黒字転換の第1歩はファンサービスから。
クラブ創設19年目で初めて赤字に転落した浦和が21日、さいたま市内の大原練習場に訪れた約150人のサポーターをピッチサイドに招き入れた。
ペトロビッチ監督は「自分のアイデアで、喜んでもらえると思ってやりました」と話した。
普段はクラブハウスに隣接するエリアでの観戦をサポーターにお願いしている。同監督は「私ができることは今日みたいにやっていきたい」と今後もサプライズサービスを続けることを示唆。
前日20日の株主総会ではクラブ創設以来初めて赤字転落が公表された。全収入の40%を占める入場料収入減が最大の要因だった。
ホーム開幕戦となる24日の名古屋戦は、約4万2000枚しか売れていない。05年以降はホーム開幕戦は常に5万人超をキープしてきただけに状況は厳しい。
トレーニング終了後、全選手がピッチからすぐにファンサービスゾーンに向かい、サイン等に応じてからクラブハウスに入った。
キャプテンのMF鈴木啓太(29)が中心になり、選手側から変更の要請をした。
今後しばらく、平日は練習直後にファンサービスに応じるスタイルを試験的に導入する予定。
GK山岸範宏は「今まではサポーターの方に寒い日も暑い日も雨の中も待っていただいていた。今日の様な形であれば、選手も練習の流れで行ける。何人かファンの方にも直接聞いたら、すごくいいと言っていただきました」と、話した。
クラブ経営のV字回復へは、ファンの関心を取り戻すことが最重要だった。
ペトロビッチ監督は「練習からこんなに足を運んでくれるサポーターは世界中探してもいません」
ファンサービスから浦和が生まれ変わる。
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数年前にはその経営手腕がマスコミで評価され、サッカーのみならず野球界からも埼スタに研修視察に訪れていたレッズが、今や2億6千万円もの赤字に転化しました。
クラブ側がファンばなれを食い止めようといろいろ画策し尽力しているのは、これまでのオフシーズンを通して見聞して来ましたが、震災の影響は大きく、本来のホーム開幕戦予定であった3月12日のガンバ大阪との試合ほどチケットは売れていない様子です。(ガンバ戦は5万人を越えていましたが)
明日から6月まではデーゲーム開催で済みますが、夏場のナイターは時間変更が余儀なくされるでしょうか。
これは浦和に限らず、どのチームも炎天下でのゲームとなれば観客減は免れないところでしょう。今シーズンの経営がさらに厳しい状況になるのは明らかです。
そんな中でも、ファンに応えようと選手たち自身が、記事にもあるとおり接する距離を身近にしようとする試みが、今までの浦和にはなかった新鮮な印象でとらえられ、好感を抱かれ始めているのは確かです。
以前よりファンにとっては接する機会が多くなり、親密度が増したという話は見聞きしています。
今後、チームの結果もとうぜん問われますが、ファンとの良い関係を繋げていけるかは大事であり、新たなファン層を拡げていくためにも、ピッチ外で草の根からの活動を精力的に続けてもらいたいです。
スタジアムのコンテンツをいっそう充実させ、様々な趣向をこらしたアイディアで集客を活性化させているのは、むしろ浦和から教えを乞うていた埼玉西武ライオンズです。
現場に立つ高木大成部長が以前に浦和フットボール通信に載ったとき、浦和から学ぶことが多いというインタビュー記事を読んだことがあります。
今は逆に、ライオンズの営業活動から参考になることはあると、埼スタと西武ドームを比較してみて実感するところはあります。
チームの成績だけに左右されない磐石な人気を確立していくためにも、外部にお伺いしていろいろと積極的に取り入れ活性化させていくことも必要ではないでしょうか。
クラブ側が既存のファン・サポーターに向けて頑張られているのはたしかにありがたいのですが、内向きに偏重してはいないかと、思うところはあります。
それにしても、ペトロビッチ監督の言動には思いやりを節々で感じます。
今年初の試合となった鳥栖戦、試合前のペトロの応援に感極まっている様子を見て、この監督は熱い思いに応えてくれる責任感が強い方だと思えました。
現状ではいきなり手腕を期待するのではなく、試合ごとに修正を重ねながらチームの状況に則したベストの力を発揮できるフレキシブルな対応力を、采配ではみせてもらいたいです。
観戦して楽しめる、リピーターになりたいサッカーを、お願いしたいです。「東北魂」仙台の逆転勝ちにはしびれましたが、
うちらには壮大なスケールを誇り繋がりあう「浦和魂」があるはず!
明日からの浦和レッズは一枚岩となってのがんばりをみせてもらいたいですね。
名古屋に勝ちましょう!!