2020/9/6 朝鮮日報
【朝鮮日報コラム】「始まりはあっても終わりはない」という傲慢が大統領の落とし穴
金泳三(キム・ヨンサム)大統領は1997年正月、「有始有終」と書き初めをしてメディアに公開した。「始まりがあれば終わりもある」という意味の この言葉に、政権を美しく締めくくりたいという意思を込めた。任期終了を14カ月後に控えた時期だった。しかし大統領の覚悟は、ほどなくして「韓宝不正」問題が持ち上がったことでむなしくついえた。ありふれた銀行融資不正かと思われた事件は、大統領の息子を刑務所へ送り、ついにはアジア通貨危機につながった。当時と今とでは何が同じで、何が違うだろうか。
(中略)
文在寅大統領は、任期中に大法官と憲法裁判所裁判官のほぼ全員を交代させた。前任の大統領が任期を全うできなかったため、任免権が一時に偏ってしまったのだ。憲法が大統領・大法官・憲法裁判所裁判官の任期をそれぞれ別にしている意味は、大統領の「任免権独裁」を防ぐためだ。それが、三権分立を通して少数者保護の堤を築こうという憲法の精神だ。にもかかわらず文大統領は、たまたま転がり込んできた任免権を利用して、二つの憲法機関を自分の側のとりでにした。一件たりとも例外はなかった。
金泳三大統領は、文大統領と同じ任期を残して「始まりがあれば終わりもある」と揮毫(きごう)し、自らの意志を刻み込んだにもかかわらず、「大統領の運命」を避けることができなかった。大統領にとって、「始まりはあるが終わりはない」という有始無終の傲慢(ごうまん)ほど恐ろしいわなはない。
姜天錫(カン・チョンソク)論説顧問
1
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/04/2020090480120.html
2
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/04/2020090480120_2.html
3 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/04/2020090480120_3.html
引用ここまで
何と言いますかねえ・・・・・何度も書いてきましたが韓国にはまだ法治は無理なんですよ。そこまでの文明段階に達していないんですな。
とにかく歴代大統領が退任すれば逮捕されるか崖から飛び降りるという国ですからねえ。OECD加盟国でこれほどダイナミックな国は他にはないんじゃ。
当然ながら韓国には三権分立も存在しません。大統領という名前の期限付き国王がすべての権力を把握するんですね。朝鮮日報もそういうことは分かっているようで。
だから韓国大統領の運命などダイナミックにならざるを得ないんですが・・・・・・フィリピンでもタイでもいいですが、後進国というものはこういうものとしか。
”ありふれた銀行融資不正かと思われた事件は、大統領の息子を刑務所へ送り、ついにはアジア通貨危機につながった”・・・アジア通貨危機については何度も書いてきましたが、なるほど、これが
後進国というものか、としか感想がありませんな。
まあ寅さんの退任後については期待しておりますよ。どれくらいの喜劇を見せてくれるのかと。