※今回は、実際見た記憶があいまいでしたので、なでしこTVで録画を見て確認し、詳細を記しました。
〔プレナスなでしこリーグ2012 第10節〕
ー9月16日(日) 15:00キックオフー
*浦和駒場スタジアム /入場者数 3949人*
浦和レッズレディース 2-1 ASエルフェン狭山FC
得点:
後半9分 後藤三知
後半21分 庭田亜樹子
後半30分 薊理絵 (狭山)
【浦和レッズレディース・メンバー】
GK/ 山郷のぞみ
DF/ 土橋優貴、高畑志帆、矢野喬子、齊藤あかね(→70分 DF和田奈央子)
MF/ 岸川奈津希、庭田亜樹子、堂園彩乃(60分 MF猶本光)
FW/ 後藤三知、荒川恵理子、吉良知夏(81分 MF柴田華絵)
SUB/ GK池田咲紀子、FW安田有希
【ASエルフェン狭山FC・メンバー】
GK/ 22小林舞子
DF/ 6堰愛季、3柴田里美、8高橋優子、20秋田谷美里
MF/ 7薊理絵、13小林菜摘、25内田紗希(→85分 MF26萩原愛海)、10渡辺彩香(→85分 FW27河合奈世)
FW/ 11鈴木薫子(→62分 FW24杉山貴子)、14村岡夏希
SUB/ GK一谷朋子、DF山本亜里奈、MF中村早樹

【試合経過】
前半4分、浦和
狭山陣内、PA(ペナルティエリア)前左から、MF堂園が直接FK(フリーキック)でゴールを狙う。→GK小林がゴール前中央上方へジャンプして弾き出すファインセーブ。
9分、狭山
センターライン付近のパスカットから反撃→MF薊が、GK山郷が前に出ているところを狙ってか、遠目から果敢にシュート→威力なく山郷が難なく正面でキャッチ。
10分、浦和
狭山のバックパスに、FW吉良がGK小林にプレッシャーをかけ、FW後藤がボール奪取→FW吉良に繋ぎシュートは、狭山DFに当たりゴールを割り、CK(コーナーキック)に。
14分、浦和
右からの攻勢が続き、最後は吉良がゴール前からのリバウンドを右で受けてゴール前へクロス→ゴール前左ファーサイドのFW後藤が、フリーでダイレクトボレーはうまくヒットせず、ゴール枠上へ外れる。
18分、狭山
左スローインから、ゴール前へクロス→浦和DFの裏から抜け出したMF薊が、ダイレクトシュートを放つが、前に出たGK山郷が、上に飛び左手1本で弾き出すファインセーブ。
狭山は前半もっとも決定的なチャンスを逸する。
25分、浦和
右サイド吉良から、オーバーラップしてパスを受けたDF土橋が、ゴール前へ低いクロス→FW荒川がニアサイドでヘッドを合わせるが、クロスバーに当たりゴールならず。
その後さらに右からのクロスに、再度荒川がヘッドを合わせるが、ゴール右枠外へ外れる。
32分、浦和
右CKからMF庭田がキックイン→リバウンドに再び庭田がセンタリングを入れると、MF岸川がゴール前左でヘッドを合わせるが、枠外へ外れる。
38分、浦和
DF矢野が、左から前線へ低いボールを入れると、飛び出した吉良が、PA左で受けてシュートへ行くところを、狭山DFが阻む。→リバウンドを庭田が拾い中央へパス→荒川が受けてシュートへ行くところ、狭山DFが防ぐ。
42分、浦和
DF高畑から右サイドを上がるDF土橋へ→持ち上がって、中の吉良に出し→PAに入って来た後藤に渡り、左を追走して来た庭田へヒールで流す→ゴール前へフリーで抜けた庭田が、GKの右を突いて流し込むところを、狭山DFがスライディングでカットし防がれCKに。
続きの左CKキックインを、GK小林がパンチングで弾いたボールを拾った吉良が、PA内左からシュートを放つも、GKが右に飛び、弾き出すファインセーブで防ぐ。
後半6分、浦和
右から攻勢の浦和。土橋→荒川のポストから、右の堂園に渡りクロス→ゴール前からのリバウンドに、PA内後ろから吉良がグラウンダーのシュートを放つが、GK小林が正面でキャッチ。
後半9分、浦和
右サイドから持ち上がった土橋から、同サイド前の吉良へ渡り、ゴール前へライナー性の速いクロスを入れる→ゴール前、荒川が滑り込んで合わずも、ファーサイドで滑り込んだ後藤が合わせてゴールが決まる。
浦和先制。 1-0
後半15分、浦和
MF堂園に代わり、MF猶本が入る。
後半17分、狭山
FW鈴木に代わり、FW杉山が入る。
後半20分、浦和
PA前左で後藤が落としたボールに、庭田が素早くミドルシュート→ゴール右上隅にファインゴールが決まる。
浦和 2-0
後半21分、浦和
