ロバートディルツさんのワークショップ2日目に参加してきました。
今回は3日間のワークショップです。
人が何らかの危機的な状況に出会った時、
その危機を乗り越え、新たな状態に変わっていくためにはどうしたら良いのかという視点で行われました。
「危機」というのは、「危険」があると同時に、何かが変化していく「機会」であるという事です。
危機を向かえるからこそ、
今までのやり方ではダメだという事に気づき、
新たなやり方、新たな自分自身に変容していかなければならないという事でした。
例えば、「癌」という病気は、手術をして癌を取り除いたとしても、
癌になる以前と同じような生活をしていたのでは、
また癌が再発する事が多いという事があります。
つまり病気になるという危機を向かえるという事は、
病気になる前と同じ生活をしていてはいけないという事です。
病気になる前とは違う生活パターンに変えていく機会だという事です。
危機というのは、避けられないものです。
そして、その事を悔やんでも、その事をなかった事にしようとしても、それは出来ない。
だけど、その危機に対して、自分がどう捉えるかは変える事が出来る。
そういう事です。
ヴァージニア・サティアもミルトン・エリクソンも共通していた事は、症状というのは、「何らかの解決」だという視点です。
家族療法の考え方では、
例えば、家族の中に「引きこもりの子供」がいるという問題がある場合。
問題はその引きこもりの子供だけではないという考え方をします。
家族全体としてのシステムを考えた時、家族全体の調和を考えて、その子供が引きこもりという症状を表しているという考え方をします。
なので、家族療法の場合、その引きこもり子供に直接に関わらなくても、お母さんに介入して、お母さんの行動が変わるとその子の行動も変わるという現象が起きるのです。
例えば、夫婦が仲良くする。
そうようなその子とは直接は関係ないような事をして、その子の引きこもりが変化するという事もある訳です。
子供はお父さんとお母さんに仲良くしてもらいたくて、引きこもりという症状を呈していた。
という事もある訳です。
物事はシステムとして捉えていく必要があるという事です。
第3世代のNLPというのは、フィールドを使うNLPと言われています。
リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーが始めた第1世代のNLPは認知的なNLPと言われ、主に1対1のセラピーの場で用いられた治療としてのNLPでした。
第2世代のNLPというの身体的マインドのNLPと言われ、セラピーの枠を超えた、交渉や営業、教育、健康などに応用範囲を拡げたものです。
そして、第3世代のNLPというのは我々を取り巻く他システムとの関係やつながりからくる「フィールドマインド」という概念を内包するあり方です。
フィールドを使うNLPというのは、自分のいるフィールドに意識を向けた時に、
その場から自分の力を越えたものが手に入るというか、そういう感じでしょうか。
私はそのように理解しました。
フィールドマインドという所でディルツさんは面白い例を上げていました。
「ハドソン川の奇跡」という話です。
ニューヨーク発シアトル行きの飛行機が、ニューヨークを出発してすぐに、鳥の群れにぶつかってしまい。エンジンが止まってしまう。という事がありました。
その時、
機長は、その場を冷静に対処して、ハドソン川に不時着水、全員無事に生還したという話です。
後のインタビューで、
この時、機長は何故、「冷静に対処できたのか?」と聞かれ、「乗組員も客も冷静だったからだ」と答えたそうです。
そして逆に客に「何故冷静でいられたのか?」と聞くと「機長も乗組員も冷静だったからだ。」と答えたそうです。
このように、自分一人では解決出来ないような大きな問題に出会った時に、
その場(フィールド)のエネルギーをもらいその問題が解決するという事がある。
アルバート・アインシュタインは
「我々の直面する問題は、その問題を使った時と同じ考えのレベルで解決する事はできない。」と言っています。
個人では解決出来ないような大きな問題でも、フィールドとつながり、フィールドを感じ、フィールドの力をかりる事で、解決したり、新たな可能性に気づく事があるという事です。
そんな中で、どんなワークをやったのかというと、、、
だんだん長くなってきたので、実際行ったワークの内容は、また次回ご報告いたします。