先日、私の臨床場面で、とある利用者さんに、
すごく怒られるということがありました。
その方は認知症の利用者さんでした。
その時は、11月のカレンダー作りをしており、
利用者さんから
「デザイン的に良くない。」、「手際が悪い。」
そんなことを指摘されたのです。
その時の状況は、
利用者さんは座っていて、
自分は歩いていて、フロアをラウンドしているときに
呼び止められたので、自分は立ったまま話を聞いていました。
少し話を聞いていたら、
話が収まるかな?と思い、
ずっと立って聴いていたのですが、
いっこうに話が収まらず、
相手の怒りも収まらない様子だったので、
自分相手の近くにいって、しゃがみこんで、
相手の目をよくみて話をじっと聴いてみる
ということに徹してみたら、
ものの10秒で、相手の口調はどんどん弱まり、
表情も柔らかくなっていきました。
また、話す内容も、怒っているという内容から、
私を諭すような内容に変化していき、
その場をうまくまとめることができました。
私はこの体験から、
相手の話を傾聴するというのは、
なんと言葉を返すか?という言語的なものより、
相手の近くにいってしゃがみこんで姿勢を合わせ、
視線を合わせるといった非言語的なメッセージの方が、
より伝わっていくのだとということを、
改めて痛感いたしました。
しゃがむだけで、相手の怒りのパワーは50%は落ちます。
自分が与えている非言語メッセージをより磨いて、
患者さんといい関係を作りたいものだなと
よりいっそう感じた出来事でした。
この方法認知症の方だけでなくすべての方にもある程度効果があるのではないかと思います。
自分の発する非言語コミュニケーションにも気を使っていきたいものですね。