サボテンの花が咲いただけなのに…


はい、咲きました。
花をつける位置、色、バランスすべてよし。
サボテンは自分の魅せかた知ってるね。



これはIKEAに売ってる3個セットのミニサボテンが
10年以上の歳月をかけてぐんぐん大きくなったもの。

いつからか毎年こうやって花をつけるようになりました。


せっかくだから普段サボテンになど目もくれない
夫の泰三くんにも見せてみた。



ねぇねぇ、サボテンの花が咲いたよ。


そしたらね
「『ほんの〜♪』って歌いたくなるね」
と言ったの。


ああ、その曲はたしか
ドラマひとつ屋根の下の主題歌だね。

そういえばサボテンがつく曲名だったかしら。


そうそう、サボテンの花!


歌詞にサボテンなんて出てきたっけなと
調べてみましたよ。


そしたら出だしから引っかかる。


ほんの小さな出来事に 愛は傷ついて
君は部屋をとびだした 真冬の空の下に



いやいやいや、実際はさ
その小さな出来事だけじゃないのよ。


まぁ些細なことだしねって済ませてたものが
とけない雪のように心につもっていって
だんだんやり過ごせなくなったあげくに
編みかけていた手袋と
洗いかけの洗濯物をほっぽらかして
一緒にいるくらいなら真冬の空だろうが
衝動的にあと先考えずとびだしたわけよ。わかる?


って気持ちになった。


恋愛相談でもよくね、あるのよ。


彼から別れを切り出されたとき理由をたずねたら
〇〇なところが嫌だって言われた。
だからそこを直したらまた恋人に戻れるかもしれない。


いやいやいや、ないないない。


理由を聞かれたからなんか答えなきゃって思って
いちばん無難で納得してくれそうなやつを
話しただけにすぎないからね。


それに理由はひとつだけじゃないもの。


ほんの小さな出来事が積み重なって
もう無理ー!!ってなって別れるの。


これは恋愛関係だけじゃないよね。


ふつふつと怒りが湧くときってさ
もともと機嫌が悪かったり
もともと相手に悪い印象をもってたり
いくつか条件が重なったときなの。


単発の嫌なことだけでは人は怒らない。


だからとびだすくらいの思いきった行動の裏には
もっと以前から不満があったってこと。


残念だけど愛はとっくに傷ついてたよ。


で、歌詞にサボテンって出てきたかしらと探したら
2番にサラッとありました。


君が育てたサボテンは 小さな花をつくった
春はもうすぐそこまで 恋はいま終わった


育ててたサボテンすら置いてっちゃったんだね。
花をつけて次の季節に向かってる。


それにしてもサボテンって言葉は
ここにしか出てこないの。

これで『サボテンの花』って曲名にしたセンスが好き。


ってね。


ただサボテンの花が咲いただけなのに
どんどん話が飛躍してったよ。


そんなサボテンの花言葉は


枯れない愛

ですって。



なんの皮肉だよ。