警察署で尋問を受ける、厳しくとがめられる。
最初は所持品から。
全部チェックされる。
刃物など危険なもの、他に盗品を持っていないかだろう。
そして、住所・氏名・家族構成・職業や趣味、利き手まで詳細に尋ねられる。
顔写真、身長、体重、ホクロなどの身体的特徴。
すごかったのは、警察署の人たち。
素直に過ちを認めると、皆さんが優しい。
少し話が反れるが、私はITの仕事をしている。
警察署の指紋を採取する人に言われた。
「すごい仕事をされてるじゃないですか、わたしら公務員で60歳になったら定年ですわ。
何歳になっても仕事があるでしょう、これからはITがないと成り立たない時代ですよね。」
そんな褒められるような仕事じゃない。
1960年代~1990年代に作られた、ものすごく古いコンピュータシステムの改修をする仕事。
銀行や生命保険会社のシステム。
その時代に現役で活躍したエンジニアたちはみんなリタイヤしているから、システムを改修できるエンジニアが日本でわずかになってしまった。
私は、残飯をあさっているくだらない技術を持っているだけだ。
のら犬・のら猫、そのような仕事をしているだけ。
(同じ仕事に携わっている人、ゴメンナサイ)
クレプトマニアと言う病気を知っているのかのよう、万引きをする人は再犯者が多い。
だから気持ちを分かってくれたのかもしれない。
先の指紋を採取する人は、私が年長者であるからかもしれないけれども敬語までつかってくれた。
私なんて警察官という立派な人に敬われる者ではない。
気が付けば警察署でも泣いていた。