今までの私のグリーフケアの学びは

独学でした。


自分で気になる本を読んで、

私の経験してきたこと、

そこから感じること。


そんなことを大切にしながら、

自分で学びを進めてきました。


昨日、はじめて講座を受けました。

何度かブログでも

紹介させていただいている

一般社団法人 リヴオンさん。


グリーフケアに関する

さまざまな取り組みをされています。


昨日は、そんなリヴオンさんの

医療者のためのグリーフサポート講座。


お試し講座でしたが、

緩和ケアの現場で働く先生方や

がん看護専門看護師さんの

お話を聞いたり、

他の現場で働く看護師さんとも

交流できたりと

貴重な時間となりました。



その中で、

自分のグリーフと向き合い、

それを表現する

という時間がありました。


自分が今までに

失ったものものや人は?


そのときに生まれてきた

感情や反応は?


それをかたちに表すとしたら

どんなふうに描きますか?




みなさんも、身体や心に

負担にならない範囲で、できる範囲で。

やってみてもいいかもしれません。


グリーフはどんなものでしょうか?

どんな想いがあふれてきましたか?




ただ講座でも言われていましたが、

決して無理はしないでください。


グリーフに向き合ったり

表現したりすることは、

その時や状況によっては

かなり負担になることです。


強制ではなく、パスしてもいいことが

講座でも保障されていました。




私の失ったもの。


それを聞いて、やはり長男のことしか

思い浮かびませんでした。


そのときの感情や反応。


衝撃、否定。

後悔、自責の念。

悲しみ、寂しさ、苦しさ、思慕。


食欲がおちたり、

無気力になったり。

眠れない日があったりもしました。


疎外感や孤独感。

人間関係の変化。


あげればきりがないぐらい。

今まで、さまざまな感情や反応を感じ、

それとともに生きてきました。





そして、そのグリーフを形に。

グリーフを形に、と聞いて

真っ先に浮かんだのは

とけとげしたもの。


苦しみや痛みを伴う、

そんなイメージで描きました。


それで終わろうと最初は思いました。


でも。

長男のことを想うと、

このとげとげした苦しみや痛み

だけではないな。


そんなふうに感じたんです。


長男がいつも見守ってくれている。

長男とともに、生きている。

いつも長男との絆を感じています。


それは優しく暖かな、

そんなイメージでした。



私はとげとげしたものと隣り合わせで

ハートを描きました。


2つとも一緒に存在している。

そんなことを表現したくて。

その2つは離れて別々にではなく、

くっついたものを描きました。



自分でも、意外でした。

確かに長男との絆は感じています。


でもグリーフと聞くと、

長男をなくして苦しい。

そんなふうに思っている

と思っていました。


でも今回、今の私のグリーフと

しっかり向き合ってみて。


かつては苦しみだけでしかなかった

私のグリーフ。


でも今は。

苦しみだけではない。

苦しみとともに

暖かなものも感じられる。


私のグリーフはそんなものに

変化しているんだと

思いました。





決して苦しくないわけではない。

でも、暖かいものも確かにある。



一見、両極端にありそうな

相反する2つの想いが

私のなかに確かに存在しているのです。


2つとも、否定せず。

2つとも、大切に。



普段感じていることや想っていること。

でもそれを形にして、表現してみて

はじめて気づくことがある。


今回のことを通して、感じました。

この講座では、実際に描く時間は

数分間でした。


もっと時間があるときは

色をつけてみたりするのだそうです。


またそれはそれで、

違った発見や新たな気づきが

出てきそうな気がします。


いつやるのか?

どこでやるのか?

そんなことによっても

変化しそうです。


その変化から、

自分では気づかなかったことに

気づくきっかけになったり。


自分の中のグリーフを可視化することで、

自分自身の気持ちや状態を

客観的に、俯瞰的に

見つめることもできるかもしれません。



自分ひとりでは、なかなかこんなことを

やる機会もないので、

貴重な経験になりました。


来月からは、本講座を受ける予定です。

自分自身の学びを深めたり。


グリーフケアを身近で当たり前の

社会にするためにも、

ヒントや気づきが得られるといいな

と思います。