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甘過ぎるんだ

自意識過剰な世界に溺れているだけ



朝起きて
誰もいない部屋を暖める

僅かな湯気で

ほのかな温もりに泣けば

やがて
やわらかな日差しに気付く



気丈を装う日々

身動きが利かない

酔うほどの甘さは

誰にも求められていない白さは


溶けてしまえ

溶けてしまえ
息ができない

浮かんでるみたいだ

そこには何もない

深まる悲しみも

色褪せた喜びも

かつての記憶も





泳ぐように渡る

新たに創造される世界で

形のないものだけが残ってゆく

神経が伝えるものだけが

他人と自分の風景を映す

薄れゆくフィルム

手を振る



その耳の奥にだけ


そっと


響いて


ずっと


残って


浮かび続けて

恐ろしい夢で朝に気付く

嘘で塗り固められた服に
耐え切れない足元から崩れ落ちる

手をつく瞬間に
君が見えた

哀しい目と目が合った



日が眠る前に

物語を先に進めよう

あの痺れが
痛みが
君の哀しみまで届かないうちに



美しく着づらい服はいらない

埃まみれの過去を払う

それは
誰のためでもない

見窄らしい裸足

感じることができた

本物の痛みで生きるための夜明け