【1曲 筒美京平 作品】忍者『忍者』(1990年10月2日) | Noda Rhythm(野田リズム)盤店 "ハイクポップ(High Quality Pops)" 専門店

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忍者『忍者』

 

1.HA・TA・SHI・JO
       (作詞:原真弓 作曲:佐藤健 編曲:船山基紀)
2.天誅
       (作詞:荒木とよひさ 作曲:JULIA 編曲:新川博)
3.愁列車
       (作詞:加藤正則 作曲:濱田金吾 編曲:鷺巣詩郎)
4.ZI・N・GI
       (作詞:売野雅勇 作曲:筒美京平 編曲:船山基紀)

 

●忍者、1990年リリースのファースト・ミニ・アルバム『忍者』

デビュー曲「お祭り忍者」から間もなくのリリース作品。

 

レコード大賞新人賞を「忍ぶべき存在だから」という理由で辞退したことでもお馴染み。

(事務所側がエントリーを求めたが認められなかったという説もあり)

 

「うわぁーー!いたねーーそういえば!」のランキングでもかなり上位。

名は体を表し、真摯にその言葉の意味を咀嚼し、全うしていったジャニーズグループ、

そう、それが≪忍者≫。

 

 

ところが、

音源を掘ってみると良曲がとても多いというのがこのグループのネック。

本稿アルバムの作家陣を見ても、

売野雅勇、濱田金吾、鷺巣詩郎、新川博など、あまりジャニーズ関連では見かけない名前が多し。

本作以外でも、MAYUMI、山川恵津子、清水信之といった名前も。

 

総じて、ポップスの達人たちが数多く関わっていたプロジェクトだったんですね、

と後から気づくわけです。

後期の作品に関しては秋元康が大きく関わっているあたり、

他のグループからの差別化を大きく図っていたのでは?という妄想。

 

デビューシングル「お祭り忍者」の通り、

「日本の伝統文化を取り入れた、演歌のような楽曲も歌えるアイドル」

 

というのが当初のコンセプトだったみたいなので、結局ゴールの構想がどんなものだったのか

というのは、もはやジャニーさんが墓場まで持っていってしまいました。

 

 

 

本稿の『忍者』はデビュー作だけあって、

特に先述のコンセプト含め ≪忍者≫ のイメージングが色濃く反映された作品に。

「HA・TA・SHI・JO(果たし状)」にはじまり、「ZI・N・GI(仁義)」に終わる、

?侍じゃないのか という疑念も生まれつつ、それは言わない。

 

「お祭り忍者」ほどの歌謡感は皆無の、詞の世界観を除けば純然たるポップス・ロック作品。

 

特に筒美京平先生作「ZI・N・GI」に関しては、

少年隊/仮面舞踏会 → 光GENJI/STAR LINGHT 直系のマイナー調ロックの系譜。

「お祭り忍者」でデビューしてしまったがために、

歴代のジャニーズデビュー曲のイメージをここで担保させているかの様で、奮えます。