高校女子サッカー改革。夏総体、冬選手権
(ニッカンスポーツ:9月27日)
http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20110927-841098.html
高校女子サッカーが、来年度から2度の全国大会を行うことが26日までに分かった。
2012年に北信越かがやき総体(7月28日~8月20日)に、女子サッカーが正式加盟する。
これに伴い、これまで夏場開催だった女子の高校選手権は、冬季開催が有力となった。
全国高体連理事会で正式決定する見込み。
育成世代の環境整備、競技人口の裾野拡大へ、まずは高校女子サッカーが大きな改革に乗り出す。
高校女子サッカーの唯一ともいえる全国大会は、毎年7月下旬に静岡県磐田市内で集中開催されてきた高校選手権だけだった。
ただ、この時期は総体と重なるため、これまで総体に女子チームが参加することはできなかった。
しかし、女子サッカーのインターハイ新設により夏場の全国大会が実現することになった。
さらに、高校選手権を男子同様冬場に移行する計画が進行している。
「夏の総体、冬の選手権」
高校でサッカーを続ける環境が整えば、自然と中学生世代にも波及する。
一部の強豪校や、日テレ・ベレーザなどのクラブチーム以外の進路が、選手たちに広がることになる。
現在、東京にはおよそ40の高校で女子サッカー部が活動している。
300校にのぼる男子の1割が目標だったが、すでにクリア。
強豪校への受験の問い合わせも増加傾向にあるという。
今の中高生は来年のロンドン五輪以降の代表選手に育つ可能性を秘めている。
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全国高校選手権大会は、各地区から代表32校が、今夏もトーナメント戦で競われ、東北第1代表(宮城県)の常盤木学園高校が優勝しました。
男子の高校選手権のように、各都道府県代表のチームが出場には到底及ばない現状、女子サッカーが盛んな地域とそうでないところでは、レベルの格差は歴然です。
宮城、静岡、鹿児島といった県や関西、関東地方に偏ってトップレベルの名門校があり、各地から有望な選手たちが良い指導を受け成長するために集う、送り出す親御さんたちにとっては本当に大変なことでしょう。
今後各地に、地元に根ざした強豪校が台頭していくことでの活性化は必要だと思います。
今夏の全国の予選を勝ち抜いた32チーム、内訳は、北海道2/東北4/関東7/北信越2/東海4/関西3/中国3/四国3/九州4 でした。
全国大会を目指す高校が増えることにより、これから変化していくでしょうか。
(※写真は、昨年全日本女子選手権で旋風を巻き起こした常盤木学園高校が
準決勝まで勝ちあがり、INAC神戸と対戦する直前のもの。)
高校選手権が冬季開催に移行した場合、毎年12月はじめから元日まで行われる全日本女子サッカー選手権に、地区代表として出場していた高校の参加はどうなるのでしょう!?
昨年は、常盤木学園高・聖和学園高(宮城)、福井工業大福井高、藤枝順心高(静岡)、北海道明清高、神村学園高(鹿児島)の6校もの高校が全国大会に出場していました。(なでしこリーグや大学も含めた32チーム中)
また年明け早々には、毎年全日本女子ユースU-18選手権(2011年1月3日~1月8日)が行われています。
今年は全国から14校が参加、同年代のクラブチームも参加するハイレベルな大会です。(今年は日テレ・メニーナが優勝・全16チーム中)
いずれも、高校年代からトップレベル相手に修練が積める貴重な機会です。
常盤木学園高出身の熊谷紗希選手(20才)や田中明日菜選手(22才)が、若年ながら代表試合で活躍できるのは、高校年代からこういった大きな大会を経験してきたことにも因るのではないでしょうかー
なでしこリーグでも、強豪校卒から新入団で即戦力になる選手が多くなりました。
これからのリーグと代表を担う有望選手たちが活躍しています。
裾野を広げるための改革と、従来どおりの成長できる場の継続を、うまく兼ね合いながら発展してもらいたいものです。