中野ザ・ポケットで劇団青年座の新作竹田モモコ作「ぼっちりばぁの世界」を観た。

 

**** 演劇サイト より ******

さびれた海辺にある「土ヶ森青少年キャンプ場」。
今では利用者が激減、経営は悪化していた。そんな折、キャンプ場に隣接する星の浜が「夕日の綺麗な砂浜10選」に選ばれた。これをきっかけに地方創生事業が始まる。
 

「土ヶ森青少年キャンプ場」は、「星の浜パーク」へと名前を変えた。
更に東京のアウトドアメーカー【チル・アーク】から、アドバイザーとして3人の社員が派遣されてきた。
しかし、そこで働くオーナー夫婦や
アルバイトには、昔ながらのやり方が染みついている。今時のキャンプ場にするという自覚が全くない。
【チル・アーク】の面々は一心に改革を試みるが、なかなか思うようには進まない。プレオープンまであと10日…。
「星の浜パーク」は、無事にオープンすることができるのだろうか…。

 

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実は昨年11月に観た竹田モモコの作品「他人」がとても面白かったので、ちょっと追いかけてみようと思っているところ。

今回演出は青年座の磯村純が担っている。

 

 

 
今回の戯曲も新人とは思えないほど上手い!と唸らされた。
 
今の社会、若者が生きづらいと感じている世界をきちんと反映しながら、ストーリー自体は無理なくスムーズに進んでいく。全面方向にアンテナを向け、一定の世代に限らず、老若男女の視線を交差させている。その根底にあるのは敵対して対抗するのではなく、理解しようとする歩み寄りだ。もちろんその中には笑える台詞がうまく入れ込まれている。
 
そんな自然に惹かれるストーリーを劇団ならではという年齢層が幅広い青年座の役者たちが無理なくそつなく演じていく。
 
社会にうまく適応できず、心を閉ざしたアルバイト店員を演じた角田萌果の凍りついた顔の演技が見事!
 
小さなおみやげ付きというちょっとした工夫がまた嬉しい。
 
 

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