麻生さんの35万円のスーツは高いのか? | 拝田昇【歴史とロマンの街・小樽のスーツ仕立て屋】のブログ

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小樽市のメンズオーダーサロン『SARTORIA FISTY』店主の拝田昇です。
マラソン・サッカー・日本酒が大好きです。
サブスリー目指して走ってます。
町おこし団体『小樽あんかけ焼そば親衛隊』の事務局長も務めています。

おはようございます!

 

 

昨日『麻生太郎氏のG20出席の際のオーダスーツは35万円。港区のテーラー森脇で仕立て』というのを某テレビ番組で批判的に取り上げていたというニュースが流れてきました。

 

↓こちら

https://www.sankei.com/premium/news/180510/prm1805100007-n1.html

 

↓閣議の際の一コマ

 

本音は

 

『買えるだけの収入があって本人が好きで買ってるんだからなんか問題あるか?麻生太郎だぞ?吉田茂の孫だぞ?イギリスやフランスやイタリアの大臣がいるとこに日本の財務大臣がイ◯ンや青◯のスーツで行ったら国民として恥ずかしいわ!!』

 

 

という感じなのですがそれを言ってしまったらおしまいなので(言ったけど)今回は服屋的視点から真面目に考えたいと思います。

 

高いか安いか

 
前提条件をいくつか整理しておきます
 
①老舗テーラー森脇さんとは学生時代から50年以上のお付き合い
 
②3ヶ月に1回35万円くらいのスーツを2,3着注文
 
③『政界一の洒落者』と言われるだけありスーツのオーダーの際もかなりの拘りがある
 
 
①テーラー森脇さんは東京港区の老舗テーラーらしいのですがネットで調べた限りではHPがなく、どの様な生地を使っているのか、どんな縫製方法なのか調べられませんでした。オーダースーツの場合『機械縫い』と『手縫い』では料金が大きく変わってきますし、どんな生地を使ってるのかが分からないと予想が出来ないのですが、金額からして『手縫い』で『インポート生地』だろうということで話を進めます。
 
 
『機械縫い』と『手縫い』の違い、メリット・デメリットは改めて書きたいと思いますが今日のところは手縫いの方が手間暇かかって料金が高いと理解してください。
 
 
また『手縫い』の中にも『総手縫い』というのがあります。
文字通り一切ミシンを使用せず全てを手で行うのですが、これはなかなか難易度が高いので日本でも出来るのは少ないと言われています。
 
 
また『総手縫い』の場合『納期・金額』ともになかなかです(笑)
なので取り組む人が少ないというのもあるのかもしれません。
 
 
『総手縫い』と言えば最近話題の御二方を紹介します
 
 
『サルトリア・チッチオ』の上木規至(うえきのりゆき)さん・・・本場ナポリで3年半修行し、2015年南青山に店舗兼工房をオープン。
 
納期は6ヶ月〜 金額は58万円〜
 
 
『サルトリア・ラファニエッロ』の東徳行(ひがしのりゆき)さん・・・こちらもナポリで修行し、2017年に大阪船場で工房をオープン。
 
納期は4ヶ月〜 金額は42万8千円〜
 
 
ね、なかなかでしょ?(笑)
お二人は『リングジャケット』で一緒に働いていたことがあるらしく同い年です。
 
東さんの方が上木さんをリスペクトしているようでいつか『東のチッチオ西のラファニエッロ』と呼ばれるように頑張りたいと抱負を語っています。いつか僕もスーツ作ってみたいですけどたぶんそんな日はこないでしょう。
 
 
②3ヶ月に1回2,3着を注文
 
 
ということは1回の注文で70〜105万円、年間280〜420万円を数十年使ってくれるお客様ということになりますね。なので通常の人が買うよりお得な『麻生プライス』があった可能性は十分あります。
 
そりゃ数十年に渡って毎年280〜420万円使っていただけるなら多少の融通はしますよね(笑)
 
 
③政界一の洒落者
 
 
松屋銀座の名物バイヤー宮崎さんが上の記事の中で「完璧すぎて手を入れるところがない。最後に残った政治家らしい政治家のスタイル」と言っています。最近のトレンドは『肩幅を狭め、着丈短め、パンツ丈短め』ですが、麻生さんは一線を画し『肩幅ゆったり、着丈長め、パンツ丈ワンクッション』とトレンドとは全く違いますが、すごくキマっています。
 
宮崎氏は『相当自分を持っている。あそこまで貫くのはすごい』と麻生氏の性格を推測しています。
 
うちは服屋なのでテレビで国会中継を見ていてもどうしても政治家の着ているものに目がいってしまいます。その観点でもやっぱり麻生さんはダントツだと思います。母と『麻生さんはいいスーツ着てるねぇ〜いくらくらいするんだろうねぇ〜』という会話を何度したかわかりません(笑)
 
 
あと亡くなられた中川昭一さんもいいスーツ着てらっしゃいましたね。テレビ越しでも良く分かりました。体格も良かったのでとても格好良かったのを良く覚えています。
 
 
余談ですがテレビ越しということで思い出すのが、2002年の日韓ワールドカップのイタリア代表監督で名将と呼ばれたジョバンニ・トラパットーニです。この時すでに63歳だったのですがテレビ越しでもまぁ惚れ惚れする様なカッコよさとセクシーさだったのを良く覚えてます。試合内容よりトラパットーニが気になって仕方ありませんでした(笑)
 
 

まとめ

 
・仮にインポート生地で総手縫いだとしたらかなりお安い。恐らく本当は50万円以上するところを長年のお得意様ということもあり『麻生プライス』での提供なのではないか?
 
・インポート生地で手縫いだとしたら妥当なお値段。十分ありえる価格だと思う。
 
・仮に機械縫いだったとしたら生地がインポート・国内に関わらず高い。
 
という感じなのですが,野路さんいかがでしょうか?