偏見の要素があることも重々承知の上で、周囲の医学生を見て感じたことを少し。
自身がover 30ということもあってジェネレーションギャップ所以に感じているところもあるのかもしれない(恥)。

まずは、先生がお怒りになるほどのうるさい私語で講義がなかなか始められない状況に少しばかり驚いた。
小生の学生時代(今も学生ですね)を思い出すと、そこまで礼節のない状況ではなかった。
講義中のスライドの画像をスマホでカシャカシャと撮影するのも日常茶飯事。
それが悪いと断言はできないけれども、そういった行為にためらいを感じなくなっていることにどうかと思う。
詳細には触れられないけれど、先日のとある儀式において、信じ難い身だしなみの学生がいた。
部活があろうとも、着替えるのは当然。

年長者のたわごとはこれくらいにして、別のお話を。
意外だったのは、部活に熱心な学生が珍しくはないこと。
他の学部の部活と比べてどれほど熱心に取り組んでいるのかはさておき、解剖学のような勉強があっても部活を継続されている人も少なくない。
自身の経験からすれば、(野球部に関して)部活では高校までで完全燃焼している学生が多く、大学でも体育会に入るというのは全体の2割程度だったと記憶している。
これまでに部活に本気で取り組んできた経験が少ない(無い)が故に大学でその楽しさを体感されているのだろうか。

それとやっぱり医学部だからか、
こういう人が本当に頭の良い人なんだろうな~っていう学生がいる。
編入生同士の勉強会(テスト前に数回実施)でしばしば話題になったのが、現役生との記憶力&瞬発力の差。
もうそればっかりは仕方が無いから、彼らの1.5倍は勉強しないといけないというのが合言葉だった。
我々が勝手に引け目を感じているだけかもしれないけれど、そうやって互いを鼓舞しているところもある。
少し笑えるけれど、そうやってお互いを励ましあってこのまま頑張っていけたら良いのかなと。
ただ、残念ながら、それがまんざらでもないところもありそうで。
解剖学の先生もおっしゃっていたことだけれど、コツコツ頑張ったのに不合格の人も入れば、少しの勉強で簡単に合格する人もいる。
まあ、どの世界でもそういうことはあると思うけれど、こんなにも強く実感したことはなかった。
今回のテストに向けて、我々編入組は先に述べた引け目と共にそれなりに時間をかけて取り組んだ。
一方、現役生の中には、普段の勉強もそれほどせず(こっそりしているのだろうか?)、テスト前に数時間勉強したというだけで、ひょいと合格している学生がいる。
高校時代もそんな感じでやってきたという人もいて、どうやら非常に高い理解力と記憶力を持っているようである。

日本人がよく口にする、頭が良いとか、頭が悪いという言葉。
大っ嫌いな言葉。
勤めていた会社では日常的に他人のことをそうやって評価している人もいた。
頑張っている人のことを頭が良いと呼ぶならまだしも大抵そうではない。
そもそも隣の人間との頭の良さの違いなんて誤差範囲、大差ないというのが小生の考えである。
丹羽宇一郎さんも著書の中で近いことを記述されていた記憶がある。
ただ、例外的に能力の非常に高い人がいるのかもしれない。
そういう人が「頭が良い」と呼ばれるのであればいいのかもしれない。

間違いなく言えることは、小生はコツコツ頑張っていかないとやっていけないということ。
そうできることが大切だということは会社に入ってよくよく分かった。
頭が良い人にもできないことをコツコツと積み重ねていこう。





前期は、生理学、生化学、医学英語、そして解剖学の4本立てでスタート。
中でも、解剖学は実習の時間が非常に多く、ほぼ一週間全てが解剖学といってもいいくらい。

こんなにも早くに人体解剖を経験するとは、、、と少し戸惑いながらのスタートだった。
まず感じたことが二つあった。
一つは、なんて多くの知識を必要とされるのかということ。
骨、筋肉、血管、神経、などなど。
約60兆個(約200種類)の細胞からなる人体にはとにかく知っておくべきことがたくさんある。
もう一つは、実習とはなんて有難いものなんだということ。
これまで机上で学んできたことを、実際に目で確かめて触れることができる。
文字と2Dのイラストで想像しながら理解して、記憶するのには限界があるし、非効率的。
実習に真剣に取り組むことで、記憶力の低い(非常に低い)小生にもいくらかの知識が定着してくれる。
医師を目指しているという理由だけで、そういった機会を与えられていることに感謝しないわけにはいかない。

