レッズレディース、FC大阪高槻戦観戦記 | うらじょ

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浦和レッズレディース中心にはなりますけど
いろいろ好き勝手に書いてます。
よろしくですー

ーだいぶ遅くなりましたが、開幕戦観戦記ですー



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◆プレナスなでしこリーグ2013 第1節

2013年3月23日(土) 13:00キックオフ  


浦和レッズレディース  3-0 スペランツァFC大阪高槻


*浦和駒場スタジアム/ 入場者数 2629人




【浦和レッズレディース・スターティングメンバー】
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GK/ 池田咲紀子

DF/ 石井咲希、坂本理保、高畑志帆、齊藤あかね(90分 DF和田奈央子)
MF/ 岸川奈津希、藤田のぞみ(84分 MF栗島朱里)、柴田華絵、加藤千佳(73分FW吉良知夏)
FW/ 安田有希、後藤三知
SUB/ GK 田尻有美、DF 竹内希



【FC大阪高槻・スターティングメンバー】

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GK/ 大野摩耶

DF/ 3壺井綾子、2奥田亜希子、4秋葉夢子、8佐藤楓

MF/ 11伊丹絵美(75分 MF18本田紗希)、9虎尾直美、29畑中美友香(45分 MF7浅野未希)、16ネット

FW/ 14丸山桂里奈、5松田望(75分 FW13島村裕子)

SUB/ GK1鈴木理紗、DF24 池田あすみ


※75分の交代時に、FW丸山・ネットのツートップに変更。





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(試合経過) ※オーロラビジョン改修中、手時計目安で時間と状況説明がアバウトなのはご了承ください。


【前半】


前半4分、浦和

ペナルティエリア(PA)前右からフリーキック(FK)、MF岸川キックイン→ゴール前でFW安田がヘッドを合わせに行くが、DFにクリアされる。


6分、浦和

左コーナーキック(CK)、FW後藤がキックイン→ゴール前ニアで安田が合わせるが、ゴール左外へ外れる。

※7分、浦和

DF高畑の左前へのフィードに、受けた安田が抜け出し、PA左横へ侵入→戻しをMF加藤が受け、センタリング→ゴール前で後藤が受けてこぼれた球に、後ろからMF藤田が右足で蹴り込み、左隅へゴール!浦和先制。

浦和 1-0 大阪高槻


10分、高槻

自陣から、FW丸山がドリブルで抜け、スルーパスを出すが、GK池田が難なくキャッチ。


13分、浦和

高畑から左前へ大きな展開→受けた安田がDFを交わしてクロス→GK大野がキャッチ。


~宇原の左への展開が効果的に好機をつくっている。


19分、浦和

DF石井が右サイドを持ち上がりクロス→GKがキャッチ。


21分、浦和

攻勢から、PA前中央で後藤が倒されFK→ゴール前で安田、高畑が飛び出すが、キックインしたボールは左外へ流れて行く。


25分、高槻

MFネットが、右サイドをドリブルで突破→ゴール前右の角度のない位置からシュート→ゴールサイドネットへ外す。

27分、高槻

ネットが再び、パスカットからドリブルでゴールを目指すが、シュート?は弱くGK池田が難なくキャッチ。


28分、浦和

PA前右で安田が倒されFK、岸川がキックイン→ゴール前で高槻DFの当たったリフレクトボールが、飛び出して来た安田に当たるがゴール右へと外れる。


31分、浦和

藤田からゴール前へスルーパス→安田が飛び出すが、GK大野が一瞬早くボールキャッチで両者衝突する。


高槻

ハーフウェーで2ndボールを拾った丸山が、ドリブルで2人を交わして左前へのパス→MF畑中に通り、左から折り返しを入れるが、ゴールラインを割る。


~フィジカル強く、強引に仕掛ける丸山。高槻が浦和陣内、攻勢の時間帯になっていく。


33分、高槻

左CK、MF虎尾がキックイン→ゴール前中央で、DF奥田がじゅうぶんなヘッドを合わせる→GK池田が右へ飛びセービング、ゴールを防ぐ。


35分、高槻

右からのFK、FW松田がキックイン→奥田がふたたびヘッドを合わせ、池田が難なくキャッチ。


41分、浦和

左コーナー近くからのFK、岸川がキックイン→ゴール前で高槻DFがヘッドでクリアしたリフレクトボールを、DF斎藤が後ろからシュート→ゴールマウス手前で防御に入った高槻DFに、2度3度と当たって跳ね返るが必死にクリア、ゴールならず。絶好の追加点のチャンスを逃す。



