「絶対アイドル辞めないで」MVが24/7/11の17時すぎに600万回再生に達しました。おめでとうございます。高評価4.6万・6700コメントに。

※イコラブのMVで再生回数600万回を上回るのは他に「あの子コンプレックス」1120万回(高評価5.6万)「Be Selfish」754万回(高評価3.1万)「しゅきぴ」728万回(高評価9万)「呪って呪って」658万回(高評価2.6万)「この空がトリガー」610万回(高評価3.3万)の5曲です。

 

24/7/4の17時半まえ(MV公開から11日21時間少し前)にMV500万回再生に達しました。あわせて高評価4.4万、6000コメントを超える点も注目に値します。

ソニー・ミュージックレーベルズによる500万回再生突破リリース。

 

(追記)YouTube再生回数のみならず、オリコンの週間ストリーミングランキング初登場(6月4週) 17位/合算シングル23位、翌週32位、ビルボードHot100初登場31位/streaming19位(7/3)、翌週Hot100 57位/streaming32位と発売前に上位に。またTikTok, Spotify, AppleMusic, LINE MUSIC等のサブスクにもピックアップ(楽曲チャートランクイン)された。

 

イコラブの17thシングル「絶対アイドル辞めないで」のMVが24/6/22に公開されて以降、これまでにない反響が沸き起こったこともあり、6/26に「テレ東ミュージックフェス2024夏」で地上波初披露(発売1月前)された機会に、下記のイコラブMV監督まとめ記事から独立させ、追加情報なども追記補記しました。

1番のみ1分45秒の歌唱ですが、TVerでまだ見れます(下記「続きから再生」でイコラブから再生)。

 

 

17thシングル「絶対アイドル辞めないで」MV監督: 新宮良平(BABEL LABEL)  24/6/22 20:30up (7/31発売予定)  シネスコサイズ[横長画面] 佐々木舞香センター 

 

MVプレミア公開直前に5/28より体調不良で休養中だった佐々木舞香が6/26から活動再開のお知らせ。13thシングル「この空がトリガー」以来の単独表題センターに。

他界隈からの共感・反響の大きさはこれまでにないものだった。

6/25、YouTubeJapanが「思ってること、全部この曲に詰まってました…」とコメント。

指原P「自分の中のアイドルオタクを呼び起こして書きました! 男性グループでも女性グループでも、アイドル好きな方にぜひ聴いて頂きたいです」(Xより)。

「わあ!表題曲でアイドルをテーマにした曲がついに来た!!(……)私はアイドルですが、私もこの歌詞を読んで、ファンの皆さんに抱く感情として同じところがたくさんあるなと思いました」(大場花菜はなコミ#34)

MV最後に小さい字でスタッフ・クレジット、こんなに詳細なのは異例で特にCG/VFX関係が多く、本格的なCG合成カット多数。Caiの豊浦慶祐、SHIMAHARA MATTE-ARTの嶋原芳樹(白組出身、「陰陽師0」等の背景)、StealthWorksの米岡馨[ケイ]・河野真也といったCG/VFX界のスペシャリストたちの名が並ぶ。

 

※公開12時間で50万回、24時間で75万回・高評価2.4万・人気急上昇中の音楽#11に。6/24 2時半に100万回(歴代最速)、同日22時に150万回・高評価3.1万・3300コメント・急上昇中の音楽#5に、6/25 18:20に200万回、6/26夕方に250万回, 6/27 17時に300万回に。

(以上、オリジナル記事に若干補足)

 

6/29 19時に350万回・高評価4万・5140コメント・急上昇中の音楽#5。

6/30 5時すぎに400万回に(いずれも歴代最速)、同日に高評価4.2万・5600コメント。

7/2午前450万回・高評価4.3万、7/4 17時半に500万回・高評価4.4万・6000コメントに。

7/7[七夕] 3時半ごろに550万回・高評価4.5万・6400コメントに。

7/11 17時すぎに600万回(歴代2位)・高評価4.6万・6700コメントに。

 

 

この曲は、ファンがアイドルによせる想い(終わらないでこのままずっと続いて、という不可能に近い願望)をアイドル側が歌うというもので、歌詞では主人公の「私」(オタク)と「君」(アイドル)の関係を歌い、「だって君はアイドルよ」という歌詞もあるので女性視点の歌であり、ふつうなら女性オタクと男性アイドルと想定できるが、作詞家・指原莉乃のことを知っている者には女性オタクと女性アイドルの関係と見ることもできるだろう。

