[プレナスなでしこリーグ2013]
【第16節】
2013年10月26日(土) 13:04キックオフ/観衆:1115人
浦和駒場スタジアム
浦和レッズレディース 2-4 ベガルタ仙台レディース
得点:
30分 オウンゴール (仙台L)
32分 山本りさ (仙台L)
65分 田原のぞみ (仙台L)
68分 長船加奈 (仙台L)
73分 高畑志帆
77分 吉良知夏
【浦和レッズレディースメンバー】
GK/ 池田
DF/ 坂本、高畑、堂園(→68分 齊藤)、和田
MF/ 岸川、藤田(→77分 大滝)、柴田(→72分 安田)、加藤
FW/ 吉良、後藤
SUB/ 田尻、栗島
【ベガルタ仙台レディースメンバー】
GK/ 1天野実咲
DF/ 4山本りさ、3下小鶴綾(C)、2長船加奈、22高良亮子
MF/ 7田原のぞみ(→90分 DF6中村真実)、13高橋奈々、8上辻佑実、9鮫島彩
FW/ 25井上綾香、17小野瞳(→68分 FW11安本紗和子)
SUB/GK21齋田由貴、DF23佐々木繭、MF15 井出上麻子
■試合経過
(※状況説明、時間等アバウトなのはご了承下さい。そしてスルーか、テキトーにご覧くださいませ。)
【前半】
前半1分・仙台
前半1分・仙台
左コーナー(CK)を上辻がキックイン→ゴール上外へはずれる。
6分・仙台
右CKを上辻がキックイン→ゴール前のこぼれを高橋が押し込んだリバウンドから、二次攻撃をGK池田が出て凌ぐ。
序盤は、仙台のセットプレイが続き押し込まれるが、浦和は跳ね返し有効なシュートまでには至らせず。
10分・浦和
徐々に仙台陣内へ攻め入り始める。
右から受けた吉良がゴール前からシュート→仙台DFの跳ね返りを再びシュートも跳ね返される。
17分・浦和
柴田から、ゴール右前二アサイドへのスルーパス→吉良が受けてDFを交わしてシュートも、ゴール右外へ外れる。決定機の場面。
22分・浦和
左右に展開し、戻してはまた繋ぎ直しポゼッションは優位。
岸川が中央遠目からロングシュート→GK天野が弾き出しCKに。
24分・浦和
右サイドからのフリーキック(FK)、藤田がキックイン→ゴール前で吉良がドンピシャでヘッドを合わせるが、クロスバーに当たり→リバウンドをゴール前混戦の中、浦和は押し込もうとするも、仙台DFが凌ぎ切りCKに。
浦和、絶好の先制のチャンスを逸する。
↓
浦和のCKが続きー
右CKに、高畑がバックヘッドで合わせにいくもうまくヒットせず。
↓
さらに浦和のCKが続く。
右CKに、高畑がヘッドを合わせるが、ゴール右外へ大きく逸れる。
28分・仙台
左から小野のスルーパスに、ゴール前、井上が抜け出すがオフサイド。
☆30分・仙台
浦和陣内・中央遠目左からのFK。上辻がハイボールをキックイン→下小鶴がバックヘッドで流し、ゴール前にこぼれたボールを、浦和DF高畑がヘッドでクリア?あるいはGKへ戻したのか?そのボールが、ゴール左隅へ決まってしまうオウンゴール。
仙台先制。
☆32分・仙台
(たしか)カウンターから、右サイドを持ち上がる井上から、パスを受けたサイドバックの山本が右サイドを駆け上がり、浦和DFを交わしてゴール前まで侵入→GK池田と1対1から、間髪入れずゴール左上隅へ豪快に蹴り込む。
仙台追加点。
33分・浦和
右CKを藤田がキックイン→リバウンドを柴田シュートは、ゴール右外へはずれる。
36分・浦和
ポストで受けた後藤が、振り向きざまシュート→GK天野がゴール上で弾き出して浦和のCKに。
43分・浦和
右から後藤→受けた柴田がシュートはDFに当たりCKに。
右CKから、ゴール前ファーから岸川が飛び込むが、ヘッドは合わず。
44分・浦和
左CKを和田がキックイン→リバウンドを拾った後藤から坂本へ→坂本のゴール前ハイボールに、岸川がバックヘッドで合わせるが、GK天野が難なくキャッチ。
【後半】
浦和は、ボールを繋いで戻されては何度も作り直し、前方へ入れていくポゼッションを繰り返すが、仙台の厚いDFの前にシュートまで行けない状況が続いていくー
53分・浦和
右CKから和田がキックイン→ゴールから遠めに流れたハイボールに堂園がヘッドを合わせるが浮いて、GK天野がキャッチ。
左から加藤が攻め入るなど、攻勢の時間帯。
☆64分・仙台
