おはようございます。
東京は26度まで上がる予報です。
初めてお越し頂いた方はこちらからどうぞ
「伝える」に関連する記事のみご覧いただく場合には
タイトルにNo.が振ってあるものを順にお読みくださいませ
「アニサキス」関連記事は
右下のテーマ「アニサキス」をクリックでまとめてご覧になれます
携帯の方は「テーマ」をクリックで一覧が出ます
テーマ別 記事目次はこちらからどうぞ
この2週間で「アニサキスアレルギー」について、3件のコメントやご質問をいただきました。
みなさんが仰ることで共通しているのは、情報がない、ということです。
少し長くなりますが、私が知り得る範囲でお答え出来ることをここで整理しておきます。
参考になりましたら幸いです。
アレルギー反応について
「アレルゲンを摂取してから何時間ぐらいでアレルギー反応が出ますか?
反応を繰り返すと、即時性になったり食べられない範囲が広まりますでしょうか?」
私の場合、1回目の反応は約10時間後、2回目の反応は約12時間後、でした。
摂取した量などにもよるのかもしれません。
一般的には、2時間程で、数時間で、という表現が多いですね。
アレルギー反応を繰り返す、は、抗体価が上がっているのにアレルゲンを入れ続けてしまっている状態ですから、原因がわかっているのでしたら、何回までは大丈夫というような、頻度の問題ではないと考えたほうがいいと感じます。
アニサキスアレルギーは、アナフィラキシーになる場合もあるとされています。
自覚症状として言えば1回目で起こることもあり得るのです。
そう考えると、徐々にならいい、ではなく、抗体価が下がってくるまでは、除去が基本だと私は思います。
アレルギーの反応は、場合によっては大袈裟でなく命を奪うこともあり得ることを、頭の隅に置いておくようにしていますよ。
心配でしたら、アレルギー科の医師に相談しましょう。
サプリメント・薬について
「EPAやDHAは市販薬か医師処方か」
私の場合は、市販のサプリメントを摂っています。
サプリメントの材料に魚が使われているので、最初は間をあけたり、状態を確認しながらの服用でしたが、魚の状態からかなりの処理を経てサプリメントになっているからか、一年ほど摂り続けた現在までに反応は出ていません。
「ロトリガという処方薬をご使用の方はいらっしゃいますか」
ロトリガは、脂質異常症(血液の中の脂肪分の濃度が一定の範囲を超えた状態・高脂血症と呼ばれていた症状)の方に処方される薬のようです。
気になるようでしたら、薬局にいる薬剤師さんにご相談されることをお勧めします。
処方箋を書くのは医師ですが、薬の専門性で言えば、薬剤師さんの方が詳しいことが少なくないように感じます。
かかりつけでなくても、近くの薬局の薬剤師さんに相談することもできます。
丁寧に教えてくださいますよ。
それに関連して…
アニサキスアレルギーと診断された時に「EPAやDHAをサプリメントなどで補った方がいいですよ」と医師から言われた方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?