解剖学に関してはすでにテストもあった。
まずは骨に関するところから講義がスタートしたので、その範囲(骨学)でのテスト。
合格ラインを超えなければ再試が待っていた。
結果は合格◎
不合格者数が意外にも多くて、改めてしっかり勉強していかないといけないことがわかった。
それと、やっぱり医学部。
こういう人が本当に頭のいい人なんだろうな~って人がいる。
それについては別の記事で触れることにします。
なんとか解剖学をモノにできるように頑張っていこう。

入学直後に感じたことを書いておきたいと思っていたのにいつのまにやら、、、4月ももうすぐおしまい。
言い訳をすれば、うちの大学は入学してすぐ(2年次の4月)に解剖学の講義&実習が始まって、しばらく毎日の予習&復習に追われる日々が続いてて、、、
すでに初テストも終わって、無事に合格◎
聞くところによると、2年生の前期が比較的大変のようで、その後は少し余裕があるらしいからいきなりだけど今が踏ん張りどころと思って頑張っています。
頑張るって言っても、暗記、暗記、暗記、の日々です。
解剖学はとにかく記憶すべきことが多い。
骨に筋肉に血管に神経、構造や機能についても良く理解しながらとにかく暗記(解剖学の詳細は後ほど別の記事で)。
この先医師になることを考えればこれくらいのことで弱音は吐けないけれど、暗記が苦手な人間にとっては正直辛い。
ということで、医学生になったことを実感する間もなく、医学を学び始めました。
しばらくは基礎医学がメインだけど、どれもこれもヒトについてのことばかりだから面白い。
解剖学も生理学も生化学もヒトを中心にしているのが医学部。
期待通りで良かった☆
なんとかなりそうだ。




先週金曜日、待ちに待った初登校だった。
2年次のカリキュラム、図書館の使い方、ネットの使い方などなど、昔(12年前?)聞いたような話を懐かしみながらのガイダンスだった。
一番前の席だったから、同級生にどんな人がいるのか全く分からなかったのが残念、、、
同期の編入メンバーの話によると女子率が4割ほどもありそうだとか。
工学部時代のあの頃には想像できなかったな、笑。
居眠り組が3割くらいいたとも。
まあ自分もあの頃だったら確実に寝てただろうけど。

良かったのは編入組のモチベーションの高さと積極的なところ。
良いメンバーに出会えたことに感謝、感謝。
みんな落ち着いてるしね。

ちょいと心配なのは一般生とのジェネレーションギャップ。
今までに話したこともないような世代の人たちとどうやっていくか、、、
でも、こんな機会はなかなかないから上手くやっていく術を見つけないとね。
まあなんとかなるはず。

あと残念だったのは、編入生に対する事務局の対応の悪さ。
たった5人しかいない編入生だからか、例外的な扱いを受けているような気がしてならない。
入学に当たって受け取った資料は新1年生用のものが目立つし、学生証ももらえてないし、健康診断の連絡もなかったし、、、なんかどーでもいいような扱いを受けているように思えてくる。
大学によって違うんだろうけど、うちの大学の編入生に対する対応はこんなもんなんかな。
頑張って結果を出して見返してやるしかないな。

何はともあれ、無事に医学部生活がスタートした。
同期の編入生と一緒に高いモチベーションを維持して頑張っていこう。
医学に医学研究にバイトに部活。
やることは山ほどある。

それにしても六甲台から見渡した神戸の街並は良い景色だった☆

有休消化期間中は少しゆっくりできるかなって思っていたら全くだった汗
引越し、役所関係の手続き、会社関係の書類の提出、入学前の手続き、奨学金申請のあれこれ(病院探しなど)、保険、年金、銀行、予防接種、、、などなど
昔は親が全部やってくれてたんだと思うと頭が上がらない。
入学までにはきれいさっぱり片付けないと。

