◆プレナスなでしこリーグ2012 第2節
2011年4月21日(土) 13:03キックオフ
ジェフ市原・千葉レディース 0-0 浦和レッズレディース
*市原臨海競技場/ 入場者数 663人
【ジェフ千葉・メンバー】
DF/ 千野晶子、高橋佐智江、河村真理子、手塚沙央里
MF/ 保坂のどか、柳井里奈、島田綾子(54分小池快)、筏井りさ(80分細川元代)
FW/ 深澤理沙、清水由香(60分花桐なおみ)
SUB/ MF山本菜桜美、FW河村乃里子
【浦和レッズレディース・メンバー】
GK/ 山郷のぞみ
DF/ 土橋優貴、高畑志帆、矢野喬子、竹山裕子(77分和田奈央子)
MF/ 庭田亜樹子、猶本光、柴田華絵、安田有希(84分FW後藤三知)
FW/ 吉良知夏、荒川恵理子(72分加藤千佳)
SUB/ GK池田咲紀子、MF柳田美幸
(試合経過) ※時間はスコアボードの時計が見えず手時計目安なので、かなりアバウトです。
前半3分、
浦和、左からクロスをゴール前に入れ、最後はMF柴田につながりゴール前からフリーでシュートは、GK船田が上方へジャンプして弾き出す。決定機を逃す。
9分、
浦和、左からMF安田が持ち上がり、DF千野を交わしてゴール前へ低いクロスを入れるが、FW荒川に合わずボールはゴール前を通り過ぎる。
18分、
千葉、浦和陣内中央からFK。キッカーMF筏井がゴール前にボールを入れ、MF千野がヘッドを合わせるもしっかりヒットせず、GK山郷が難なくキャッチ。
22分、
千葉、FW深澤が、左から交わしてエンドライン際からペナルティエリア内に入り、ゴール前にクロスを送るが、浦和守備陣が付いてシュートを撃たせず。
23分、
浦和、左から持ち上がり中に折り返し、受けた選手が後ろに戻したところに、MF猶本がグラウンダーのシュートは、威力なくGKがキャッチ。
28分、
千葉、MF筏井が、中央をドリブルで突破しようとするもDF高畑がカット。その際、筏井の足が上がり警告を受ける。
41分、
浦和、DF高畑からの前線へのフィードに、FW荒川が受けて右から一気に持ち上がり、ゴール前右角でGK船田と1対1。荒川のシュートは至近でブロックされ決定機を逃す。
後半6分、
浦和、MF柴田の右からのクロスに、MF安田がヘッドを合わせるも、ゴール左へ外れる。
35分、
千葉、カウンターから、MF筏井がゴール前左からシュートは、左上外に外れる。千葉の決定機
39分、
浦和、左サイドでDF和田→MF加藤と渡り、加藤はDFをうまく交わして振り切り、前方のFW安田に渡すと、安田はフリーな状態で左から持ち上がり、前に出て来たGK船田をかわしてゴールへ流し込む。ゆっくりゴールへ迫るボールに、千葉DFが追いすがるも届かず、しかしボールはゴールポスト右脇をかすめて外れる。
この試合最大のチャンスを逃す。
終了間際、
浦和、サイドからの攻撃、コーナーキックからと攻め立てるが、ゴール前をブロックされ、じゅうぶんなシュートにつながらず、試合終了。
(試合について)
浦和は、試合序盤からFW荒川選手のポストを中心に左右へ展開。
ポゼッション優位に試合を進めパスを回して行くも、千葉の守備陣に押し戻されることが多く、なかなか突破口が見出せません。
千葉の最終ラインを抜け出すスルーパスに、前線が受けてもことごとくオフサイドに引っかかり、チャンスを逸する場面が目立ちます。(千葉の間接FKは7回でした)
何度も得たCK(9回)やFK(計17回)の機会からゴールに迫りますが、押し込めず撃ち切れず潰えた場面を繰り返しました。
千葉は、守備から入る意識が高く徹底していたと思います。
序盤、浦和の攻撃に押し込まれ、連続してCKを与えるなどピンチを凌ぐと(浦和は先制しておきたかった…)、浦和のポゼッションに対するプレッシャーが次第に効果を強め、攻撃は容易に前へ運べません。
浦和の最終ラインのボール回しに、FW深澤、清水選手をはじめ、MFを含めた2、3人が、常に執拗に襲い掛かります。
浦和DFは、チェイシングに窮して左右に振りながら糸口を探す、MF猶本選手などフォローに下がって受ける、そこにまたプレッシャーが掛かり、横パスか後ろへ戻す。FW荒川選手も自陣まで戻ってくさびになる場面もあり、下げられた浦和は、ボールを保持しているものの、前に出そうにも有効に繋がりません。