右サイド、MF猶本からオーバーラップして上がる吉良へ渡り、持ち上がる→ゴール前クロスに、荒川が合わせようとするが、狭山DFに阻まれゴールを大きく外れる。
後半24分、浦和
DF斎藤に代わり、DF和田が入る。
後半28分、浦和
猶本から、右サイドを上がる土橋へ渡り、持ち上がってクロスに、吉良がPA前でシュートに行くが、ゴール枠上へ外れる。
後半30分、狭山
浦和の右スローインのボールを奪った狭山→FW杉山がタッチライン沿いから前線へ蹴り出す→GK山郷がPA前に出て来て、足で処理するところをトラップミス→詰め寄っていた薊が拾って、ゴールへ流し込む。
狭山 1-2 浦和
後半35分、浦和
FW吉良に代わり、MF柴田が入る。
後半40分、狭山
MF内田からMF萩原へ、MF渡辺からFW河合へ交代。
~以降、浦和、狭山ともにシュートチャンスなく、アディショナル・タイム2分を経て試合終了。
*浦和 2-1 狭山*
試合を通して、終始ボールを支配し続けた浦和が、両サイドからの攻撃力を活かして優勢に、2得点をあげての勝利。
狭山は、DFの頑張りが貫かれ凌ぎながら、少ないチャンスを活かして1点返すものの届かず。
なでしこリーグ戦での通算対戦成績は、2010年から、浦和の6勝0敗となりました。
狭山のキックオフと同時に、FW荒川選手を筆頭に、浦和の中盤の2人、MF庭田選手とMF堂園選手が、左右に開いたFW後藤・吉良選手よりも前に、ぐっとせり出して行きます。
8月25日に山形で行われたなでしこリーグカップ・INAC神戸戦と同じく、中盤の2選手(この時は庭田・柳田)が高い位置に張り、MF岸川選手を中盤の底に据えた、4-1-4-1の布陣が、中断明けのリーグ戦でも継続されていました。
前半戦、どの相手にも苦戦を強いられた相手のプレッシングに対抗するために、中盤を厚く数的にも克服し、レッズレディースがポゼッションから、前への推進力を向上させようという意図が感じられます。
中盤の2選手が、高い位置から攻守に積極的に絡むようになったことで、狭山を終始押し込み、全体が前で優勢にプレーすることに結び付いていたと見受けました。
2列目からの攻撃参加は、FW荒川選手を越して前に出る動きが、庭田・猶本選手にうかがえました。
庭田選手は、前半終盤にゴール前へ抜け出して惜しい決定機に、後半20分のファインゴールは、リーグ前半戦にはあまり見られなかった攻撃への積極性から、自身のシュートレンジに入っての思い切りの良さを発揮して生み出されたものだったでしょうか。
ゴール上隅へ鮮やかなミドルを決めたのは、2010年6月に千葉との練習試合以来!?だったという覚えがあります。潜在能力が引き出されました。
中盤の底にMF岸川選手が入ったことで、攻守の扇の要として、良バランスを保つことに貢献。
浦和が最終列でのパス回しから、狭山のFW2選手がプレスを掛けようとするところ、岸川選手が2選手の間に入って牽制することで、両サイドが高い位置へシフトして展開できる等、浦和のパスコースが開かれる場面が度々ありました。今まで各チームに苦しめられていた動き出しの部分の克服がうかがえました。
狭山の攻撃には、積極的に相手にコンタクトしてボールを穫りに行きチャンスの芽を潰すなど、持ち味のフィジカルの強さを発揮。
またキック力を活かした左右への展開は、浦和の攻撃を活性化させチャンスを演出していました。
左サイドバックに、怪我明け復帰したDF齊藤選手が入ったことで、フィジカルの強さ・突破力が相手を凌駕し、INAC神戸戦で再三突かれた左サイドの弱点の克服に、今後も安定が見込めます。
両サイドで攻守に行き来を繰り返した、FW吉良選手と後藤選手が、今節の試合ではもっとも運動量が多かったでしょうか。
サイドを中心に攻撃を仕掛ける先鋒となり、相手と対峙し当たり合っても負けない強さを見せる。ゴール前へ繋げるための献身的なサポートぶりが光りました。
猶本選手は、U-20を経て、より攻撃的意識が強くなった感じがあります。バックパスをほとんど見せず、前へ運ぶ積極さが増しているのは、リーグ前半戦と比べて明らかです。
猶本選手に柴田選手が、これからもっと長い時間起用されるようになれば、これからの新布陣に厚みを増して面白いレッズレディースのサッカーを展開してくれると、大いに期待したいです。
ーもちろん、まだ物足りないと思える部分は試合を通して感じますが、これから徐々に改善されながら高めてもらいたいところです。
次節へ向けて、より頑張って勝利に結び付いてくれれば、チーム力は上昇していくはずです!