音楽は学校の授業でいうと、理系にも文系にも属さない芸術分野というイメージですよね
私も高校時代、ひとまず文系に籍を置いたものの、
高3の時いざ音楽を選択しようとすると、希望人数に達しておらず履修出来ないので
日本史か世界史を履修するように、とのお達しが
流石に受験最後の1年、
全く入試に使わない科目に4時間を費やすのは…と思っていたところ
音楽の先生方が猛抗議してくださり、4時間自習という形に落ち着きました
そのうちの1時間は音楽の先生が、音大の入試対策(ソルフェージュ)をしてくださったり、
自習の3時間で宿題を済ませ、自宅に帰ったらバイオリンの練習だけに時間を費やせたり、
自習中に手の空いている先生が英語の宿題を見てくださったり
なんだかんだ高校には大変お世話になりました
無事合格し、音楽の成績は10
中高6年間で全科目最初で最後の10でした
思い出話が長くなりましたが、
私は、音楽やバイオリンはとても理系の分野だな、と思います
バイオリンの音の出る仕組みからして物理学ですし、
楽譜の記譜法や音楽理論は、気持ちのいいほど整然と形式立って取り決められているからです
特にレッスンをしていて感じるのが、右手の力加減
弓が速い時は圧力は強く、弓が遅い時は圧力は軽く
反比例するような形ですね
きっと数学者がその気になれば、いい音のする速さと圧力は数値や公式で示せるのだと思います
まぁ、数値化しても弾くのは人間ですから、数がわかったところで体でコントロールしてその数値の力や速さを出せるかと言ったら無理でしょうから
数で示す必要はないでしょうね
結局は耳と体で判断し、覚えるしかない
さて、弓の力加減では
「ギギギーという音がする」
「音がシャーシャーする」
がよく聞く生徒さんの悩み
たいていが弓の速さに対する圧力がうまくいっていない時に起こります
ギーギーなるのは、圧力が強すぎるか、弓が遅すぎる(=使う量が少ない)
シャーシャーなるのは、圧力が弱すぎるか、弓が速すぎる(=使う量が多い)
大人の方に多いのはシャーシャーなる方
ギーとなるのを恐れるばかりに軽く弾いてしまう方が多いです
先日のレッスンでは「鳥肌が立つ準備をして、わざと力を込めてギギギーメエエェと弾いてください」
とお願いしました
盛大なヤギの鳴き声を聞かせていただいた後、「それより少し軽く、もう少し軽く」と徐々に力を抜いてもらい
ギーとならないギリギリの力加減を覚えてもらいました
だんだん力を入れていくより、徐々に力を抜いてもらう方が、
本当に際のラインを攻められます
自分の音がか細いな、加減が分からないな、
という方はぜひ一度ヤギを鳴かせてみてくださいね