さて、巷で話題のこちらのチョコをご存知だろうか。


映画『シン・ゴジラ』に登場するゴジラの第2形態、通称「蒲田くん」。



こんなのバレンタインにあげたら泰三くんが喜ぶに決まってる!!


これが新宿高島屋のバレンタイン特設会場で発売されているとtwitterで確認、買いに行ったのが一昨日の火曜。

だが時すでに遅しで完売。くそっ。


お店の方によると翌日13日は25個入荷するとのこと。それで今回は最後で、予約は不可。


25個…


この人気ぶりを考えると開店時間に行かなければならないだろう。



ああああああああああああああ朝早いよおおおお!!!



開店と同時に高島屋に着いたとしても買えるとは限らない。なんたって入り口はそこかしこにたくさんあるんだ。


くそっ!!


ものすごおく迷った末に、翌朝の開店時間を狙って出かけることにしました。


しかしだ。


朝から出かけると泰三くんに不審がられるのではないか。もし問い詰められたらなんて答えたらいいんだ。


「ちょ、ちょっとそこまで行ってたの!べべべべつにバレンタインチョコなんて買ってきてないってば!!!」


嘘がヘタだからなあ。

(※実際は息を吐くように上手に嘘をつきます)



ということで、夕食のあとにいつものように眠くなった泰三くんを寝るように促してみた。この日のメニューのカレーを食べ過ぎたようで、なんとも好都合。



泰三作のカレー。とても美味しい。


21時すぎにはグーグー寝てしまった。グフフフフ、まさかバレンタインの2日前から巧妙に仕掛けられているとはつゆ知らず。


そして頃合いをみて深夜に起こしてみるという悪魔の所業。

なぜならば、そうなったら今度は眠れずに朝がたに寝床につくから午前中は起きないだろう。ということは詮索されることもない。



恐ろしい子!!


もうほんと、ほんっとわたしを敵にまわさないほうが身のためだよ。


そして翌朝控えめなアラームで目覚め、音をたてずに支度をして家を出た。泰三くんはスヤスヤ眠っている。




9:30
新宿高島屋前に到着。バレンタイン特設会場に一番近いエレベーターからすぐの入り口だ。


どうやらわたしは3番目。他の人に倣ってベンチに腰かける。

もしかしたらこんなに急いで来ることもなかったのかしら。わたしが欲しいからといって、みんながそうとは限らないもんね。


あ、そういえば。高島屋の開店前に並ぶのは人生で二度目だったと思い出す。


高校生の頃、鳥取の米子高島屋の冬のバーゲン初日に、どうしてもコム・デ・ギャルソンのストールが欲しくて並んだんだった。

ストールは3万円。それが半額になる。

高島屋の扉の取っ手を握って、どんなに人が押し寄せようと一番乗りを譲らない気概でいた。のだが。


並んでいたのはほんの数人で、開店と同時に他の人たちはギャルソンをスルーして思い思いの方向へ散らばっていった。


当然お目当てのものをスムーズに買えてしまったわけだけど、お会計をした後も店内にいた客はわたしひとり。

なんだ、ギャルソンに心血を注いでいたのはわたしだけだったんだ。


高島屋での忌々しい思い出がよみがえる。



9:45

急に人が増えてきた。
ベンチに座りきらなくて扉の前は立っている人でいっぱいになってきた。

そして「寒い中ありがとうございます」と温かいお茶と高級飴が支給された。これは戦う者にのみ与えられる施しか?やはり戦いは避けられないのか。すごいな高島屋。

しかもぜんぜん寒くないし。頭上からハロゲンの熱気がこれでもかと降り注ぐ。すごいな高島屋。


9:50


人でごった返してきた。
このままベンチに座っていては先頭集団に入れない。わたしも立つことにした。


しかしだ。先頭集団としてエレベーターに急いだとして、早く乗り込んだものが箱の後ろに位置することになる。ということはほどほどのスピードでエレベータードアぎりぎりに乗り込むくらいがベストだ。


くそっ!それを見極めなきゃいけないのか!!
誰だ!?誰が第2形態を狙っているんだ??
お前か!!お前もか!!


開店を待ちわびる40名が全員ゴジラ第2形態を狙っているように思えてくる。


だってそうじゃないか。バレンタインチョコを買うのは主に女性だけどもゴジラファンは老若男女問わず生息しているんだ。今しか売ってない第2形態を男性が狙っているのは当然で、ましてや日本だけでは飽き足らず、国外からも熱い視線を向けられているかもしれないんだ。もはや地球規模!全人類蒲田くんに夢中なの!!


ところで。

よくJ-POPで「世界中を敵に回したとしても君を守るよ」みたいな歌詞があるけど、世界中を敵にってどれだけ凄惨な事件を起こしたらそうなるんだ。とか思っていた。

しかし今のわたしにはどうだろう。ここにいる全員が敵に見える。敵にしか見えない。そうか、事件を起こさなくても世界はあっけなく敵にまわるんだな。


そして歌詞のとおり世界中を敵にまわしてわたしを守る術はこうだ。


開店と同時に足早にエレベーターに乗り込もうとする客すべてに「すみません、蒲田くんは諦めてください!蒲田くんは!蒲田くんはゆずってくださーーーい!!」と言って邪魔をする。


これは…敵しか作らない。でも世界中を敵にまわしたとしてもわたしは蒲田くんにたどり着く。



なーんて妄想をしていたら、あと2分!!!



