ツヨシ「仙人さん、トラウマって消せないのですか?」
仙人「どうしたんだ。トラウマになっていることでもあるのかい?」
ツヨシ「はい。。じつは、彼女が出来ないのですが、、というか、好きな人が出来ると、消極的になってしまうんです。」
仙人「なるほどなぁ。ツヨシは過去にフラれたことでもあるのかい?」
ツヨシ「あっ、はい。でも、どうしてフラれたことを知っているのですか?」
仙人「トラウマは、過去のイヤな記憶が心に焼き付いて起きるものだからな。似たような状況になると、その時の記憶がフラッシュバックするんだよ。」
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
「PTSD」とは、トラウマ体験が起因となって発生するストレス障がいのこと。強烈なショック体験や強い精神的ストレスが心のダメージとなり、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。
ツヨシ「そのとおりです。好きな人に嫌われたらどうしょうと考えると、目を合わすのも怖いんです。」
仙人「かなり重症だな。でも、いい機会だから、「トラウマ」の解決法を教えてあげよう。」
ツヨシ「解決できるんですか?ぜひお願いします。」
仙人「フフッ、一番簡単なのは、精神科や心療内科で抗うつ剤を処方してもらうことさ。」
PTSDの治療薬…不眠、強い不安感、うつ状態などの症状の改善には、抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬などが使われる。
ツヨシ「病院に行くのはイヤですよ!ほかに治す方法はないんですか?」
仙人「あるよ、正し本気で治す気があればだが。それでもいいかい?」
ツヨシ「初めから本気ですよ!」
仙人「わかった。じゃあ教えよう。「トラウマ」は私にもある。若いころに事業に失敗したんだ。起業してから会社は順調に成長していたんだ。でも、その後トラブルが起きて倒産した。それが今でもトラウマさ。だから、今でもチャンスがあると、ビビッてしまうんだよ。」
倒産による「トラウマ」の弊害…成功の次には、「倒産」が起きるかもしれないと、無意識に信じている。そのため、チャンスがあっても挑戦(努力)しないで現状維持を優先してしまう。
ツヨシ「えっ?仙人さんにもトラウマがあるのですか?じゃあ、仙人さんでも、トラウマは治せないってことですか?」
仙人「ああ、トラウマは一時的に対処できても、完全には消せないものなんだ。」
ツヨシ「ふ~ん、だから、さっき「本気か?」と聞いたんですね。」
仙人「そうだ。(記憶を)消せるなんて勘違いしては困るからな。実は、トラウマというのは「過去の記憶」だ。それも強烈にイヤな記憶だ。この記憶が問題なんだよ。」
ツヨシ「どういう風にですか?」
仙人「人の記憶なんてものは、勝手に作り上げたものだからさ。恐怖体験が強いと、想像力が働き実際の何倍も恐怖が大きくなる。それは「夢」や「幻」と同じだ!」
ツヨシ「それって、まるで「空」ですね。」
仙人「そう、脳で起きていることは、すべて「空」なんだ。だから、ややこしい。」
ツヨシ「それじゃ、やっぱり薬でないと「トラウマ」は治せないのですか?」
仙人「薬だって一時的だ。トラウマに対処するには、人間の心理について理解しないといけない。トラウマは記憶だと言っただろ。実は、その時の「恐怖」を記憶しているんだ。そして、似たような状況があると過去のことを思い出す。」
ツヨシ「ふ~ん、たとえば、、どういう?」
仙人「たとえば、、、赤ちゃんがハイハイできるようになると、あちらこちらと探検するだろ。すると、玄関に行くと母親が「アブナイ!」と叫ぶ。ところが間に合わず、赤ん坊は玄関の上から落ちて頭を打った。泣きながら目を開けると目の前には「赤い靴」がある。そして、ビックリした母親が「アブナイって言ったでしょ!」と赤ん坊を叱りつけた。さて、この赤ちゃんにとってのトラウマは何だと思う?」
ツヨシ「赤い靴ですか?」
仙人「フフッ、そういう場合もあるようだな。しかし、たいてい赤ん坊にとっては「母親がトラウマ」になるものさ。母親は、子どもが可愛い過ぎるあまり、少しの危険にも「アブナイから、やめなさい!」と言い続けるからさ。」
ツヨシ「そんな過保護の母親って多いですからね。でも、思春期の子どもにとっては、それがうっとしくて、母親が嫌いになるんですよね。」
仙人「人は、過去に起きたイヤな状況と似たような状況が起きると、一瞬で過去の感情が蘇るのさ。だから、「上司の顔を見ただけで不快になる」人があるだろ。苦手意識は、そう簡単にはとれないからなぁ。」
ツヨシ「あるある、ですね。」
