近畿大学卒業式
キングコング西野亮廣のスピーチ『世の中に失敗など存在しない』全文③
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西野
「想像してください。

僕たちは今この瞬間に未来を変えることはできません。
そうでしょ? 『10年後の未来を、今、この瞬間に変えて』と言われても、ちょっと難しい。

でも、僕たちは過去を変えることはできる。

たとえば、卒業式の登場に失敗した過去だったり、
たとえば、好感度が低い過去だったり、
たとえば、アホな相方を持ってしまった過去だったり、
たとえば、友達と一緒に恥をかいてしまった過去だったり。。

そういった過去を、たとえば僕の場合ならネタにしてしまえば、あのネガティブだった過去が俄然、輝き出すわけです。

『登場に失敗して良かったな』と思えるし、
『嫌われていて良かったな』と思えるし、
『相方がバカで良かったな』と思えるし、
『友達と一緒に恥をかいて良かったな』と思える。

僕たちは今この瞬間に未来を変えることはできないけれど、過去を変えることはできる


西野
「これから皆さんは社会に出ます。
様々な挑戦の末、
最高の仲間に出会えることもあるでしょうし、
最高のパートナーに巡り会えることもあるでしょうし、
最高の景色に立ち会うこともあるでしょう。

一方で、

涙する夜もあるし、
挫折もあるし、
傷を背負うし、
言われのないバッシングを浴びることもあるでしょう。
挑戦には、そういったネガティブな結果は必ずついてまわります。

でも、大丈夫。

そういったネガティブな結果は、まもなく過去になり、そして僕らは過去を変えることができる。

失敗した瞬間に辞めてしまうから失敗が存在するわけで、
失敗を受け入れて、
過去をアップデートし、
試行錯誤を繰り返して、
成功に辿りついた時、
あの日の失敗が必要であったことを僕らは知ります。
つまり、理論上、この世界に失敗なんて存在しないわけです。

このことを受けて、僕から皆さんに贈りたい言葉は一つだけです。


挑戦してください。


小さな挑戦から、世界中に鼻で笑われてしまうような挑戦まで。
皆さんにはたくさんの時間があるので、たくさん挑戦してください」

西野
「一応、絵本作家もやっているので、最後は絵本の話でまとめます。

今、『チックタック ~約束の時計台~』という絵本を作っています。時計を舞台にした物語です」


西野
「時計の針って面白くて、長針と短針が約1時間ごとに重なるんです。1時5分頃に重なって、2時10分頃に重なって…毎時重なるんですけど、でも、11時台だけは重ならないんです。
短針が逃げきっちゃう。
二つの針が再び重なるのは12時。

鐘が鳴る時です。

何が言いたいかと言うと、『鐘が鳴る前は報われない時間がありますよ』です。

僕にもありましたし、皆さんにも必ずあります。
人生における11時台が」

西野
「でも大丈夫。

時計の針は必ず重なるから。
だから、挑戦してください。

応援しています。頑張ってください。

僕は、少し先で待っています。
いつか一緒にお酒を呑みましょう。

卒業生の皆様、御家族の皆様。
本日は、本当におめでとうございます。

キングコング西野亮廣でした」

会場
(拍手)


2019年3月23日(晴れ)
近畿大学卒業式
ゲストスピーカー:西野亮廣(キングコング)

【完】

12. 3
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