仙台の速攻。井上から左の小野へ展開→小野が左から持ち込み、DFを交わし抜け出しゴール前至近へ侵入→ゴール前中央フリーの田原へラストパスを送り、田原が難なく合わせてゴール。
仙台3点目。
☆68分・仙台
左CKを上辻がキックイン→ゴール前で打点高く長船がヘッドを合わせ、ゴール右へ決まる。
仙台4点目。
68分・浦和
堂園OUT→齋藤IN
68分・仙台
小野OUT→安本IN
72分・浦和
ペナルティエリア(PA)左前からのFKを藤田がキックイン→ゴール前で高畑が、マークに付いたDFの下に屈みこんでヘッドを合わせる→ゴール左へと決まる。
浦和 1-4 仙台
72分・浦和
柴田OUT→安田IN
77分・浦和
藤田OUT→大滝IN
*この交代により、以下の布陣に。
___大滝__吉良___
_加藤__後藤__安田_
_____岸川_____
和田_高畑__坂本_齋藤
_____池田_____
☆77分・浦和
左サイドライン・和田のスローイン→加藤が受けてゴールライン左奥へドリブルで侵入→ゴール前へのマイナスクロスに、吉良がニアで合わせてゴール右へ決まる。
浦和 2-4 仙台
81分・浦和
右サイドを安田が突破しクロス→ゴール前で加藤が合わせるが右外へはずれる。
(安田の右サイドが効いてチャンスを形成する)
84分・浦和
左CK・和田がキックイン→ゴール前で高畑が合わせるが、GK天野が右に倒れてキャッチ。
85分・浦和
後藤が仙台陣内でボールを奪いカウンターから~、左から和田がクロス→大滝のヘッドは左外へ大きくはずれる。
87分・浦和
左で和田が倒されFK、和田がキックイン→ゴール前へ浦和の選手がなだれ込むが合わせられず、ボールはゴールライン外へ流れ出る。
90分・仙台
田原OUT→中村IN
アディショナルタイム2分・浦和
中央から高畑がFKをキックイン→ゴール前合わず。
試合終了ー
レッズレディースを見始めたのが2005年、発足時の暮れの全日本女子(皇后杯)からですが、相手に4点差をつけられた試合を見た記憶が無いです。3点差まではありますが。
0-4とされた時には、一方的で衝撃的な光景にも感じられました。今季低迷していたとはいえ、リーグ後半戦からは4試合で勝ち点10。前節のINAC神戸には、力の差は感じられたものの点差の上では1-2の惜敗・・よもやの大差を付けられた感は否めませんでした。
若く勢いのあるぶん、出鼻を挫かれ混沌とした状況から追加点を許し気勢を削がれると、さらに焦燥を突かれて脆さを露呈してしまう・・もし浦和が前半の攻勢時に先制していたのならと回想すると、試合の趨勢というのは、ホントに紙一重の差なのかなと、思わずにはいられません。
それにしても仙台は、ホントに試合巧者だったわけで、浦和は見事にはめられた、仙台にとっては今回のゲームプランを完遂したのではないでしょうか。
試合スタッツ(公式記録)を見ますと、浦和のシュート数は11本に対して5本。CKでも、浦和12に対し仙台は5です。
仙台の4得点はオウンゴールも含みますが、それにしてもシュート5本での得点数としては、実に効率が良かった結果を示しています。また、再三にわたる浦和のCK・FKが試合を通して目立ったわけですが、1失点に抑え、その失点も4得点後であり大勢には影響はなく、うまく凌ぎ切ったといえるでしょうか。
試合を通してのボールポゼッション優位は浦和。
しかし相対する仙台は、まず前線の小野・井上選手の2トップが前からのプレッシャーを欠かさず浦和を押し留め(ここが新潟や吉備国とはまず違うところ)、2列め両サイドからは田原・鮫島選手が出て来て、3列めには長船・下小鶴選手の安定の両センターバックがラインを下げさせず、仙台の守備ブロックはギャップを作らせません。
浦和はいつもと変わらずに、縦に早く入れていく意識、それは変わらなかったとうかがえます。
しかし、中に入れてからの次への展開が、仙台の徹底したディフェンスの前に容易ではありません。前線のくさびでは、球際で競ったセカンドボールを拾得できず次へつなげずに、攻撃が潰える場面が多い。
ボールを保持していても、全体的なラインを上げられず、トップの位置が次第に下がって来てしまう。また特に後半がそうでしたが、攻勢後の手薄な間延びを突かれて、仙台の出足鋭いカウンターが効力を発揮し、たちまちピンチに陥ってしまう。