ドキドキする。こんなに胸がときめくのはなぜ?




(╬ಠ益ಠ) 蒲田くんが買えるか買えないかの瀬戸際だからだよ。



10:00

ふぉおお〜ふぉおお〜


狼煙はあがった。し、脳内でホラ貝も響いた。

特設会場直通エレベーターまで平静を装って歩く。ほらだって、ほかの蒲田くん狙いの客に目をつけられたらたまらないからさ。


エレベーターでは奥に行きすぎてはいけない、奥に行きすぎてはいけない、奥にあーーー!ここエレベーターボタン係の場所じゃないかー。これじゃあみんなが降りるのを見届けるまで「開」ボタン押さなきゃじゃないかー!!


まさかのピンチ!ピンチはチャンスなんて嘘でピンチはピンチでしかないぞ!!考えろ、考えるんだ野引!!


と、そのときです。閉じかかった扉をこじ開けて客が乗ってきたではないか!その勢いでエレベーターガールポジションから動くことができた。ありがとうBBA!



そして11階で運命の扉が開いた。
ゴジラ売り場は15メートル先!!



ここでめちゃくちゃ急いでいた他の客たちはエレベーター脇の売り場マップに釘付けとなっている。ナイストラップ高島屋!


下調べをせずに本番に挑もうなんて甘い甘い。


なかば余裕をぶっこきながら、なんと1番乗り。わーい。



「第2形態をひとつください」

「第2形態でございますね、かしこまりました。昨日もいらっしゃいましたね。ありがとうございます」

「はい、一番乗りしてしまいました」




ああ、一番乗りだなんて…前のめりみたいで恥ずかしい(〃ω〃)

とか一瞬よぎったけど、充分すぎるほど前のめりだわ。今さらだわ。


と、ここで後ろを振り返る。



わたしの後に並ぶ人がひとりもいないんですけどどうしました?




あれ?あれ??


なんか余裕あったんでショーケースの写真を撮らせていただきました。




幼虫。これはモスラかな。



初代ゴジラの登場シーン。カッコイイ!!!


第2形態が人気なのは値段の手頃感だろうな。
このゴジラはものすごくお高いの。もし争奪戦に敗れて第2形態が完売してたらこっちにしようと思ってたんだよね。でもこれを泰三くんにあげようものなら床の間に飾って三代先まで家宝にしそうだしな。さすがに腐るぞ。



写真を撮り終えた頃にエレベーター第二陣がやって来て、わたしの後に男性が、そのさらに後に男性が並んだ。


よかったね、みんな買えるんだよ。



第2形態が手に入ったいま、全世界から敵は消滅した。






さてこんな時間に新宿で解き放たれたわけですが、朝の10時ってお店があんまり開いてないんだよね。



紀伊國屋新宿本店でパトロールしてきました。

あるある、泰三くんの「パラレルワールドで待ち合わせ」。


目視で確認して、家に戻るために電車に乗りました。


おや?FBを見ていたら泰三くんがコメント返しを始めたようです。てことは起きたな。チッ、計算より早いぞ。


仕方がないから途中パン屋に寄ってパンを購入。偽装工作もぬかりなく。


そして帰宅して寝室を開け
「パン買ってきたー」と言ったら

「え?ずっとリビングにいると思ってた」だってさ。



なんだ、パン買わなくてもよかったんじゃん。


しかしね、近所に行くメイクと新宿に行くメイクは弱冠ちがうんだけどな。気づかないもんなんだよね。


こういう微差って女の人は気づくんだよ。覚悟しろメンズども。



そして今朝は早めに目覚め、寝ている泰三くんの枕元に蒲田くんをそおっと置く。






メリークリスマス!←違…





【お知らせ】

白石泰三、野引香里の大阪イベント、講座の開催が決定しました!

 ◾︎3月16日(土)18:00〜

   
『7名限定ひき肉のつどいat肉まんアトム』
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◾︎3月17日(日) 13:00〜18:00
『運命を切りひらく意識のアップデート講座』
【場所】大阪私学会館
 詳細・お申し込みはこちら

それでは大阪でお待ちしております!



【お知らせ】

夫、白石泰三の新刊『パラレルワールドで待ち合わせ』が発売されました。彼女と付き合えた5時間後に交通事故で意識不明の重態に。臨死体験、UFO、龍など、実話のくせにスピリチュアルのバラエティパックな内容です。わたしも執筆協力をしています。


◼︎「パラレルワールドで待ち合わせ」出版記念トークライブの動画です。
 

 

◼︎こちらは爆笑につき大好評のシンクロ二シティ対談

堀内恭隆さん×白石泰三×野引香里


日常でのシンクロニシティの起こし方についてだよ。

②では『パラレルワールドで待ち合わせ』の前日譚、野引のスピンオフを話しています。