左からMF安田選手が持ち上がりきっかけとなり、FW吉良選手が突破を試みようとも、狭山戦のように崩してフィニッシュまでには至れませんでした。
決定機は2、3回ありました。しかし多くの時間、千葉の積極的な守備に対しリズムをつかめなかったと見受けました。
過去、千葉との対戦時、膠着して苦戦となる同じパターンにはまったともいえます。
(千葉の印象)
千葉のCBの高橋選手と河村選手の集中力は、最後まで素晴らしかったと思います。
ゴール前で身体を張って浦和を封じました。
特に高橋選手が、積極的に前に出て攻撃の芽を摘む働きは効果的でした。
浦和の左MF安田選手と千葉右SBの千野選手が、サイドで激しいマッチアップを繰り広げていました。
昨年から熱い攻守のバトルを展開しているホットポイントであり、元千葉で現浦和の安田選手、元浦和で現千葉の千野選手、激しくぶつかり合いしばらく立てない場面も。今回も互いの意地と意地とがぶつかり合う凄みがありました。
千野選手は、たしかに抜かれる場面もありましたが、ぎりぎりまで食い下がり粘る、気持ちを感じられるプレイヤーです。千葉に来て成長しています。
浦和所属時にはまったくといっていいほど出場機会がなく失意もあったことでしょう。千葉に来て再生したぶん、やはり闘志を燃やす相手は浦和に違いありません。
浦和→湯郷を経て今季から千葉の選手となった右MF保坂選手は、上体ががっちりして以前より逞しくなった印象です。相変わらず軽快な動きでフル出場、状態は充実しているのでししょう。
元INAC神戸、湯郷ではDFの選手で、千葉ではボランチとなったMF柳井選手は、フィジカルの強さを発揮していましたし、試合時間残り10分に投入されたDF細川選手は、持ち前のロングキックを生かしてFKから、ゴール前のパワープレイを演出し浦和を脅かしました。
昨年膝に重傷を負い、長期離脱していたFW清水選手を、昨日の浦和戦に復帰戦としてぶつけてきました。
やはり終始動き回ってボールに絡んでくる、敵にとっては厄介な選手です。
千葉の上村監督には、限られた戦力の中適切な戦術で、選手たちの能力活かしている手腕の良さを感じます。
開幕戦湯郷戦でのセットプレイからの失点を、しっかり修正しての無失点。今回は数多いCKやFKからでも、破綻なく守り切りました。
浦和戦にかぎっていえば、いつも最善を尽くし結果を出しているといえるのではないでしょうか。手ごわいです。
(試合後、観戦された方々の感想、自分の感想。)
○選手達は闘っていたけど、チームとしても個人としても、もっと精度をあげた戦い方をしなければ勝つことは難しい。
○原因が何なのか、選手達は身を持って感じたはずだし、次の試合に向けてしっかり修正して臨んでくれると信じている。
○もっとサッカー楽しくやればいいんだけど、なんかよそ行きの感じがした。
○引き分けでOKって感じの千葉のがち守りにお付き合いした感じ。
○もっとシュートに行く意識がほしかった。
○後藤三知選手の途中起用をもっと早めて機能させてほしかった。(残り6分からの出場)
○荒川選手は、守備的にのぞんで来た相手には、疲労が出る後半から起用のほうが効果的かも。
○こういう試合に柳田選手のベテランの力をみせてほしかった。
○庭田選手の安定感、柴田選手の切り込む鋭い動きがいい感じ。
○和田選手初出場、よいパフォーマンスで今後も期待できる。
○悔しくない選手なんか一人もいない。次は頑張ろう、やってやれ!勝ち切る強さを身につけよう!
~千葉の上村監督が、湯郷との開幕戦後、以下のように宮間選手を評していました。
「宮間選手は流れが悪い時、瞬間的な状況判断でその流れを遮断。すべてにおいて質の高い選手でした。」
レッズレディースの選手にも、相手のペースにはまり単調なパターンに陥らず、試合の中で修正できる質の高さを望みたいです。
それができる選手たちが揃っているはずですし期待したいです。
常に全力を出し切り奮闘している選手たちには、今シーズンこそ、いい思いをしてもらいたい!
次節28日はいよいよホームでの開幕戦、埼スタでの伊賀FC戦です。
まだまだこれから選手に応援も奮起して、1試合1試合大事に勝利を目指してまいりましょう!