おはようございます。

 

建国記念の日です。

国民の祝日に関する法律によると「建国をしのび、国を愛する心を養う」日、だそうです。

 

 

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「10万個の子宮」〜あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか〜

の、感想を、昨日の夜からずっと言葉にしてみているのですが、何をどのように伝えたらいいのか、頭がぐるぐるしています。

 

 

 

著者であり、医師・ジャーナリストでもある村中璃子さんは、この本の中で1つ1つの事柄について、情報が出た経緯、理由、状況、確認、裏どり、矛盾、指摘、など、とても丁寧に示されています。

 

なぜ、ここまでの調査とデータとを積み重ねなければならなかったのか。

医師でない人でもおかしいと感じることが、なぜ、明確に淘汰されないのか。

 

 

この本を読むと、なぜこのようなことが起きるのか、理解に苦しむことがいくつも出てきます。

 

そして、医師として客観的に見ようとする行為を、正しい情報を明確に声に出し、間違った情報を丁寧に訂正していこうとする行為を、なぜこうも阻まれるのだろうか、とも感じます。

 

 

 

その具体的な例については、ぜひ本を読んでみていただきたいと思います。

これらのことが許されてしまっている理由は何なのか。

 

 

 

 

国として、このワクチンを導入しようと決めたのは、本来、国民の生命を守るためであるはずです。

どんなワクチンにも副反応はあり、その案内もしています。

 

 

 

現在、子宮頸がんワクチンは、

「積極的な接種勧奨を一時的に差し控えるべき」とされ、積極的な勧奨はしていないが、その有効性と副反応をよく理解した上で、摂取するかどうかを決めてください、となっています。

 

 

このような↓案内です。

HPVワクチンの接種を検討しているお子様と保護者の方へ(厚生労働省)

子宮頸がん予防ワクチンの接種を受けるみなさまへ(厚生労働省)

※HPVワクチン、子宮頸がんワクチン、子宮頸がん予防ワクチンは同意です

 

 

 

厚生労働省は、

「HPVワクチン接種歴のない方においても、HPVワクチン 接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を有する方が一定数存在したこと、が明らかとなっています」

 

としながらも、

「因果関係は不明ながら、持続的な痛みを訴える重篤な副反応が報告されて おり、その発生頻度等について調査中」で、

 

 

『接種した方がいいことはわかっていますが、積極的には勧めませんので自分で判断してください』という状態が続いています。

 

 

つまり、副反応ではないか、とされているものが、思春期にワクチン接種とは関係なく起きる症状ととても似ていて、その多くは心的なものが引き起こす身体の症状であるけれども、絶対に副反応ではない、とは言い切れない。

 

ので、足踏みします・・・。

何かに配慮しているのか。他に何か引っかかることがあるのでしょうか。

 

 

 

 

一方で、私が今 小学生で、リンクを貼ったような案内を渡されて、

「ワクチンを接種するかどうかは自分で決めてください」と言われたら、どうするだろう。 

 

 

小学生で、性行為経験前に接種することが重要なワクチンを、何をどのように判断すればいいのか、自分だけで答えが出せるだろうか。きっと周辺の大人たちの理解度や意見や思い込みに、左右される可能性が高いと想像します。

 

例えば、国が「あなたの体を守るために接種してください」と決めたのなら、それを信じて接種するでしょう。

「学校で受けられますが、受けるかどうか、保護者と相談して決めてきてください」と言われたら、

「先生はどう思いますか?」の質問にどのように答えるのだろう。

選択するための誘導にならないように、教師は意見を言えないのだろうか。

家に持ち帰って、親は判断出来るだろうか。

 

 

日本産科婦人科学会は、このような声明を出しています。

日本産科婦人科学会平成29年12月9日 HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種の早期の 勧奨再開を強く求める声明

 

 

 

「多少の副反応はどんなワクチンにもあるんだし、接種した方がメリットが大きいんだな」と思えたので接種した後、痙攣などの症状が出て、本人は苦しくて、明らかに接種後からその症状は出始めた。として、

 

「ワクチンのせいじゃなくて接種していなくても症状が出た可能性が高いんですよ」の説明を「そういうものなんですね」って、受け入れられるためには、

少なくとも接種前に、ワクチンの副反応に加えて、年齢的に同時期に発症する可能性のある症状についても、前もって教えてくれていることって必要だと思うのです。

 

それは、実際に接種を始めてみてわかったことなのだとしたら、今後説明の範囲を広げて理解を求めていくことは必要ではないかと思います。

同時に、性教育をどのようにしていくか、にも大きく関わります。

 

 

 

「国としてはいいと思うんだけど、積極的には勧めないから、するかしないかは自己判断でお願いしますね」では普通の人は困ります。

 

「国としては勧めますが、それでも不安な方は、強制ではありません」

では ダメな理由は何でしょうね。

 

 

 

医師でありながら、ジャーナリストとしての取材力と言葉を持ち、粘り強く形にされた村中さんの声を聞いて、賛成か反対かだけでなくて、何が起きているのか、どのように考えていくのかを、自分ごととして考えさせられました。

 

 

 

勧めるでも止めるでもなくて、ある意味 接種の判断が保護者に任されている今だからこそ、特にお嬢さんを持つ保護者の方に、情報のひとつとして届くといいなぁと思います。