「酒田女鶴」を一般の農家へ普及させるべく、市内の農業者で作付けを希望する方を募り、
平成13年度から一般栽培を開始しました。当初は作付希望農家数14件、
作付面積約250アールでしたが、14年度には17件、約320アールとなり、15年度は見込ですが、
23件、約470アールと年々増加しています。
さらに、本市では平成13年1月19日に菓子等の加工品として「酒田女鶴」の名称を
使用するための商標登録の申請を行ない、平成14年2月1日付けで登録認証を受けました。
同年4月5日、商標登録後の第1号商品である「酒田女鶴パン」が販売され、市内のみならず
東京都武蔵野市にある本市のアンテナショップでも大変好評を得ています。





完熟するとネットの中にポトリ


貴腐化が進んだぶどうの房 