またしても起きてはならない事故が起こってしまった。
本日マレーシアのセパンインターナショナルサーキットで行われたmotoGP 第17戦のレース中にサンカルロ・ホンダのマルコ・シモンチェリ選手(イタリア)が亡くなった。
シモンチェリ選手は2周目の第11コーナー(右コーナー)でスリップダウン。
転倒後、一瞬カメラからフレームアウトしたので詳細は解り難いのですが、転倒すると殆どの場合はマシンと身体が離れてしまうので、そのままアウト側(エスケープゾーン側)に向かって一直線に滑っていきます。
しかし今回の転倒では、身体がマシンから離れず、シモンチェリ選手の身体がマシンの下敷きになった状態だった為、マシンが完全に横倒しにならず、進行方向に向かって "若干起きていた状態(右にバンクさせた状態)" だったので、タイヤがアスファルトに接地していました。
その為、本来なら左側(アウト側)のエスケープにマシンが滑っていく筈が、イン側に向かって急旋回する感じで、下敷きになったシモンチェリ選手諸共マシンがライン上を横切ってしまいました。
そこに後続のC・エドワーズ選手とV・ロッシ選手が突っ込み、轢かれてしまった。
更に最初に轢かれた時にヘルメットが飛んで(脱げて)しまいました。
もう、これは不運としか言いようが無い。誰が悪い訳でもない。
ヘルメットが脱げる事など、まず有り得ないのに・・・。
これで、去年の富沢祥也選手に続いて2年連続でGPから死亡事故が出てしまった。
悲しい・・・。
二輪のレースを愛する者として、これ以上の悲しみは無い。
以前、富沢選手の記事の時にも書きましたが、僕は走りに勢いが有る選手が大好き。
シモンチェリ選手は、そのアグレッシブ過ぎるライディングから、他の選手の走行を(結果的に)妨害してしまったり、時には接触して転倒させてしまう事も有りました。
ペナルティを課されたり、ライディング自体を批判されたりもしたけど、僕は大好きな選手。
24歳、ライダーとしては とても有望で、サテライトチームにも関わらず、今年からは最新型のワークスマシンを与えられていました。
今年は予選でポール・ポジション(予選1位)を獲る事も有り、前回のオーストラリアGPでは決勝で2位表彰台。
近い将来必ず優勝してくれるものと思っていました。
志半ばで逝ってしまったシモンチェリ選手を想うと残念で言葉がありません。
心から御冥福をお祈り致します。