メトロノームってお好きですか
実は私はあんまり好きじゃない
抜群の安定感の反面、問答無用で突き進む強情さ
一切の乱れを許さないストイックさ
ドSですか…と言いたくなる
何より「追い立てられる感」が、弾いている生徒さんたちを萎縮させる気がして
確認程度にしか使ってこなかったのですが
ただいま絶賛全国大会(弦楽合奏の大会)の準備期間
自分の好みの速さで弾くソロの曲と違い
指揮者からテンポが指定されている
そしてそれが結構速い
ということでメトロノームのレッスンでの登場率が高くなっております
そして「こんな速く弾けない」と言いつつ、
「やってみると意外とそこそこな速さで弾けてるじゃん」
と思うこともしばしば
弾こう思えばみんな結構速く弾けるもんなんだよなぁと
そんなわけで、大会参加者以外でも
難しいところはテンポが遅くなって簡単なところは速くなるタイプの子に、メトロノームを使ってみたんです
そうしたらあら不思議
今まで遅くなってしまっていたところもサラサラ弾けるじゃないの
速く弾けないわけじゃなくて、拍を感じていないから好き勝手な音の長さになっていただけみたい
技術の問題じゃなくて、意識の問題だった
(うまく言葉で伝えづらくもどかしいです)
もちろんまだ慣れていなくて速く弾けないところも部分的にはあるんですが、
ありがちな小節の最後の音が長くなる問題は一気に解決
聞いてみると「タイミングをメトロノームが教えてくれるから、のんびりしてちゃダメなんだな、って思った」とのこと
メトロノームは追い立てられるから嫌だと思っていたのは私だけで、
生徒の方が正しいメトロノームとの付き合い方をしていた
もちろん感じ方はいろいろだと思いますが、
「追い立てられる」と思う人もいれば
「正しいタイミングを教えてくれる」と思う人もいる
自分の先入観に囚われることなく、レッスンしていかなければいけませんね
まだまだ勉強することばかりです
こうして生徒さんから吸収したことは、どんどん他の生徒に還元していきたい
「この方法がいいって気づかせてくれてありがとう。同じように困っている子にも試してみるね。その子にも効果があるかも」
とその生徒さんに伝えると
「ほかの子の役にも立てるなら嬉しいよ」
と答えてくれたのです
なんかその気持ちに感動してしまいました
生徒のみんな、いつも気づきとパワーと感動をありがとう