今日患者さんと歩行練習をしている時の事です。
『歩けない。もう疲れた。もう駄目だ。』
と少し歩くとすぐに疲れてしまう様子でした。
そんな感じでしたので、ゆっくり座ってお話しをする事にしました。
そこで、私は『もし、自由に歩けるようになったとしたら、何がしたいですか?』
と聞きました。
すると、彼は
『走りたい。』
とぽつりと一言。
疲れて歩くモチベーションの低そうな彼から、『走りたい』なんて言葉が聞かれるなんて、
私にとってはかなり意外でした。
よくよく話を聞いてみると、
『実は昔マラソンが好きだった。選手に選ばれた事もあった。長距離が好きだったんだ。』と話してくれました。
そんな時の彼は、かなり生き生きと話し、非常に楽しそうでした。
きっと『マラソン』という彼にとって大切な作業を思い出したのだと思います。
さて、ここで私がした質問。
『もし歩けるようになったとしたら、何がしたいですか?』
この『もし~~~だとしたら・・・』
という質問はNLPでは
as if フレームと言われる質問です。
『もし、』という質問をする事で、
自分は歩けないという頭の中の制限を外して、
本当はどうなりたいんだろう・・・?
という自分の可能性を探っていく事ができます。
こんな感じでNLPは、作業療法士にとって必要な『クライアントがどんな作業を大切にしているか?』を引き出す、いい手段になりえます。