私は言われませんでした。
別の統合医療の医師に、身体のだるさをご相談した時に、EPAやDHAは魚以外のものでは補いにくいものなので、サプリメントで補うとことを勧めていただき、そこから初めてサプリメント探しをはじめました。
魚をすすんで食べない方も少なくない中で、EPAやDHAをどの程度まで必ず補給しなくてはならないものなのか、の度合いははっきりわかりません。
ただ、私の実感として、アレルギーになる前に、魚を頻繁に、好んで食べていた方が、アレルゲンに触れる回数の多さから、アレルギーになる可能性は高いのではないかと思っています。
となると、魚を積極的に食べない人よりは、EPAやDHAを日常的に摂ってきた方が、突然摂れなくなることで、身体の変化は感じやすくなるのではないか、と、想像します。
私の場合は、頭がすっきりしづらい、疲れが取れにくいと感じる、でした。
もちろん、その全てが魚介を絶ったことだけが原因とは言い切れないことも付け加えておきます。
魚粉・節系の出汁について
「数ヶ月前にアニサキスアレルギーと診断されました。食品表示に魚粉があればOUTで、インスタント食品、ドレッシング、焼肉のたれ、スナック菓子などにも入っています。麺つゆも使えません。
必ず食品表示を見て買い物をしていますが それでも背中、腹、二の腕などにバババババ~~と出ます」
「今のところ鰹節、鯖節、鮭節から製造された液体出汁や顆粒のホタテ出汁は大丈夫でした。気づかずに食べてしまった、ピーナッツ海苔せんべいに入っていた鯖節の粉で反応してしまいました」
出汁は大丈夫、というお声はこれまでにもいくつかありました。
私も現時点では、何節でも出汁は反応していません。
魚から出汁になるまでには、蒸したり、燻したり、乾燥させたり、かなりの手順を踏んでいるので、万一材料となる魚にアニサキスが触れていたとしても、そのエキスすら無くなるのか、物凄く薄まるのかで、反応しにくいのではないか、と想像します。
同じ理由で、鰹節も私は今のところ反応なしです。
魚粉は私も避けています。
形状なのか、魚の状態がある程度の大きさで存在していると、怖いと感じますね。
同時に確認しておかなければならないと思うのは、魚自体のアレルギーの有無です。
鯖節で反応した、で考えられる原因は、
・原料の鯖にアニサキスが触れていて残っていた
・鯖のアレルギーがあって(アニサキスとは関係なく)鯖自体に反応した
・そのスープに入っていた鯖以外の何かにアレルギーがあって反応した
私の場合は、鯖、イカ、鯵など、魚のアレルギーは調べた結果ありませんでした。
ですから、魚を摂取して反応すれば、その魚にアニサキスが触れていたのだな、とわかります。
でも、鯖とアニサキスの両方にアレルギーのある人がいないわけではありません。
自分が何に対して反応するのかを、少し幅広く調べておくことをお勧めします。
もうひとつ加えると、アレルギーの専門医でしたら入れてくださるとは思いますが、ヒスタミンも抗体価検査の項目に入れてもらうといいかもしれません。
鰹、鯖、鰯、秋刀魚、鯵、マグロなど、ある成分が多く含まれる魚の鮮度が落ちていくと増える物質で、これに反応することがあります。
ヒスタミン食中毒について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130677.html
魚を食べてアレルギー反応が出た場合のアレルギー検査は、
反応が出る前半日~1日くらい前までに食べた魚、アレルゲンとなることが多いエビカニや青魚など、ヒスタミン、アニサキス、あたりの抗体価を調べる項目とするのではないかと思います。
養殖なら大丈夫?
「養殖の魚にはアニサキスがいないと聞きました」
養殖の方法にもよるのではないかと思います。
例えば小さな鰯やオキアミなどを餌として与えて育った場合に、餌である鰯やオキアミにアニサキが寄生していたら、海の中と同じ状態になるのでは、と想像します。
あくまで想像です。
「気分はロシアンルーレット。日々人体実験です」
お気持ちお察しします。
本当にそうですよね。
目に見えないものを、触れている可能性があるから除去する、は、実際になってみるとかなり厄介です。
でも、自分の体がアニサキスに対してアレルギー反応を起こす状態になっているんだなとわかったことは、体を守るための重要な情報を得ることが出来たと考えて、抗体価が下がってくるまでは、避けるべきものは避けながら、安全に食事をしていくしかないですものね。
診断には至っていないけれどアニサキスアレルギー、という方がまだまだいらっしゃるのではないかと思います。
少しでも正確な情報と、自分以外の人の実体験を知ることで、理解が進むといいなと思います。
多くの方がこのブログにたどり着いてくださり、ありがとうございます。
これまでお伝えしてきました内容は、国立感染症研究所、厚生労働省、東京都保健局などの情報と、私が取材で専門家にお聞きした内容と、自分自身の経験に基づいた範囲で知り得た情報の中からお答えしています。
また新しい情報が出てきましたら、このブログでお伝えしていきます。
国立感染症研究所 アニサキスアレルギー