“森絵都” 『ラン』
【内容情報】
9年前、家族を事故で失った環は、
大学を中退し孤独な日々を送っていた。
ある日、
仲良くなった紺野さんからもらった自転車に導かれ、
異世界に紛れ込んでしまう。
そこには亡くなったはずの一家が暮らしていた。
やがて事情により自転車を手放すことになった環は、
家族に会いたい一心で
道のりを自らの足で走り抜く決意をするが…。
哀しみを乗り越え懸命に生きる姿を丁寧に描いた、
感涙の青春ストーリー。
ブログを通じてお友達になった長崎のランナーさんから、
教えていただいて初めて読んだ作者です。。。
一言でいうと、
“素晴らしい本です！共感と感動でした^^!”
まず、大きな共感として…
私が、20年近く前から持ち続けている “死生観” と
本書のテーマが見事に一致しました。。。
その死生観は、20年近く前に読んだ “生きがいの創造”
という本そのものです。。。
この本が私にとっての生きること、死ぬことの拠り所です。
この本によると人の魂は、
前世・現世・来世と “輪廻転生” を何度も繰り返します。。。
死ぬことによって人は魂の器としての体を喪いますが、
魂は死なずに永遠に受け継がれて行きます…だから、
人の死は悲しむべきことではあるけれど、
決して、恐れるべきことではない…ということ。。。
そして人は夫々、
それまでの人生におけるキャリアに応じて、
必ず越えられる宿題（試練）を現世に与えられる…。
それはたとえば、
自分や肉親の死や病気や障害や事故などです。。。
その人には越えられるという前提で与えられた試練、
その宿題をクリアすることが、
その人生におけるその魂の成長となるそうです。。。
時には過酷な人生（運命）を迎えるかも知れませんが、
どの人生にも必ず、
“ソウルメイト” が妻（夫）や兄弟や親友として、
形を変えて存在し、大きな力となってくれます。。。
このようにして、魂は死なずに生き続ける訳ですが、
自死にだけは、生まれ変わりは赦されません。。。
こういった考え方が、
良いとか悪いとか、正しいとか正しくないとかではなく、
こういう考え方を受け容れる事で、
仮に自分や大切な肉親の死に直面した時や、
乗り越えれないと思うほどの試練に見舞われた時に、
気持ちが少しでも楽になり少しは心に余裕が持てて、
前向きな考え方が出来るような気がします。。。^^?
そんな気はしますが、
55年近くになる私の人生自体は、まだ甘ちゃんです。
前世までのキャリア不足からか？…大きな試練もなく、
本当の意味での試練は、
これからか、来世ですね…たぶん。。。^^;
加えて、本物の試練を前にした時に、
実際どれだけ冷静でいられるか全く分かりません。。。^^;
それともう一冊、
10年近く前に読んだ本の記憶が鮮やかに蘇りました。。。
それは、1月から TV ドラマがスタートした “重松清” の
『流星ワゴン』 です…こちらも大好きな本です。。。^^v
全く個人的な感想ですが…。この 『ラン』 という本は、
『生きがいの創造』 ＋ 『流星ワゴン』 ÷ 2
という感じです。。。^^v
この3冊、個人的にはかなりお勧めです。。。^^v
次に、大きな感動として…
こちらは、いっぱしのランナー気取りの感動です。。。
走り始めた動機は別として、
ランナー “環” の成長や喜びや停滞や不安など等…
自分が走り始めた頃の
距離や時間が少しずつ延びて行った時の喜びや、
初レースのスタート前に感じた期待や不安や後悔、
多くの場面とオーバーラップして感動しました。。。
そういえば、
ワクワクドキドキした感覚を忘れておりました。。。^^;
それにしても、たまちゃんの頑張りには脱帽です…
会社の昼休みも含めて、
走る頻度や継続する根性は見習わねばなりません。。。
たまちゃんが走り始めた最初の頃を読んでいる時は、
『みんな最初は、こんなもんやでぇ～^^』
と余裕がありましたが、
数ヵ月後の10㌔や20㌔の親近感溢れるタイムを見ると、
『ほぼ、俺と一緒やん…^^;』
とちょっと焦ってしまいました。。。^^;
私も自分なりに本格的に走り始めて4年近く、
なんとか最低週2回、
月平均100㌔ぐらいは頑張ってきたつもりでしたが、
フルを目指すには全然足りないと猛省しました。。。
ドコロさんをはじめとする “イージーランナーズ”
の面々も個性的で愉快な人たちです。。。^^
はんぺいたさん、
素敵な本をご紹介下さり、ありがとうございました^^
他の作品も読んでみたくなりました。。。^^!
それとこの方、直木賞作家なんですね…
誠に失礼ながら、全然知りませんでした。。。m(_ _ )m 
