近畿大学卒業式
キングコング西野亮廣スピーチ『世の中に失敗など存在しない』全文②
(前回まではコチラ→)
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西野
「ここまでは、チームの自己紹介です。そして、ここからが個人の自己紹介になるわけですが…好感度は低めです」

会場
(笑)

西野
「街中で『キングコング西野さんですよね?』と声をかけられたので、『あ~、どうもどうも』と手を差しのべると、『大丈夫』と断られたりします」

会場
(爆笑) 

西野
「声をかけられて、フラれたりします。つらいです」



西野
「相方はキングコングの梶原雄太です。
最近だとYouTuber『カジサック』として頑張っています。とても頭の悪い男です。
バカです。今からカジサックの悪口を言います

会場
(笑)

西野
「以前、飛行機に乗った時に、あのバカが僕の前の席に座って、離陸後まもなくリクライニングをバーン!と倒してきたんです。チビで体積も少ないのくせに、目一杯倒してきやがったんです。
当然、コッチのスペースは狭くなるわけじゃないですか?

ほんのりムカついたのですが、でも、まぁ、椅子を倒すことは禁止されているわけではないし、なにより、『お疲れで寝るんだろうなぁ』と思って、ちなみに、前の席を覗いてみたら…
あのバカ、倒した椅子にもたれずに、前の机を出して、うつぶせになって寝てやがったんです」

会場
(爆笑)

西野
「あのバカの背中にムダなスペースが発生しているんです」

会場
(爆笑)

西野
「椅子を倒すのなら、もたれろ!
うつぶせになるのなら、リクライニングを戻せ!

私、腹が立ってしまってですね、寝ている彼の頭頂部にペットボトルの水をチョボチョボっとかけたんです。
でも、全然起きない。

一滴かけても起きない。五滴かけても起きない。10滴、20滴かけたら、もう頭がビチョビチョになって、そこで、ようやくあのバカがバッと飛び上がって起きて、濡れている自分の頭を押さえて、呟きやがったんです。『やってもうた…』」

会場
(爆笑)

西野
「やってもうた? こんなところ(頭頂部)、やってまいます? ココ(股間)なら、まだしも。
本当にバカです」


西野
「同期には、ピースやノブシコブシ、とろサーモンやダイアンなど、才能のある面々が揃っております。その中でも、昔から、よく一緒に遊ばせてもらっているのがNON STYLEの石田君ですね。
ここからは、彼と正月にUSJに行った時の話です。

お正月ということで、USJに行く前に初詣に行って、『いい結果が出た方が、何でも命令できる』というルールを設けて、おみくじを引いたんです。
すると、僕が大吉で、彼が大凶を引くという圧倒的な結果が出て、晴れて、僕が彼に命令できる権をゲットしたわけです。

その流れでUSJに行き、『ウォーターワールド』の水上ショーを観に行ったんです。
ご存知ですか? ウォーターワールド。
あれって、ショーが始まる前に、観客席を二つに分けて『声出し合戦』をおこなうんです。
で、声が小さかったチームの代表者1名が罰ゲームで水をかけられる」


西野
「僕、それを事前に知っていたので、石田君を最前列に座らせて、自分は最後列に座って、『LINEで僕が指示を出すから、僕の指示どおりに動け』と、ここで“命令できる権”を使ったんですね。

そして、声出し合戦が行われて、結果、僕らのチームが負けて、キャストさんが『負けたチームの代表者、出てこーい!』と言うわけです。

ここだ、と思って、『今だ!前に出ろ!』とLINEを送ったのですが、石田君というのは本当にピュアな男でして、お客さんとして純粋にショーを楽しんでしまって、まるでLINEに気がつかない」

会場
(笑)

西野
「何度、LINEを送っても、まるで気がつかない。そうこうしていたら、大学生の男の子が『僕、いきまーす』と前に出ちゃった。
これで、『水をかける人』『水をかけられる人』『水をかけられる人を押さえる人』といった感じで、罰ゲームの役者は揃ったわけです。

そして、まさかの、そのタイミングで石田君がLINEに気づいて、画面を確認するやいなや、ファ~と前に出ていっちゃったんです」

会場
(笑)

西野
「客席は騒然です。『石田だ!』『NON STYLEだ!』それより何より、『なぜ、このタイミングで!?』」

会場
(爆笑)


西野
「M-1チャンピオンが公衆の面前でスベリ散らしているわけです。僕もビックリしました。だって、こんなタイミングで出ていっても、もう役割がないんだもん。
『おいおい、石田。どうするんだ?』と思いましたよ。そしたら、彼…
『水をかけられる人』がいて、
『水をかけられる人』がいて、
『水をかけられる人を押さえる人』がいて、
『水をかけられる人を押さえる人を押さえる人』をしたんです」

会場
(爆笑)

西野
「押さえる人の後ろにまわって、なんとなく、押さえる人の肩に手をあてているんです。もうワケが分からない。客席はパニックです」

会場
(笑)

西野
「でも、罰ゲームをしないことにはショーが始まりませんから、仕方がない。水をかける人が『くらえ~』とバケツ一杯の水をかけるんです。

そしたら、あれはきっと、耳打ちされていたんでしょうね。『水をかけられる人』が頭を下げるんです。で、本来であれば『水をかけられる人を押さえる人』に当たってオチがつくハズなのですが、その人の後ろには、絶賛ゲロスベリ中のNON STYLE石田がいる」

会場
(笑)

西野
「『ここでNON STYLE石田くんに花を持たせてやらないと』ということで、なんと『水をかけられる人を押さえる人』が機転をきかせて、頭を下げてくださったんです。

そしたら、石田くんもビックリして、一緒になって頭を下げちゃった」

会場 
(爆笑)

西野
「そのまま水が明後日の方向に飛んでいって、誰も濡れない。被害者ゼロ」

会場
(爆笑)

西野
「大事故です。酷い有り様でした、ホント。

で、このままフザけた話を続けたいところなのですが、そろそろ先生方に怒られそうなので、ここから、イイ感じの話をします…」


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