 

[指原Pの背景となる原体験]  指原莉乃は大分にいた少女時代からモーニング娘。のオタクで親同伴でコンサートに行ったり小学生時代から2chの掲示板などを見たりハンドルネームで投稿していた。特にモー娘。6期の亀井絵里(2003-10年に活動)の熱烈なファンだったが、彼女は病気治療を理由に卒業してしまい、そのまま公の場から姿を消してしまった。その時点で指原莉乃は既にAKB48に加入し(2007)アイドル活動をしていて、2010年は太田プロ移籍、総選挙19位、ブログ開始などの年だった。ほかにも10期の佐藤優樹(2011-2021モー娘。)とか推しはいたが、急に推しが卒業し二度と会えなくなるという原体験はこの出来事になると思われる。

 

[イコラブファンにとっての本楽曲] この曲はMV公開前日にサムネが公開されたが、これは通常のティーザー(MVの一場面をヒントとして出すもの)とは違って文字のみで

5月前後から体調不良でいくつかキャンセルが続き、5/28から正式に休養に入っていた佐々木舞香(数ヶ月の休養とおそらく9/7,8の7周年コンサートでの復帰がファンの間で予想されていた)のメンバーカラー(白)と公式グッズに見られるグレーと白の組み合わせだったので、にわかに佐々木舞香の復帰&センターの可能性が騒がれ始めた。

そして20:30という変則的なプレミア公開(通常は21時か最近では22時が多かった)の少し前に公式HPに「佐々木舞香 活動再開のお知らせ」が出たので、昨日の予想は確定的となった。そしてMVが始まると「絶対アイドル辞めないで」というタイトル・内容で、ちょっとした衝撃となった。

17thシングルは当然ながらだいぶ前から企画され、レコーディング、MV撮影も舞香休養前に終わっていた(とくに今回はCG/VFXに手間がかかっているので通常より早く進行していた)はずだが、偶然のタイミングが重なったため、これは佐々木舞香へのメッセージではないかとさえ感じられもしたのだが、この曲や歌詞を舞香の休養・復帰や今後の去就と結びつけるのはナンセンスだろう。指原Pからもすぐにこういうポストがあった。

 

イコラブファンにとっては、これまでアイドルとファンの関係を歌った歌は、「推しのいる世界」(6th c/w, MVではアイドル側とオタク側を両方メンバーが)「君と私の歌」(7th c/w, アイドルとファンの相互的な歌)「だからとて」(14th c/w, オタクの想いを歌い本楽曲とも重なる曲, 僕目線で「だからとて 交わらない世界の僕と君」という一節が印象的)などがあり、特殊なものとしてはコロナ禍初期に急遽配信された「次に会えた時 何を話そうかな」(イコラブノイミー合同曲)もあった。また、アイドルになれかった者から見たアイドルをネガティブに歌う「誰にもバレずに」(16th c/w)も強烈な楽曲だった。

 

姉妹グループ≠ME(ノイミー)にも「君はスパークル」(3rd c/w)という名曲があり、こうした歌はイコラブ(姉妹グループ含めイコノイジョイ)にとって珍しくはないとも言えるのだが(アイドルやメンバー同士を歌った曲も幾つもある)、多くは自分たちのグループのファンや時にはメンバーに向けたもので、世間に広く聞かれる表題曲でこうした楽曲は初めてであり、何かこれまでとは違う強いメッセージと振り切り方を感じさせるものだった。

 

楽曲の印象としては、このところ高度な歌唱技術やクオリティの高いパフォーマンスを見せてきたイコラブにとって、「シンプル」で「軽い」印象を個人的に受けた(しかし聞いていると中毒性があって繰り返し聞きたくなる曲)。一見カワイイに寄せた曲でセンターの舞香はじめ(いつも聞かせどころが多い)諸橋沙夏や野口衣織の歌い方も歌い上げずに軽めに歌う感じで、最近のソロを繋いで全員ユニゾンがほぼない楽曲に比べてより"アイドル的"な楽曲・歌唱とも思えた。

しかし、その後の他界隈からの反響の大きさを知るにつけ、この楽曲が「あらゆるアイドルファン」に向けたもので、TikTokで一時的にバズるのとは違った幅広い訴求をめざして「共感の輪を広げる」「仲間を増やす」という狙いから導き出された歌詞・楽曲だったのではないかと思えてきたのだった。

 

