浦和レッズレディースvs新潟レディース 雑感 | うらじょ

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■プレナスなでしこリーグ第13節;浦和VS新潟■


<試合結果>
浦和レッズレディース 3-0 アルビレックス新潟レディース
           (前半1-0)

(得点)

16分庭田亜樹子(PK)、 67分北本綾子、 78分荒川恵理子

庭田のPK、撮影はうらじょヘッダーの子↓


2点目の北本、新潟陣、左遠目(25~30m?)から右上隅へロングシュート。

3点目の荒川、ぺナルティ左前の庭田のFKから、ぺナ内左で受けた荒川が左に決める。


<メンバー>
浦和レッズレディース

GK/山郷
DF/土橋、 矢野、 西田、 熊谷
MF/岩倉(68分後藤)、 庭田、 藤田(78分岸川)、 柳田
FW/北本、 荒川(89分松田)

SUB/小金丸、 森本


アルビレックス新潟レディース

GK/大友麻衣子

DF/山本亜里奈、東山真依子、笠井香織、中村 楓 
MF/川村優理、法師人美佳(67分中村早樹)、上尾野辺めぐみ、小原由梨愛(57分山崎円美)

FW/菅澤優衣香、阪口夢穂
SUB/GK 諏訪江利乃、DF波佐谷灯子、FW佐伯 彩



16分警告 中村 楓 ラフプレイ
77分警告 中村 楓 反スポーツ行為
77分退場 中村 楓 警告2回




9月はじめから、なでしこリーグは後半戦へと折り返し、浦和は福岡・伊賀・狭山と、守備を固め失点を防ぎカウンターを仕掛けるチームとの対戦が続きました。

ポゼッションが高く守備機会の少なかった浦和にとって新潟との試合は、今季得点力が抜群に向上し攻守の総合力が高い相手を迎えることとなり、難敵になるであろうことは想定できます。


逆に新潟は、前節ベレーザ、前々節マリーゼと上位陣との対戦を経て来たぶん、浦和と対戦するにあたって抵抗感なく入っていけるのでは!?

Jビレッジのアウェーでマリーゼに初めて勝ったことは、今季新潟がアウェーで強い(5勝1分け無敗)という自信を深め臨んで来るのか!?

昨季、ホームゲームで唯一引き分けに終わった新潟。サイドからの大きな展開と突破力、中盤での球際の強さ、アイディア溢れるなミドルレンジからのシュート決定力、豊富な運動量でチーム全体が尽力する。

比較的浦和と似通ったチームカラーの互角の相手であり、今後の浦和の戦い方を占う意味でも大事な試合と私的に位置づけていました。


試合序盤から、新潟が浦和の前線への攻撃を容易に通さない守備ブロックを示し、形勢を優位に展開していきました。

浦和のサイドからの攻撃が、ここ最近の試合のようにはうまく運べず、有効な折り返しが出せません。

左サイドハーフ(SH)岩倉が、新潟のコンパクトな守備ラインにスペースを見出せず、サイドラインに張り出し前から積極的な守備をみせる右サイドバック(SB)中村楓に止められる。

新潟右SH法師人が旺盛に駆け回り、浦和左SB熊谷が対応に追われる場面も見受けます。新潟の攻勢を前に積極的なオーバーラップを仕掛けるには余裕が無い、そんな様子がうかがえました。



~と、しっかり現場で見受けておらず憶測で記事を書きそうだったので、昨夜なでしこオフィシャルTVで試合前半だけ録画を見ました。

観戦記になってませんが、以下記しておきます~



うらじょ

新潟選手一覧


(新潟)

サイドライン際での新潟の連携よい守備、右SH7番法師人が絡み23番中村楓が入りボールホルダーを囲む。

MF10番上尾野辺がボランチ位置から抜け出し、決定機を2回ペナルティエリア内で形成する。

上尾野辺と法師人の、攻守にわたるオン&オフザボールの運動量と、広範囲のカバーリングが浦和苦戦の源!?

