田舎はよく冷える。

いつまでもフローリングのままではいられないんだ、わたしたち。ほんとはずっとこのままでいたかったのに。夏の幻想を追いかけて、裏切られて、でもまだ信じたくって、それでも容赦なく襲ってくる冷えこみ。

やっと夢から醒めました。もう冬だ、と。


そこで急遽インテリアショップでラグを見たんです。インテリアショップとか言っといてなんですが、ニトリです。そう、あのニトリ。


ラグコーナーで夫の泰三くんとサイズやらデザインやら見てました。最近は天然素材のものに関心がある泰三くんはウール100%でできたラグが気になってるみたい。

わたしは展示品の毛足の長いラグにうずもれるように触れ、これ化学繊維だけど気持ちいいよーと話しかけるも返事がない。なんだなんだ、そんなに天然素材がいいのかよ。


ま、わたしが話しかけた相手は泰三くんじゃなかったんですけどね。誰なの?泰三くんみたいな黒いダウンなんて着ちゃってさ。


壮大なひとりごとを話してたんだわたしったら。ダメよね、冬場は黒いダウンの人口が増えて見分けがつかないったらありゃしない。泰三もどきがうじゃうじゃいる。

泰三くんもわたしが黒いダウン着てお買い物してたときにどっかに消えてしまったことがあって、あとで戻ってきて怒られました。


ちゃんとオレをつかまえてなきゃダメでしょっ!


ですって。どうも黒いダウンの知らない女性についていってたみたいで。

黒いダウンはほんとやばい。

モノトーンのウォーリーを探せだと思ったらその難易度たるや恐るべし。


さて、急にウール100%のラグが気になってるのにはわけがあるのです。


かれこれ10年以上前のこと、シルク製品にどハマりしたことがありまして。インナーから靴下からパジャマにいたるまですべてシルク。シルク信仰といってもいいくらい。

そしてそのときから愛用している毛布があるんですけどね、その毛布がやっぱりシルク100%なの。

結婚した今となっても泰三くんと1枚の毛布を一緒にかけて寝てるのです。

泰三くんもその毛布をいたく気に入っていて、かけなくても手で握るだけで暖かいとか言ってくるしまつ。そんなわけないよね。いつの間にシルク教に入信しちゃったんだろ、わたしよりひどいレベルで。


それが一緒に暮らし始めて3回目の冬のいま。


オレもシルクの毛布が欲しい!


なんて言い出すの。急に自我がめばえたみたい。


それでわたしと同じシルク毛布を購入したらこのザマです。






キラキラした目で地蔵になってた。


で、寝た。

普段なら顔に毛布やお布団がかかったらはねのけちゃうのに、シルクの最高の肌触りでまったく気にすることなく寝続けてる。


体はほんとうに心地よいものを知ってるんだよね。体のセンサーは間違わない。


過去にもこんなこと書いてた。

ずっとそうだったからという理由で特に深くも考えず続けていたのを、あるとき変えてみると驚くほど心地よい生活になったよ、というお話。

ブログタイトルにもしてるけど、ものすごい簡単にアセンションできちゃう。


結局わが家は天然素材ではないラグを敷いて、底冷えを回避。リビングでストーブのまわりをゴロゴロしてネコ化してます。ああ、なんて快適なんだろう。