先週に続いてACO沖縄の沖縄の人々をテーマにした劇で2本建公演のもう1本「密航者〜波濤をこえて〜」を新大久保のR's アートコートで観た。演出は俳優座の眞鍋卓嗣。

 

先週観劇した際に、新大久保から劇場までの道が檄混みで、ほとんど人にぶつかりながら人の波をわけて進み、ギリギリで開演に間に合ったので、今回は余裕を持って家を出た。

春休みということもあるのだろう、平日昼間なのに原宿竹下通りなみの混みようだ。

R'sアートコートへお出かけの際はこの駅から劇場までの道がなかなか進めないということを覚えておくと良いと思う。

 

 

****** 演劇サイト より********

「清次郎にあいたい」


1955年、ヒロ子は冬の嵐が荒れ狂う暗い海、引かれたばかりの27度線を越えていく。

1955年、冬の嵐が荒れ狂う暗い夜、一艘の密航船が引かれたばかりの27度線を越えて沖縄へ渡った。

乗っていたのはヒロ子という女。

一か月後琉球政府出入管理部の取調室にヒロ子が連行されてきた。
取調官とヒロ子の攻防がはじまる。

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奄美群島(沖縄よりも早く本土に返還された)から恋人—清次郎(齋藤慎平)に会いたい一心で荒波で転覆寸前の密航船に乗り込んだヒロ子(外間結香)。とは言え、当時両島からの密航者は珍しいことでもなく、密航者ということで出入管理局に連行されたとしても罰金刑で済むことも多かったらしい。しかしながらヒロ子は取調官(清田正浩)から執拗なまでの取り調べを受けることに。そこには二人があずかり知らない、米軍側の思惑が大きく関わっていた。

 

今回の密航者たちの話でも、知らないことが多くあって、反省。。。

 

そうか〜、奄美群島は戦後すぐは8年間米国の統治下だったけど1953年に日本に返還されていて(ちなみに小笠原諸島も1968年!まで米国統治下だった)、お隣の沖縄とは北緯27度線(当時の国境)を境に米国と日本という違う国とされていたのか。(ちなみに沖縄は1972年5月に日本に返還されている)

 

親戚、知人などがそれぞれの国に引き裂かれたという歴史が日本にもあるということ(敗戦国、例えばドイツの東西などの例はよく知っているが)を想像するに、個人的な、または経済的な理由でこのように密航者が多くでたのは納得がいく。

 

ここでも、その地理的理由から沖縄、そして奄美群島の人たちが不自由を押し付けられたのは日本人として不平等と感じずにはいられない。また、その不平等、そして格差も、、つまるところ、国の偉いさんたちの都合から生まれているというところは、大きな見方としては今でも、そしてどこでも続いていることなのだとまた痛感した。—劇中でもヒロ子を取り調べている役人も、実は米国側からの強い要求に従っていて、そのことに嫌気がさしている。

 

今回の3人芝居のヒロイン、ヒロ子を演じた女優さん、外間(ホカマ)結香さんがとにかく魅力的。

フランスで女優、ダンサーとして活動、活躍しているということだ。

 

彼女のステージをもっと観てみたいと思った。

 

 

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