CB(センターバック)3番笠井ーボランチMF川村ーFW9番菅沢と170cm級のセンターラインは強力、前述の上尾野辺、法師人、加えて左DF2番山本、CB4番東口、といった脇を固める選手たちのカバーリングも目立つ。


前半10分頃の浦和陣ゴール前からのリフレクトボールを、新潟MF5番川村がぺナ前からダイレクトシュートで右ポスト直撃→リバウンドを押し込まれそうになるところをGK山郷がなんとかセービング。


前半12分頃、MF川村→FW20番阪口→左前から抜け出す上尾野辺へダイレクトパスが通り、左からゴール前へ→GK山郷が飛び出し弾く→リバウンドは右に弾かれ、上尾野辺に右から追走していた法師人が詰めていて拾い、ゴールへ流し込むも、オフサイド。

この2本が決まって先制されていたら、試合はどうなっていたかー


後半12分に左SH25番小原から18番山崎に交代。

これは浦和にとっては助かった!?左前から有効な飛び出しと精度ある折り返しを入れシュート力も備えるテクニカルな小原がいなくなったことは、ケアの負担が減じていたはず。

その後の山崎からは、サイドから脅かされる場面が見受けなかっただけに大きい。

(山崎は右SBでは?不可解でもありました)


阪口はたしかに代表クラスの選手であり、特にボールキープ力に長けてパス出しのセンスは見事だが、終始2トップの一角として起用するのはどうでしょう!?

周囲を活かし2列目から追撃するプレイスタイルの印象を抱いてます。両ウィングから、もしくはトップ下の起用のほうが危険な存在に思えます。

たしかに、本来のFWである8番大石、11番口木、22番小山がすべて故障で長らく出れない事情、阪口の強さを買ってのFW起用が続いているでしょうか。


前線から口木・小山らの間断ないチェイシングとポストの菅沢、中盤に上尾野辺・川村・阪口・小原が居並ぶ様相の、マリーゼ型の4-3-3など攻撃的な布陣は、さらに個々の能力を活かせそうだと、私的に思ってます。

(阪口・小原を3トップのウィングで起用するのもアリ!?)


戦力補強に長け、わずか数年で急速に力付けている新潟は、まだまだ若いチームであり、熟成されていく今後が脅威に感じます。


うらじょ

浦和ladiesHP

(浦和)

やはりサイドから、有効な攻撃が封殺されていたぶん、試合を通して決定的なフィニッシュにはなかなか至れなかった。

以前からMF7番岩倉が起用されサイドで目立たない試合は、苦戦あるいは結果が悪かったことがほとんどの印象。


各対戦チームの対策は迅速に浸透しているだろうか、今では追われる身になった浦和にはどのチームもじゅうぶんに警戒して臨んで来るのが、今年はいっそううかがえる。


ただ新潟というチームは、以前から浦和の泣き所をよく知っている。

対峙する新潟DFのパワーバランスが同等で、さらに守備的にしっかりマークされるのであれば、ブレイクする手段は容易でなくなってきている。

サイド、前線での連携に、浦和らしい崩す形を出すことが出来なかったのは、最終ライン~守備的MFへのハイ・プレスが繰り返され、全体が下げられ前方へのパスディスタンスが長くなっている。または全体がコンパクトに同居しているので受け手が出し所に窮する。浦和の攻撃の連続性が絶たれていた。


新潟ペースにハマれば、高い位置からの速攻、バイタルに空いたシュートレンジからミドルを被弾する。

今回は、裏を取られスペースも突かれていて、フィニッシュ寸前で防ぐ場面も多く見受けていた。



しかしながら、殊勲だったのはDF3番矢野の最後の砦でしょうか。

サイドから入ってきても、ゴール前で身体を先んじて決定的を防ぎ新潟の多くのチャンスを潰す。徹底してフィニッシュを許さなかったのは大きいです。

同じくセンターバックを組むDF12番西田が積極的に前から潰しにいけるのも、矢野のバックアップがあってこそ。

攻撃の出方を読む先見力、1対1の強さ、あらためて矢野の集中力の凄さを認識できました。


残り5試合で、どれだけ相手の攻撃を内で切って防いで行けるかー

センターバックを組む矢野と西田に担うところは、試合毎に増していくでしょう。

13節を終え6失点と、昨年の21試合13失点をしのぐ堅守をみせているのは、やはり浦和が守備をベースにして築いてきた今があるわけで、少しも揺らいではいない。2006年から改善され受け継がれて来ています。



今の浦和のGK1番山郷ーDF矢野ーMF18番柳田ーFW28番荒川というセンターラインがしっかりしているのは、拮抗した試合になればなるほど頼もしく思えます。

試合毎にメンバーの入れ替わりが激しい今季ですが、この百戦錬磨の主幹線は不動です。


リーグヤマ場の10月、さらなる期待をこめたいと思います。


うらじょ


※新潟の中村楓選手は、岩手県盛岡市厨川中学出身。→常盤木学園高校

浦和の林勇介選手は2学年上で同じ中学。