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【後半】


1~2分、浦和

攻勢が続き、最後は斎藤が左からシュートは、枠上へ外れる。


3~4分、高槻

浦和が自陣でGKへのバックパスに、出て来たGK池田より早く丸山がカットしてゴールへ流し込むも、ボールはポスト右へと外れていく。

高槻最大の同点機を逃す。


8分、浦和

右CK、後藤がキックイン→ゴール前から戻って来たボールを後藤が再びセンタリング→高畑がヘッドを合わせるが弱く、GK大野がキャッチ。


~ポストプレーの後藤が囲まれるが、粘ってボールを供給している。

~岸川が球際に身体を入れて強さを発揮している。


15分、浦和

右サイドで石井が粘ってキープ→MF柴田へ渡りドリブルで持ち上がって、マイナスクロスは、ゴール前で合わず。


17分、浦和

左から受けた岸川が、中央からミドルシュート→ゴール右外へ外れる。


~浦和がほとんど高槻陣内でサッカーを展開する時間になっている。


※23分、浦和

DF坂本からパスを受けた柴田が中央右にドリブル→PA前の安田にパス、すかさず左足のミドルシュート→GK大野の頭上を越えてゴールが決まる。浦和追加点。

浦和 2-0 高槻


※26分、浦和

藤田がDF奥田へチェイシング、高槻PA左横へ追い詰める→藤田に入れ代わって前に出て来た加藤が、奥田からインターセプトし、左サイド奥からのクロス→ゴール前に飛び込んだ後藤が、カバーに入ったDFとGKの間にうまく右足を入れ、右足アウトサイドで技ありのゴールを決める。

浦和 3-0 高槻


28分、高槻

浦和陣内で球際の攻防。ネットが高畑の執拗な食らいつきに、倒れ込んだ高畑を蹴ってしまう。ネットがイエローを受ける。


33分、高槻

FW島村からのスルーパスに、ネットが抜け出そうとするが、坂本に倒されFK。PA前中央からのFKは、ネットが枠上に外す。


36分、浦和

PA左横からのFK、岸川のキックインにGKがパンチング→こぼれをFW吉良がシュートへ行くが、至近でDFに当たりCKとなる。

左CKを後藤がキックイン→ゴール前で岸川が飛び込むがヘッドは合わず。


40分、高槻

左からのクロスに、島村がPA前でトラップ、シュートへ行くが、ゴール枠上へ外れる。


42分、高槻

右から虎尾が切り込んで来てシュート→グラウンダーをGK池田がキャッチ。


45+3分、浦和

安田の前線へのパスに、吉良が抜け出すが、ゴール前でGK大野の飛び出しを交わせず右へ流れ、シュートへ行けずに決定機を逃す。



アディショナルタイム4分を経過し、試合終了ー



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試合後の、大阪高槻FW 丸山桂里奈選手のコメントー

「浦和が、もっと繋いでくるサッカーを想定して戦術など練習してきたのですが、今日は全部蹴ってきた。その修正を、ピッチの中でできる人がいなかった。」

このコメントに集約されるように浦和は、昨年10月に大阪高槻と対戦時より序盤、攻撃の進め方を変えてのぞんで来ていたのがうかがえました。


昨年10月対戦時の録画を見ると、浦和は基本的に最後列から、中盤・サイドを通して前線へと繋いで行くのを主体に、攻撃を推し進めていく意識が感じられます。

対して高槻は、フォアチェックを入れてプレッシャーを効かしている場面が目立ち、浦和はグラウンダーのパスが引っかかり、思うような攻撃を展開出来ずに戻す場面も多い。それでも相手を背負う窮屈な中盤に通して、個々の技量でキープして前に繋ぎチャンスの場面も作っていましたが、最後までDFに付かれ決定的な崩しには至っていませんでした。