NLPでは、過去の恥ずかしいとかイヤな思い出「フレーム」をそのまま意味づけしないで、プラス思考の視点で解釈する「リフレーム」によってトラウマを解消する方法を用いる。
この場合は、「自分を成長させてくれている上司」だと意味づけする。
仙人「先ほどの喩えは、赤ちゃんの時の体験が原因になっていた。しかし、大人が玄関から落ちるなんてことはまず起きない。失敗したのは、自分が未成熟だったからなんだ。成長した現在の自分とは比較できない。ところが、いつまでも人は、過去の記憶に引きずられているのさ。」
過去の自分と現在の自分は、経験も能力もすべて異なっている。同じように、未来の自分は今の自分とは違う。すべて「同じ自分」と思うのは、間違っている。
ツヨシ「今の自分は、昔の自分じゃないってことですね。そう思うだけで、だいぶ気が楽になりました。」
仙人「フフッ、それは良かった。しかし、人は本能的に「危険」を避けようとする。みんな、危険予知能力を持っているのさ。」
ツヨシ「危険予知ができるのですか?」
仙人「ああ、当たらないかもしれない予知だ。」
ツヨシ「えっ?どういうことですか?」
仙人「人は、過去の経験を元に未来を予想する。たとえば、こんな話がある。仲の良かった母親と高校生の娘があった。いつもは言わないが、何故かその日の朝だけ、娘から「お母さんのこと大好き!」と言われたそうだ。ところが、その直後に娘が家を飛び出して交通事故で亡くなった。そのことがあってから、母親は良いことがあると「悪いことが起きる!」と思うようになり、一日中暗くなるそうだ。」
ツヨシ「そうですよね。そんな辛いことがあれば。」
仙人「そうだな。でも悲しいことだ。良いことが起きるのが怖いんだから。人は悪い体験をすると、「何が悪かったのか?」と関連付けしてしまう。そして、悪いことが起きた時の近くで起きたことと関連付けして、「これが原因だった!」と脳を納得させる。」
いかなる経験もそれ自身では成功の原因でも失敗の原因でもない。われわれは自分の経験によるショック―いわゆるトラウマに苦しむのではなく、経験の中から目的に適うものを見つけ出す。自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与えた「意味づけ」によって自らを決定するのである
※アドラー心理学より
ツヨシ「じゃあ、ボクらが恐れているのは、事実じゃなくて「妄想」なのですか?」
仙人「ああ、だから、さっき「空」と言っただろ。私たちは、嘘を信じて、ありもしない悪魔に怯えているのさ。」
ツヨシ「それじゃ、トラウマを解消するには、「自分の記憶を信じてはいけない」ってことですか?」
仙人「精神科医やカウンセラーなら「あなたが悪かったのではない。」と言うかもしれないが、そんなことでトラウマは解決できないさ。大事なことは過去とおさらばすることだ。そして、これからどう生きるかを決めることなんだ!」
ツヨシ「ふ~ん。分かりますが、でも過去なんて消すこと出来るのですか?」
仙人「過去を消すことなんかできんよ。昔からずっと持ち続けていた「悪い意味づけ」を変えるのさ。そのためには、過去から逃げようとしてはダメだ。過去に戻るんだ!「意味づけ」が変わるまで何度も何度もそこに戻るんだ。すると、ある日突然、正しい「意味づけ」が降りてくるんだよ。」
※参考⇒ 意味づけを変えれば幸せになるは嘘?「十如是」の秘密
ツヨシ「でも、悪いことを思い出すなんて、イヤなことですよね。」
仙人「思い出すのは、始めは怖いかもしれない。でも、怖くても、何度も同じ場面を見ていたら慣れてしまうものさ。人は慣れる生き物だからな。何度も見てたら、あれほど怖かったことが馬鹿らしく思えてくる。」
ツヨシ「そうですよね、慣れない方が変かもしれないですよね。」
仙人「フフッ、それでも怖い場合は「仏に手を合わす」と良いだろう。仏と一体化すると、智恵が出るからな。ツヨシでもすぐに意味づけが変わってしまうだろ。」
ツヨシ「なんですか、ツヨシでもって!」
仙人「はっはっは」
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【今日の学び】
★トラウマは事実ではない。「妄想」が作っている恐怖心だ。
☆過去のイヤな体験に、どんな「意味づけ」をしているか?
マイナスな意味づけと、プラスの意味づけ。どちらを選ぶ?
★過去に戻って、過去の「意味づけ」を書き換えると、現在の状態が変わる。
☆仏に手を合わすと、冷静に過去の自分と向き合える。
そして、仏が幸福になる智恵をくれる!
※参考⇒ 仏に手を合わすだけで膨大な功徳!?理屈よりかんたんな「大乗仏教」の本質
★トラウマは、人を成長させる「種」である!
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