当時の大阪帝拳ジムは、板張りの床で、目の前には大きな公園がありました。
で、そのジムの中ではプロボクサーの人たちが、汗を滝みたいに流しながら、めちゃくちゃ熱心に練習していました。
……小学生の僕から見たら、もう別世界。
「人間って、あんな顔して息できるんや…」みたいな。笑
そこで迎えてくれたのが、西原先生でした。
西原先生はめちゃくちゃ怖い一面があるんですが、(木のバットて選手を叩いてました。笑)
それ以上に優しい方で、ちゃんと僕のことも見てくれました。
当時の僕は小学5年生。
しかも当時は、小学生の練習生なんてほぼゼロ。
なのでみんなが可愛がってくれました。
可愛がってくれた…というより、
「ジムに迷い込んだ子猫」みたいな扱いでした。笑
ただ、可愛がってもらってても、周りはプロボクサー。
迫力が凄すぎて、ビビりながらシャドーボクシングしていました。(心はずっと“家に帰りたい”)
でも僕は幼稚園から、父の指導を受けてたので、まあまあの実力があったんです。
で、そのせいで——
「じゃあ、スパーやろか」…と
……早い。早すぎる。
まだ“小学5年生”って単語、先生の頭に届いてない。笑
こうして僕は、板張りの床の上で、人生最速のスパーリングをすることになりました。