カウンターの先鋒として抜群の走力が目立った仙台のFW井上綾香選手、今年入団したてのまだ18才ですか。足速いですねー
栃木の河内SCジュベニール出身、安藤選手・鮫島選手の後輩ですね。
MF上辻選手の左右どちらでも蹴れるキックの精度は相変らずで得点機をもたらし、鮫島選手の左サイドはサイドバックに高良選手のサポートがあることで、より攻撃力と安定感が増した感じがうかがえます。
長船選手は、やはり積極的な守備をみせ、FWの特に後藤選手に付いて先んじたディフェンスで抗い、攻撃の芽を摘み取っていました。
マリーゼ時代からのベテラン・中堅の選手が、ベガルタレディース発足から試合を経るごとに、かつての安定したチームの基盤を再構築し、そこに新たな選手たちが実力を発揮し始めて来ている。
いまの若いレッズレディースから見れば仙台は、経験豊富な百戦錬磨の相手とも言えるでしょうかー
ただ浦和にしてみても、今回の戦い方は、前回宮城のアウェーでの対戦時より、自らが積極的にボールを動かし攻め入ろうというチャレンジであり、その上で結果として裏目に出てしまったことであり、前回の消極的なサッカーよりも、数段見応えがあったと言えると思われます。
だからこそ、4失点の後でも2得点を返し、さらに終盤の攻勢へと全体の意識が旺盛であった、リーグ前半戦とは違い、勝利への執着、活気が漲っている感じを受けます。
結果追い付けず悔しい思いは残ったけれど、こういった姿勢は、必ず次へと繋がるのではないでしょうか!?
INAC→仙台と連戦し、球際の局面で、体力的に技術的にも適わなかったのが見受けられたことは確かです。個々の選手がどうということよりも、チーム全体としてのレベルの違いを感じざるをえません。レッズレディースのサッカーを展開できなかった、これが現状のようです。
だからこそ、苦戦し体得してきた今までの経験を活かすべく、次節の難敵である伊賀FC戦にこそ、修正と進化を見せてもらいたい気がします。
伊賀は、大嶽・前監督時代から、長い歳月をかけて堅牢な守備組織を築き上げ、まず点を取られない、負けないサッカーから始まり、年々進化し続けている様子です。
今季はさらに、最後列からサイドが積極的に押し上げる攻撃参加、中盤を経由した縦に素早いパスの繋ぎが目立つようになり、脚力のある両ウィングと前線を活かした攻撃力が、展開できるようになったと見受けられます。
全体の攻守の切り替えが素早く、攻勢になれば攻撃に出る4~5人の選手たちが一体となって連動し、守勢となればコンパクトな守備ブロックを崩さず隙を与えない。
そして球際の強さこそ、伊賀が強豪にのし上がって来た強さであり、リーグの中でトップクラスでしょう。
次節レッズレディースが、相手の組織力・フィジカルの強さをどう克服し、繋いで幅のある攻撃を展開できるのか!?
前線からチェイシングを仕掛けてくる、中出・松長(佳)・堤ら選手たちのプレッシャーを除けながら、しっかりビルドアップしていかなくてはなりません。
中盤では、伊賀の攻守の要である那須主将に、スペースを与えず、球際では競り勝って行くことが求められるでしょう。
最終列には、DFラインを統率する小野選手をはじめ、サイドバックの宮迫・山口選手ら、フィジカルの強い選手と対峙します。浦和は縦にくさびを入れてから、2列目が拾得しチャンスを拡げ、両サイドを活かしていけるでしょうか。くさびに後藤選手→藤田選手が受けて前に出し→オーバーラップした岸川選手がゴール前に出るといった形もまた、見てみたいものですー
宮迫・小林選手の伊賀の誇る右サイドは、攻守に頻繁な上下動と球際の強さで活性化させ、チームを優勢へと導く主要部といっていいでしょう。浦和の左サイドの加藤・和田選手、もしくは違うサイドバックの選手にとっては、この対峙するサイドで競り勝っていかなくてはなりません。私的には、勝負のポイントにも思っておりますー
11月4日ホーム最終戦となる伊賀FC戦、今シーズン・リーグ戦での、真価が問われるゲームとなりそうですー
最後に、
ベガルタレディースの田原のぞみ選手、ナイスゴールでした☆
これからもスタメンで起用され、さらなる活躍を願っております。もう浦和戦以外でお願いしますねー(^_^;)