「患者さんが何を考えているのかわかません。
表出の少ない患者さんで、今どんな事を考えているのか?
リハビリについてどんな事を思っているのか?
どんなニーズがあるのか?
引き出したいと思っていますが
うまく引き出すコツはありますか?」
このような相談をいただくことがあります。
このような表出の少ない患者さんと接する時に
声かけの方法を工夫するより、
まず相手の状態を想像してみる。
そういったやり方が有効な場合があります。
その方法として、
「ポジションチェンジ」というやり方があります。
「ポジションチェンジ」というのは、
文字通り、
位置(ポジション)を
変える(チェンジ)
という事です。
いつも自分の立場に立って、
相手のことをみていると、
相手のことが理解できない時があります。
相手の立場に立って、自分の事を
見てみる、考えてみると
新しい発見があるということです。
多く使われる方法としては、
椅子を二つ用意し、
その二つを対面させるように置きます。
そして、片方に自分が座り、
片方に相手が座っている事を
想定して、
椅子を座り変えて、
ワークを進め、
そこで気づきを話していく
という方法です。
NLPという心理学のワークショップでは、
よくこのような方法が行われます。
しかし、このような方法を使わなくても、
日常的にポジションチェンジを使って、
相手から見た自分を想像する方法もあります。
それは、
対象としている患者さんが
いつもよくいる場所や座っている席、
そこに自分も居てみる。
座ってみる。
そして、そこから自分がいるところを
想像するという方法です。
この時のポイントは
患者さんになりきって
みるということ。
それと自分の五感をフルに使って
自分が患者さんになったとしたら、
自分がどのように見えるか?
自分はどんな声で話すのか?
患者さんになりきってみると
どんな感覚がするのだろうか?
と
想像するということです。
想像してみると
ただ頭を使って考えている時とは
別の神経を刺激されて
思いもよらないことが
考えついたり、
思い浮かんだりすることがあります。
もう一つは、実際に自分の身体を動かしながら
なりきってみるということです。
実際に身体を動かして、
患者さんがいつもいるところに
座ってみます。
そこから自分を想像するということです。
このようなことをやっみて、
自分はどのように見えるか想像すると、、、
もしかすると、
怖そうに見えて話かけられないのかもしれませんし、
自信なさそうに見えて、話す気になれないのかもしれません。
まあいろいろなことが
思いつくとは思うのですが、
これも実際に身体を動かしながら
やってみると新しい発見があります。
このポジションチェンジのワークで
私も以前とても大きな
気づきを得たことがありました。
とても苦手としている先輩がいたのですが、
その先輩から自分がどう見えているのだろう?
と想像して先輩の席に座ってみたことがあるのです。
そのようにしてみると、
自分がとても、小さく見えたというか
縮こまって見えた
そんな感覚を感じて
自分が苦手だと思っているほど
相手は自分のこと苦手だと思っていないのだな。
と気づいたことがあります。
ちょっとした気づきかもしれませんが、
このように実際に感覚を通した
気づきが得られると
頭で理解するものを超えた
納得が得られるものです。
そして、このような気づきがあると
実際の行動に変化が出てきます。
このような「ポジションチェンジ」
というやり方がありますので、
参考にしてみてくれれば嬉しなと
思います。
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