[他界隈からの共鳴・反響] 「絶対アイドル辞めないで」という強烈でストレートなタイトルと(オタクの心情から書かれた)その歌詞には、YouTubeのコメント数の多さ(6/26時点で4400超, 高評価も3.7万と従来より格段に多い)とその内容から、他界隈からの反響がこれまでにないほど多かった。しかもイコノイジョイ[指原莉乃プロデュースのイコラブ・ノイミー・ニアジョイの総称]はじめ女性アイドル界隈に限らず、男性アイドルのファンからの共感の声が多かった。そのほぼ全ては歌詞に対するものだった(コメント欄以外にnoteやはてなブログにも様々な投稿あり)。

なかでも昨年から事務所の問題で振り回され続けた旧ジャニーズ関係グループのファンからの声がとくに目についた(グループの分裂や移籍、メンバーの独立・卒業などが相次いだからか。また別の理由でHiHi Jetsのファンからの応援もあった)。ほかにも宝塚ファン、K-POPアイドル、あるいは地下アイドルの突然の卒業や活動終了まで、そうしたさまざまなファンたちのどこにぶつけていいかわからない想い、言いたくても言えない言葉を代弁した歌だったということが浮き彫りになっていったのだった。 

現役アイドルからも「刺さった」というコメントが幾つもSNSで見られた。アイドルファンでありアイドルでもあるという人は結構高い比率でいるだろう(当然ながらイコラブメンバーのなかでも)。

 

モデルプレスさんによる24/6/25付け記事「=LOVE新曲「絶対アイドル辞めないで」が話題 (...)ファン目線の歌詞に「オタクの総意」「指原莉乃天才」の声」

https://mdpr.jp/music/detail/4310288

 

とくに「これは報われないおとぎ話」という歌詞は、反応も多く、広い人々に響いたように感じられた。歌われる個所からしてもこの曲の1番の肝であり、キーワードでありキラーワードとも言える言葉だが、字義通りにも屈折してもさまざまに解釈できる(だからこそ多くの人に響く)言葉に思える。

[解釈] 個人的に「報われない」に感じたニュアンスはネガティブなものというより、アイドルに限らず(スポーツでも俳優でもアニメでも)対象が何であれ「推しへの無償の愛」という意味での「報われることを期待しない愛情」というもの、あるいは(そして二人は結ばれて、その後幸せに暮らしましたとさという)「報われて終わるおとぎ話」の逆という意味、「結ばれて終わることがないお話」というニュアンスです。では、そういう関係は無益で無意味なのかといえばそんなことはありません。アイドルファンは輝く推したちによって多くの充たされた体験を味わって報われていて、互いに支え合ってもいるわけです。

そしてその時間がずっとこのまま続いてほしいと想いながら「絶対アイドル辞めないで」とは言えずに心に留めている。その閉じ込められた想いを"解き放つ"と同時に「これはおとぎ話」の世界、ファンタジーであり幻想の世界なのだとも言っているように感じる。

 

[MVの世界] 今回、あまりにも歌詞に注目が集まっているために、MVの映像についての感想や考察(少なくとも説得力のあるきちんとした考察)をあまり見かけないが、一流のスペシャリスト(「シン・ゴジラ」「陰陽師0」等々に関わったような方々)を集めたCG/VFXはとても手がかかっていて、お金も時間もかかっているのは明らか(メンバーも完成版を見たのは公開2日前とのことなので、ひと月半以上の期間をかけたと思われる)。それだけの予算をSONYがかけられるグループになったという実感があった(韓国やフィリピンロケもそうだったが)。

たとえばゲーム的終末世界での美少女戦士のような"サバイバー"チーム(髙松瞳、瀧脇笙古、諸橋沙夏の3人シーン)の現場写真とMV内の空間を比較しても一目でわかる。現場には足場となるものぐらいしかない。

(↑撮影現場の状況と↓完成した背景空間、武器のデザインもオサレカンパニーしのぶさん)

 

 

リーダー山本杏奈はSHOWROOMでどういう撮影現場がどんな映像になったのか是非メイキングを見てほしいと言っていました(TYPE AのDVDに収録)。

 

わりと反響が多かった無数の花びらと踊るシーンももちろん合成です。

Sana Morohashi

Risa Otoshima

 

MV監督の新宮(しんぐう)良平さんは、Wikipediaのページを見ても多様なMVを手掛けるキャリアのあるディレクターとわかります。旧欅坂の主要なMVを担当されていますし、秋元康関係の吉本坂、WHITE SCORPION、僕青なども手がけています。作品リストをご参照ください。

 

