広島経済大学 メディア ビジネス学科 | アイビーの独り言

アイビーの独り言

加藤りつこのブログ


アイビーの独り言
広島経済大学 興動館正面玄関




昨日広島経済大学メディア ビジネス学科の、徳永博充准教授のアシスタントとして講義に参加させていただきました。


亡くなった息子の年齢の学生さんたちが席に着かれる姿を見て、瞬時に彼の晩年となった大学入学間もない頃に、私の心はタイムスリップしました。

そして不思議なことに、平成生まれの大学生が息子の学友のような錯覚に陥り, 久し振りに熱い眼差しをした大学時代の息子に会ったような気がして、あの頃の感情が懐かしく蘇りました。



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興動館の建物は4F建ての建物です




広島経済大学には興動館教育というプログラムがあります。

これは実社会に必要な力(知識と人間力)の育成を目的に創設された教育プログラムです。その興動館での徳永ゼミのカリキュラムに参加させていただいたのです。

あっという間に1時間30分は過ぎました。

私は若い人たちの真剣な眼差しを浴びているうちに、淀みかけていた血液が熱く滾ってゆくのを感じました。




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    2004年4月青春出版社発行




最後のまとめで徳永先生は、落合信彦著 《崖っぷちで踊るヤツ すくむヤツ 逃げるヤツ》(青春出版社) に掲載された落合氏の巻頭言を朗読されました。


『9年前の阪神・淡路大震災で、オレは若い友を亡くした。実際には一度も会ったこともなく、亡くなったあとに母親の手紙で知らされたのだから、正確には《友となれたはず》の男を亡くしたというべきかもしれない。彼の名前は加藤貴光君。広島から神戸大学に進み、将来は《世界平和の一翼を担いたい》と、国連で働くことを夢みていたが、21歳の若さで亡くなってしまった。』


『それにしても、なぜ人生というのはこうまでアンフェアなものなのだろうか。貴光君のような限りないポテンシャルと輝かしい未来を持った人材が天才で命を失い・・・・・』 


徳永先生はここまで読まれた所で涙を流し、声を詰まらせ読めなくなってしまいました。男子学生の一人が続きを代読されましたが、私は先生の想いの深さに感謝すると共に、17年前にお出会いいただいた意味を今問えたような気がしました。



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興動館1Fにあるcafe Timeは学生が運営



学生さんたちがそれぞれ感想を述べてくださいました。

自分を見つめ 《気づき》 の時を持ってくださったようでした。

感想を述べる時涙で声を詰まらせる人も多数いてくださったことに私の方も感涙してしまいました。

そして、多くの学生さんたちが、《貴光さんに会いたかった。》 と言って涙してくださる姿に、改めて同年代の 《死》 の重みを感じた一日でした。



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失敗を恐れず勢いよく一歩踏み出そう

  (アオサギ) photo by T. Naito



昨日出会った若い人たちが、失敗やスランプの中から気づきや学びがたくさんあることを忘れず、思い切り一歩外へ踏み出してくださいますように・・・・・

心から願った一日でもありました。