30歳をすぎた今日この頃、自分のこの世の中における役割って何だろう?とよく考えるようになりました。
誰でも、この世の中に生を受けたという事は、この世の中で果たすべき使命が何かあるのだろう。と思います。
そして、30年の自分の人生だけれども、そこにはもう、自分にしかないオリジナルな人生がすでにあるのではないかとよく思うのです。
オリジナルな人生を送れている自分だからこそ、自分にしかできない、自分ならではの、社会への貢献の仕方があるのではないだろうかと思っているのです。
去年から始めたリハビリ職者向けのコミュニケーションセミナーは、まさにその「自分にしかできない事」を探求するために行っている事です。
個人的な話になりますが、私は臨床家になってすぐの頃、医療の現場に入り、ものすごく衝撃を受けた事があります。
それは、医療従事者自身が非常に元気が無かったという事です。
人を癒すハズの医療従事者自身が、今にも人の手をかりて休養をとらないといけないくらい、弱っている人が多いという事です。
私はこの事が非常に衝撃的であり、今までずっとそんなこの医療福祉業界の現状を何とかしたいと思ってきました。
そして、自分なりに現場で働いていて、何故このような現実になっているのか。
私なりに二つの仮説にたどり着きました。
1つは、医療福祉業界では、成果を上げるのに限界があるという事です。
ここでいう成果とはお金の事です。
例えば腕のいい大工さんであれば、いい家を立てれば立てる程、評判が良くなり、家を作って欲しいという注目も増えますし、1件あたりの単価を上げる事もできます。
しかし、医療福祉業界は限界があります。
いくら腕がよい治療者であっても、評判が良くなったからといって、一人あたりの単価を上げるのには限界があります。
診療報酬というのは、法律で一律で決まっているものだからです。
さらに一日あたり見れる患者さんの人数というのも決まっているのです。
これ以上書くと小難しい話になるのでやめておきますが、
医療福祉業界というのは、単純に頑張れば頑張っただけ、お金が儲かるという世界でないという事だけは確かです。
この現実は、医療福祉従事者のモチベーションを下げさせ、頑張りすぎて燃え尽きなどの状態を作りだす事にもつながっていると思います。
そしてもう一つは、医療福祉職というのが、基本に問題を取り除く仕事だという事です。
医療や福祉というの基本的には守りの仕事です。
問題を取り除く
障害を軽くする
痛みを減らす
こういった事は、基本的に問題が起きて始めて必要とされる問題志向型の仕事なのです。
何かを作る。
何かを増やす。
というような成果に焦点を当てた仕事ではないのです。
このような問題志向型の仕事をしている私たち医療福祉従事者は、問題を見つける事、問題を分析する事は得意ですが、
何かの成果を作り出すことには慣れていません。
そしてその問題志向型の考え方は、自分自身の事を考える時にも、その思考パターンを自分に応用しがちです。
そして自分自身の悪い所や問題点を見つけては、モチベーションを下げて、元気を無くしてしまうのです。
私はこの二つの仮説を立て、そしてこの二つの課題を解決するための手段として、コミュニケーションスキルを磨くことという活路があるのではないか?と探究していく事にしました。
コミュニケーションスキルを磨く事で、人が意欲的になり、上記の二つの課題を克服し、医療福祉業界を新たなステージに引き上げる事ができるのではないか。
そんな風に考えています。
私の行っているリハビリ職者向けのコミュニケーションセミナーはそういった、自分なりの社会貢献の一つのつもりです。
今年はセミナー講師としてデビューしてから2年目!
さらにさらに飛躍の年にしたいと思っています。
セミナーを受けた方に、違いを作り感動を引き起こすそんなセミナー作りをしていきたいなと思います。