2008年の年末、
東京都西が丘サッカー場で行われた全日本女子選手権準決勝、TASAKIペルーレvsINAC神戸の試合。
INAC神戸が勝利し元日国立での決勝戦に進出、敗れたTASAKIはその敗戦をもってチームとしての活動は終焉となりました。
試合後、TASAKIの応援リーダーが観客席にむかって「きょうでTASAKIペルーレは解散します…」とご挨拶されたのを今でも忘れられません。
なでしこリーグの強豪チームがなくなってしまう、寂しい光景でした。
そんな名門TASAKIは、選手の獲得に優れていて、チーム解散時には有望な若手選手が数人いました。
当時20歳の阪口夢穂選手は、もっと若い頃から注目をされていて(16歳ぐらいからもう高槻のレギュラー)、今代表で澤選手とボランチを組む不動のレギュラーにまで成長しました。
現代表にもうひとり、解散当時TASAKIだった若手選手がいます。
TASAKI入団2年目の19歳だった、田中明日菜選手です。
U-20の代表選手として活躍していただけに、チーム消滅後、どうなるのか、せっかくの逸材が潰えてしまうのか、気になっていました。
翌シーズン、TASAKIでチームメイトだったFW坂井優紀選手と一緒にINAC神戸へ移籍。
INACだとポジション争いは大変かなと思っていましたが、その後徐々に頭角を表わし始め、強豪INAC神戸のレギュラーを獲得するまでに成長し、ついには日本代表にまで招集されるに至りました。(坂井選手もDFとして再生、代表に呼ばれました)
厳しいINACの環境のもと、明日菜選手はよくがんばって登りつめて来たんだな、と、いつも感じています。
なんだか嬉しく思っています。(浦和戦ではがんばんないでね)
少し前、澤選手の特集をTVで放送したとき、INAC神戸の選手たちがみなで食事に出かけたシーンがあり、澤選手が語り始めると、明日菜選手をはじめ若い選手がみな食い入るように澤選手を見つめる姿勢が忘れられません。
一言でも聞き逃すまいと真剣なまなざしが、INAC神戸の強さの一端なんだなと思い知りました。
そんな田中明日菜選手、出番はむずかしいかもしれませんが、これからの代表選手としてよい経験を積んで活かせるように、
これからもひそかに応援していますー