高槻が高い位置でボールを奪いゴールに迫られるピンチも度々招き、浦和はポゼッションしていても持たされている印象が強い。高槻は1トップのFW丸山選手以下を厚く構えて、浦和の動きの少ない受け手の足元に入れて行くパスは狙いやすく、奪えば手数を掛けずに前線へ蹴って行く、思い通りのパターンに持ち込めていたと見受けられました。


今回浦和は、とにかくシンプルな攻撃のパターンが明確であったといえます。

DFライン(&岸川)が、間隔を狭め速いパス交換で様子をうかがいながら、縦に低く速いフィードを、積極的に蹴り込んで行く攻撃が主体。

サイドと前線へ敵陣深く狙い、うまく収まらなかったとしても球際や2ndボールでは優勢に、マイボールを奪取できる。さらにゴールを目指すところをファウルで防がれ、フリーキックの場面が多くなる。

相手に立ち塞がれている状況では無理をせず、DFラインに戻されたボールからビルドアップが再開される。

試合をご覧になった方なら、繰り返し何度もDFラインの浦和から始まる場面が、印象に残っているかと思われます。


浦和は、たしか前半13分までに左への展開からチャンスを迎えたのが3度、うち1回は先制点につながりました。

序盤からサイドを効果的に突けたことで、高槻の気勢を削ぐ形にはなったでしょう。

ドーンと蹴られて裏を抜け出される危険が続けば、引き気味になるのも仕方ないところ!? 警戒したのか、高槻は自陣に引く状況が多くなりましたし。昨年10月とは出方の異なる浦和に、丸山選手の言葉を借りれば、最後まで修正が効かなかった、と言えるでしょうか。


とはいえ、高槻に大きな決定機が2度ありー

前半33分に左コーナーから、DF奥田選手にヘッドを完璧に合わされてGK池田選手がファインセーブした場面と、後半に入ってすぐ、GK池田へのバックパス?をFW丸山選手に奪われて、丸山選手がGKと1対1から右にシュートを外した場面。いずれかが決まって同点となっていればまた、試合の展開は変化していたかもしれません。特に1対1の場面は、ホント危なかったですねー


丸山選手の個人技からの突破とキープ力、ネット選手のスピードには脅かされましたが、高槻の出どころを抑えながら(オフサイドにもうまく引っ掛けて)主導権を握りポゼッション優位の状況は、後半に入っても続きました。

後半はじめの丸山選手の決定的ピンチを凌ぐと、時間の経過とともに、個人技とパスワークに冴えを魅せる浦和が、相手を翻弄する場面も目立つようになります。

安田選手のファインゴール、後藤選手の技ありゴールと立て続けに追加点をあげ、内容に結果的に、お客さんにとっても満足のいく開幕戦快勝になったと思われます。



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手塚監督の初戦術に、相手を研究していた部分は見受けられましたし、またこれまで以上にチームの長所を引き出していたのではないでしょうか。

積極的にロングボールを入れて行くことで、安田選手のスピードを活かした攻撃が起点となり加藤選手が絡み、昨年まで停滞していた左からの攻撃力が、開幕戦から活性化されていたと見受けられます。

右の柴田選手は要警戒され、思うようなプレーが出来なくなっているのは今回も同様です。どのチームにも攻撃のキープレイヤーと目されて、複数のマークに付かれ攻撃が停滞することが多いのです。

昨年までは、右DFの土橋選手やMF柳田・庭田選手が起点となり、柴田選手はチャンスを広げて行くような、右に偏った攻撃のパターンが目立つ特長でもあり、攻撃のバリエーションでは希薄な印象は拭えませんでした。

(※昨年リーグ戦での浦和の得点状況は、公式記録によれば、左から得点したのは加藤選手のみの記録になっています。あとはすべての得点状況が、「右」「中央」から展開したという記述になっています。加藤選手の左も、自らがドリブルで持ち込んだあのアイナック戦のゴールではあります。)


今開幕戦は、左からすでに2得点となり、今までとはちがうレッズレディースが感じられます。

柴田選手に注力されていたぶん、浦和の左のDFが手薄になり、うまく付け入る形になれたのではないでしょうか。

手塚監督やってくれたと思ってます。まずはホーム開幕勝利という結果を出してくれました。

勝ちに徹した戦術を、チームのバランスを考えながらも。


真価を問われるのはまだまだこれからでしょうが、今度はどんな戦い方をするのか楽しみですー




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