高倉健さんが遺した言葉、

演じる姿・雰囲気、所作、台詞の言い方には、その役者の人となりや体験が集大成として自然ににじみ出てくるということかと思います。
 
最近は、タモリになりたい、タモリに憧れるという熟年サラリーマンが少なくないとか。
でも、タモリさんの軽妙洒脱さは、これまでの生き方や人生があって、それが今に結実したもの。一朝一夕にできるものではなく、これまでの積み重ねがあったればこそ、そんなに生易しいものではありません。
 
タモリさんとは場所や場合は違いますが、酒場放浪記の吉田類さんや、自転車で日本全国こころ旅を続ける火野正平さんも、なりたい・憧れる年長者とも言えそうです。
 
居酒屋に関する生き方では、吉田類さんの他に、太田和彦さんもいらっしゃいます。
 
火野正平さんは、幾多の女性と浮名をながしながらも、誰一人として恨む人無し、その飄々とした生き方があっての現在。金は無くとも甲斐性あり、人情とさり気ない気遣いの人となりが番組から感じられます。
 
生き方、人となりと言えば、
電力の鬼と呼ばれた松永安左エ門は、経営者たるものが経験すべきこととして、失業投獄という三つを経験することと言っています。確かに厳しい体験を乗り越えてこそ、人の上に立つ見識・振る舞いが自然に身について行くのかもしれません。
 
同じ三つの体験と言えば、吉行淳之介さんの著書『淳之介養生訓』の中で、宇野浩二という作家が、男が一人前になるには、病気の苦労をたっぷりしなくてはいけないと言っていたと書いています。
 
この夏の暑さ、猛暑を乗り切ることも、決して無駄ではないと思う、7月の暑い夜なのでした。
 
猛暑には、横浜味奈登庵のもり蕎麦+カボチャ天・350円をサラッとスルッとサクッといただきます。