はじめましてニコニコ


私は看護師をしています。

こどもの頃、母が入院したことがあり、

その面会に行ったときに、漠然と看護師への

憧れが芽生えました。


学生時代に、偶然見たテレビで、ホスピスで

働く看護師のドキュメンタリー番組を見ました。

それまでの私の看護師のイメージは、

病気やけがを治すことに向き合う患者さんに

寄り添うというものでした。


私はこの時にはじめて、ホスピスという言葉を

知り、死と向き合う患者さんや

ご家族に寄り添う看護師がいることを

知りました。

それを見ながら涙があふれ、深い感銘を

受けたことは今でも鮮明に覚えています。


この時から、看護師になって、

死と向き合う患者さんに寄り添える

看護師になることが、私の目標になりました。


それから看護師となり、

その後、家から一番近い大学病院に就職します。


がん患者さんと深く関わる腫瘍内科病棟に

配属になり、現在までの十数年間の間に、

多くのがん患者さんやご家族と

たくさん関わらせていただきました。

その中には、患者さんの死が訪れる前に

起こるグリーフである

予期悲嘆を抱える患者さんやご家族、

また、亡くなられる患者さんも、

多くいらっしゃいました。


グリーフを抱えた患者さんやご家族の

お話を聴かせていただき、寄り添い、

そのときの私ができることは何かを考えながら、今まで精一杯仕事をしてきました。


しかし、大学病院の病棟ということもあり、

やらなければいけない業務が多く、

その日に受け持つ患者さんの人数も多いため、

ひとりひとりの患者さんに

多くの時間を割くことは、現実的には

厳しいことがほとんどです。


また、亡くなられた患者さんのお見送りのとき、

ご遺族はこの先、必要なグリーフケアが

受けられるのだろうか?と、

毎回気になっていました。

しかし、亡くなられたご遺族に対しては、

その後の様子を知ることすらできないのが

現状なのです。


時間を気にすることなく、目の前にいる

患者さんやご家族のことだけに集中して

関わりたい。

病院の外に出たあとも、グリーフケアが

当たり前に受けられる社会になってほしい。


十数年間、大学病院で勤務しながら、多くの患者さんと関わらせていただいた中で、

私が今強く感じていることです。


グリーフケアを、必要な人が必要なときに

当たり前に受けられる社会にするためには、

何が必要なのか?どうすればいいのか?

いろいろ妄想しながら、模索する日々です。


これから、そんな私の妄想話や、

私のグリーフのこと、そこから感じたこと、

日々のことなど、

綴っていけたらと思っています。

どうぞ、よろしくお願いしますニコニコ