たとえば、安室奈美恵の「Hero」(NHKリオデジャネイロ・オリンピック・テーマソング, 2016)を見ても、以前からCG空間やVFXを得意とする方とわかります。

 

同じ新宮監督で「絶対アイドル辞めないで」の数日前公開のSnow Man「BREAKOUT」MV(ずっと人気急上昇中の音楽#1)はすでに2400万回再生、高評価17万です(ちなみに「BREAKOUT」はイコラブと同日発売の予定)。

 

このMVは3重の世界で構成されていると思われます。

 

・白セーラー(ふつうなら白でも襟にラインが入っていたりスカーフに色があるが、ここではスカートも含めすべて真っ白、髪はシンプルでストレート)の世界はカラフルな色がついていない状態(ふじ棚の下で歌うのでアイドルではなくファン側の世界を表わしているのか、全身白がシロクマにもつながる。そうでないとすれば、アイドルの素の世界 or アイドルになる前の状態か?)

・イコラブカラーの薄いパステル調のチェックの生地でフリルが多い歌衣装(しのぶさんによれば「平成アイドル」がテーマとのこと)、別の空間で無数の花びらと踊るアイドル側の世界?

(IDOL360 ver./ イコラブ初の360°回転するフィギュア風動画/ 7/1からアイウエオ順公開)

・現実離れした衣装とメイクの、おとぎ話(ファンタジー)としての幻想的な非現実の世界(手の届かない別世界にいる存在、偶像・女神としてのアイドル。 樹愛羅と莉沙はシロクマのいるメルヘンチックな緑の家、花菜と杏奈は巨大なガラスのハイヒール、瞳・しょこ・沙夏は先の"サバイバー"戦士、衣織とみりにゃはピンクのグッズやぬいぐるみで埋め尽くされたハートのクッションの部屋、センターの舞香は月の女神)

 

この3重の世界すべてはアイドルが関わる世界で1番目と2番目は対称的だが、3番目の世界は全てが過剰でそこにファンは入ることができず、アイドルが偶像たる姿を遠く眺めるしかない。

そこまでにちらちら写るが「星(推し)の幸せを願った」という歌詞のあたりからメンバー後方にずっと大きなシロクマが写り込み、アイドルを遠くから応援している、しかし目立つ大きな存在として現れてくるが、あれをオタクの象徴と捉えた人が多かったようだ。シロクマの反対側には黒い馬の像が置かれている。

 

メイクは、齊藤なぎさ(なーたん)のメイクでお馴染みの夢月(むつき)さんのチーム。「白セーラーの舞香ちゃん、衣織ちゃん、みりにゃちゃん、樹愛羅ちゃん、莉沙ちゃん。ソロ・ペアカットの舞香ちゃん、衣織ちゃん、みりにゃちゃんを担当」とXに投稿があったが、インスタのストーリーにはより詳しくこう書かれていました。

「白セーラーで髪はサラッとシンプルに、でもメイクは女の子最高!!なピンクと透明感を両立させた感じで…衣装のしのぶさん達とコンセプトを練りに練って決めました。

ソロの舞香ちゃんは、とにかく美しく神々しく女神感が出るように! つやつやピカピカだけど繊細なメイクを。

ペアの衣織ちゃんみりにゃちゃんは、ドーリーに!2人の可愛さが1番生きるような塩梅を考えつつメイクしました。どんなに寄っても可愛く美しく見えるように、まつ毛やアイラインのディテールも細かくこだわっているので、是非スクショしてアップで見てみてください。」

Maika Sasaki

 

(以下、追記することがあれば随時追加)

元女性ヴォーカルユニットのメンバーだった怜さんのnote (6/23up)。

 

男性デュオmonopoleさんによるカバー「絶対アイドル辞めないで」24/7/8up

イコラブ楽曲は表題曲を中心にいろいろカバーされています(「あの子コンプレックス」の3.1万回が最多再生)。イコノイでは≠ME「まほろばアスタリスク」(21/10)、=LOVE「夏祭り恋慕う」(21/11)あたりが最初で、最近はニアジョイのカバーもあり。

 

「絶対アイドル辞めないで」が、24/7の文化放送プラスチューン(今週のプッシュ&リコメンド楽曲)に決定、7/29(月)~7/31(水)の「レコメン!」(月曜〜木曜22:00 -25:00)で楽曲オンエアの予定。とくに水曜レギュラーパーソナリティの矢吹奈子さんにはイコラブのみならずノイミー、ニアジョイもお世話になっている番組です。