女子ブンデスリーガ(2011~2012シーズン)が、21日の今日からいよいよ開幕します。
日本時間18時より、開幕戦の先陣を切って安藤梢選手が所属するFCR2001-Duisbrug(デュースブルク)が、今季からトップリーグ入りしたLokomotive Leipzig (ライプチヒ)と対戦します。
今季でドイツ3シーズン目となる安藤選手、ワールドカップ優勝(W杯)で今まで以上に注目されるでしょうし、活躍が期待されます。
W杯で無得点に終わった安藤選手は、今季はよりいっそう得点にこだわりたいとインタビューではこたえています。
開幕戦、デュースブルクのエースストライカーでありドイツ代表の主力FWであるインカ・グリングス選手が、体調不良で欠場の見込みとか。
グリングス選手が欠場なら、安藤選手へ担うところも多くなり、シュートチャンスも増えるかと思います。
開幕戦から、結果を残す上々のスタートを期待したいです!
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以下は、7月12日に朝日新聞で掲載された安藤選手の記事です。
今季の活躍を願って、引用させていただきます。
~ただ強くなるために~
FW安藤梢
延長戦でドイツに勝った9日は、29歳の誕生日だった。
FW安藤梢にとって、生涯忘れられぬ日となった
「最高の試合、最高の瞬間」と振り返る120分、最後まで走り切った。
前線から相手を追い、ドイツ選手を背負ってボールをキープし、ためを作る。
この試合の最優秀選手はMF澤だったが、佐々木監督は「安藤にあげたかった」と讃えた。
164cm、57キロと大柄ではない。
ドイツ代表は背が高いだけでなく、骨太の体格。
これまでだったら、つぶされていたかもしれない。
だが、ドイツ代表にはデュースブルクのチームメートが6人もいた。
「DFも紅白戦でいつもやっている相手。平常心でプレーできた」と余裕があった。
宇都宮女子高2年時の1999年、日本代表デビュー。
筑波大進学後、2002年に日本リーグ(現なでしこリーグ)、埼玉レイナスの門をたたいた。
当時、監督を務めていた田口禎則氏(現なでしこリーグ専務理事)が驚いたのは、追求心と向上心だ。
安藤は片道2時間車を走らせて練習に来た。
最先端の科学トレーニングが出来る大学に通い続け、専門家に走り方を学んだ。
「レイナスの練習は夜だから早く着くと、車の中でよく居眠りしていた」と田口氏は言う。
田口氏には忘れられない思い出がある。
安藤が入団した年の関西遠征。
「スーツでなくていいが、それなりの格好で」と選手に告げていた。
東京駅。
安藤だけがジャージーでやって来た、今でも笑い話の種だ。
「本当に、サッカー小僧。普段はどこにでもいるような女の子だけど、試合になると、戦う顔になる」
09年になでしこリーグ得点王とMVPに。
昨年2月、ドイツに渡った。
日本に比べグラウンドが柔らかく、当たりも激しい。
当初は全身に疲れがのしかかり、背中はあざだらけだったという。
デュースブルクのスクリプスキーGMは、「最初は言葉も話せず、混乱しているようだった」と話す。
だが、オフの日も安藤が朝から来て、倉庫からボールを出して練習していた姿を何度も見た。
「日本人のまじめさの典型だと思った。コズエはプロが何たるかをよく知っていた」
08年から浦和を率いている村松浩監督は「プレッシャーを受けても落ち着いてボールを扱えるようになった。たくましくなった」と、持ち前のスピードに加え、強さも備わったと感じる。
ドイツ戦後、安藤はチームメートのFWポップとGKホルから声を掛けられた。
「チャンピオンになって」
自分を育ててくれた仲間の一言に、決意を新たにした。
「もう一回気を引き締めて、決勝まで行きたい」
~今季はよりいっそう応援したいと思います!がんばれ安藤!