それともう一つ大変なことが、、、
思っていた以上にお金がかかるってこと。
入学後に極貧生活を送ることは覚悟しているけれど、それ以前にとてもたくさんのお金がかかった。
引越し関係に数十万円(引越、新居契約など、自己都合退職なので会社の補助は一切無し)、大学関係に約十万円(生協、同窓会、保険など)、健康保険任意継続により保険料大幅アップ↑
こまかいものも含めればまだまだ、、、
これに入学金と授業料が加われば、、、恐ろしい(只今、免除申請中)
「世の中お金が全て」とは言わないけれど、お金で実現できることが多いということは否定できない。
医学部に合格できたのも、入学できるのも、これから勉強できるのもお金がなければ無理だった。
そうじゃないって言う人もいるかもしれないけれど、少なくとも僕はそうだった。

良いこともあった。
少し前に大学時代の友人と飲んで、ごちそうしてもらった。
「お祝い」まで頂いて、励ましてもらった。
本当に大切な友人。
どの世界に入っても一番大切なのは、人との繋がりを大切にして、協力し合える関係を築くことだと思う。
そのためには先ず自分をもっともっと成長させていかないとね。
医学部を目指す前に一読してみては↓
少し前の本だし、著者の主観が強いところもあるから、現状と合わないところもあるだろうし、全てが正しいわけではないとは思うけど、入学前に考えた方が良いことがたくさん書かれている。



あと2ヶ月もしないうちに医学生としての生活が始まる。
もう完全に心ここにあらずで、4月からのことばかり考えている。

その前に大学のカリキュラムをちらっと確認してみた。
受験前に確認しろよって感じだけど、そんなこと気にしてられなかった。
とにかく合格することが最優先だったからね。
国立大学であればどこの大学でもそう変わらないと思ってたら大間違いだった。

医学部に入ってからどういう生活を送りたいかは人それぞれだと思うから、
事前にカリキュラムを確認して自分の希望に合う大学を選択した方が良いかもしれないね。

英語の講義数、午前の講義が多いor少ない、基礎配属ありorなし、編入生のPhD取得実績ありorなし、大学院への進学は必須?、などなど。
実際は大学によってまちまちなんだね。

幸い、進学先の大学は自分の希望にぴったりの感じ。
いまのところだけどね。
英語の講義が充実してそうで、研究環境も整っている(平成25年度 研究強化事業支援対象機関の一つ)。

医師免許を取得することだけに集中するのならどの大学を選んでも大差はないだろうから、
とにかく受験校を増やして医学部合格の可能性を広げた方が良い。
そうでない人は少し各大学の特徴を調べてもいいかもしれない。
もしかして、そういうひとにとっては医学部に入ることがベストではないかもしれないしね。




将来、臨床の現場できっと感じるのが、医師としての限界。
外科的にも化学的にも医師ができる治療には限界がある。
それに気づいて基礎医学の道に進む医師も少なくない。

でも、医師にできる治療には外科的なものや化学的なもの以外にもあるはずで、
それを上手く使いこなすことも考えないといけない。

一つは、プラセボ効果。
急性疾患や進行したがんといったケースは別として、薬の開発に携わっているとプラセボとの戦いからは逃げられない。
例えば、痛み関連の疾患ではプラセボ効果がけっこう大きい。
精神疾患もそうじゃないかな。

今やストレス関連の疾患は山ほどあるけど、
例えば、環境を変えるというだけでストレスを軽減することは十分に可能だし、
食事の面から対応するというのも一つだと思う。

確かに、薬でなければ病気を完全に治すことはできないかもしれない。
だから、まだ薬のない病気に対して創薬を発展させることは本当に大切なこと。
でも、医師はそれ以外のことも考えないといけない。
予防医学を発展、浸透させて、プラセボ、食事、環境といったあらゆるオプションを使えないと。
そうすれば、薬を必要としない段階で患者を助けられるし、増え続ける医療費を抑えることにもつながる。

つまり医師が勉強しないことは山ほどあるということ、、、でもそれには限界がある。
もっともっと周りと協力する必要があるということだと思う。
医学部に入ってからの記録も残すことにした。
ということで、このブログのタイトルも変更。
「医学部学士編入学までの軌跡」→「医学部学士編入生の軌跡」。