PEEK冠の所感 | 新潟市西区小針の歯科 西原歯科クリニック

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こんにちは。


私もかれこれ

臨床経験30年になりました。

CADCAM冠が保険導入され、

良かった点、悪かった点あると思います。

まずCADCAM冠から、

私のイメージは、

保険で白い冠ができるという事。

金属アレルギーの方にはこれ。


という面で、一歯欠損(1本の歯がなくなる)ブリッジにも適用可能ですが

強度面、技工士さんの煩わしさから少しひいてます。


しかし多数の歯が欠損した場合の固定できる被せ物は今ある強化型レジン(CADCAM冠)冠は作るサイズや強度面で落ちます。


という事で、色々調べてますが、


PEEK冠

以前にインプラントの歯に使われた事があったそうです。

聞いた話でプラーク(歯垢)がつくんだよという話です。


被せ物に適する材質や物性について真面目に考えてみたい。


少しPEEK冠とは話がそれますが

体に入る異物な訳です。

動物は歯がなくなると死んでしまうという事実を重く受け止め、置き換わる歯の存在は生命維持に取り重要と思います。


残念ながら動物で歯がなくなる事は、死を意味します。


私も日頃から歯を治療していますが、

歯の健康が損なわれている方は、やはり生命力が弱くなるなあと実感しています。歯の状況、状態が良い方はある意味健康です。


後は健康観。

これは、なかなか人の意識なので、私が言っても変わりづらいと思います。


しかしながら治療し、良くなりこれを維持したいと考えが変わる場合には、健康観が変わってくる方もいらっしゃる事は事実です。



人間の歯と置き換わる性質。


◯無害であること、

◯長く体の中にあって変化しにくい事


ポイントはこの2つ。


無害である事、

アレルギー反応を起こしてはならないと思います。

後は

☆口腔内で細菌がくっつきづらいこと、☆それにより炎症反応を起こさない事。


プラスチックはどうでしょう。


よく研磨された過不足ないプラスチックは、まあ可だと思います。


細菌を呼ぶという言い方が適切かどうかですが歯磨きの仕方にもよります。


よって、

プラスチックは、呼びやすいと考え

歯磨きはきちんとするというのがお願いであります。

被せた歯では、

金属かプラスチックか、と言われれば、

金属の方が細菌を呼びにくいと思います。

日本人の多くは長年奥歯に適切に処置(←ここポイント)された金属の歯、長持ちしていると思います。


これは毎日の歯磨きや定期ケアのたまものでもありますが、素材が適切であるという事も言えます。


日本はある意味、歯科的には凄くて、


世界中にはあの銀歯と呼ばれるものは存在しません。金パラジウムでできた歯は、日本だけになります。


また、この長年歯の機能を維持して、歯の機能維持により生命力を担保してきた事実や、8020に寄与した物性の歯の素材であると思います。


しかしながら、金属アレルギーなく、機能が維持されているのは、紛れもなく健保適用の金パラジウムクラウン(インレー)です。


さて、PEEK冠どうでしょう。

確かに硬くて奥歯だけに適用される

色はアイボリー色一色です。


プラスチックの分類では、

固くて丈夫なカテゴリーに入り、またそれなりな値段。


プラーク付着については、やはりあるとみてます。


日本では金属性の冠は、金パラジウムクラウンです。

今年になり、CADCAM冠の適用範囲が拡がり、選択肢が拡がった事は良かったなあと思います。


しかしながら、どちらかの上下奥歯で自分の歯もしくは、ブリッジで咬む歯がないと、CADCAM冠は適用出来ません。


そこでPEEK冠。


私はあえて、PEEK冠を入れるか

と言われればまだ、Noです


結論的に

金属アレルギーの方には選択肢としてはCADCAM冠があれば良いかなと思います。


CADCAM冠は、10年近くになります。

大分硬さや色なども選択肢が増え、

接着も技術的に向上してきて、熟成度が増してきたと思います。


しかしながら金属の良さも捨てきれません。機能重視の方には、寧ろ金パラジウムクラウンを入れる場合もあります。


その中で難しい治療と言われる

物性の異なる歯を機能するように入れるか?と問われればNo

と言わざるを得ません。


もう少し、歯に入れていい素材というものを大事にして欲しいと考えるのが歯科医の意見です。


まもなくお盆です。


お盆でも診療しておられる歯医者さんを尊敬します。


私はご先祖様に手を合わせたいと思います。


では