なでしこジャパン欧州遠征
2013年6月26日 13時45分KickOff
@Pirelli Stadium /5327人
イングランド 1-1 日本
(GOAL)
41分:アルコ(ENIOLA ALUKO)
76分:川澄奈穂美
(警告)
43分:ウィリアムス
68分:ムーア
【イングランド代表スタメン】
67分: スシー→16ブロンズ、バセット→14ムーア
82分: J・スコット→15ノブス
83分: アルコ→12クラーク、ホワイト→デュガン
【日本代表スタメン】
HT : 安藤→20中島
64分: 宇津木→24上尾野辺
85分: 川澄→15丸山、大野→16岩渕
88分: 長船→14田中
やはり独特の雰囲気のアウェーゲーム、前半の立ち上がりにイングランドが攻勢を仕掛けて来て気圧される状況や、失点後の守備バランスの乱れから危ない場面、終盤は攻守の切り替え時にバタついてのピンチもありました。
ですが相手は、今や互角の力といえるイングランドであり凌ぐ時間帯もやはりあるわけで、そこはDF陣が身体を寄せて中へ入れさせない、シュートコースを切って枠を外させるなど、なでしこならではの球際の上手さが随所に発揮され、結果的に最小失点で抑えることが出来たのではないでしょうかー
今回のなでしこジャパンには、ニュージーランド戦と比べて、全体的に前からボールを動かして行こうという積極的な意識が感じられました。
中盤の熊谷・阪口選手が、相手との球際に率先してボールを獲りに行こうと前に出て行きプレッシャーを掛け、左SBの宇津木選手などは上がる場面が目立ち、攻撃参加に徹底してたようにも見受けられました。
全体を押し上げていくことで、時にイングランドの速攻に隙を突かれましたが、停滞して終わったニュージーランド戦より果敢に前へ挑む勇気こそ、本来のなでしこらしさに戻りつつあるとうかがえます。
試合巧者のイングランドに、2011年W杯のときと同様、ボールを持たされ前に出せずシュートまで行けなかった状況があり、今後いかに打開していくのか!?また、連携からフィニッシュまでの精度を高めて行くことや、セットプレイ時の高さの克服など、ドイツ戦に向けてはさらに修正し、コンディションを高めてもらいたいと感じるところです。
ニュージーランド戦でもイングランド戦でも前半では、押し込まれていても時間の経過とともに、徐々になでしこサッカーのペースに持ち込んでいく戦い方が出来ていて、これが終始できて行ければと思います。
大儀見選手・川澄選手が、無尽蔵の運動量とフィジカルの強さを発揮して起点となり、周囲を引き上げていこうという姿勢は、やはり素晴らしいですね!
大儀見選手にはゴールを狙うストライカーとしてよりも、身体を張ってくさびで受けてから、周囲を動かして行くことの意識のほうが強く感じられました。前線では外へ動きDFを誘導し中へ入って来る選手をサポートして、前半の決定機と同点ゴールを引き出したともいえるでしょうか。ニュージーランド戦よりも全体を考えたプレーぶりがうかがえました。
◆同点ゴールの場面、この一連の流れはなでしこならではですねー
後半30分過ぎ、バックパスを受けたイングランドのウィリアムス選手のトラップが大きく弾かれ、大野選手がインタセプトしてドリブルで持ち上がって行きます。
このとき川澄選手の位置は、まだ自陣の左サイド、かなり遠いところです。
中央へ切り込んで行くにもDF2枚に付かれ、大野選手から見て右前は大儀見選手が走ってますが、大野選手と大儀見選手の間にもDFが戻って来ています。
大野選手は左横をチラっと見遣り・・・
DFを引きつけながら時間を稼ぎ、中央ドリブルからー
向きを変え、川澄選手が上がって来る角度に合わせて!?、左前へ持ち出して行く。
DFの追随を妨げながら、川澄選手が出て来る絶妙のタイミングでラストパスを繰り出すー
DFがパス出し時に足を伸ばすが、わずかに遅れて空振り。
受けた川澄選手は、ワントラップから自らの間合いでシュートに入り、GKの右下を素早く突いてゴール!
この一連の流れでは、とっさの判断が無駄なく織り込まれて連携し合ったからこそ、ゴールまでたどり着いたとうかがえます。
やはり分かり合えている同士ならではこそ、もたらされたものでしょうー
次はドイツ戦ー
安藤選手の奮起に期待しています!!