技術士(生物工学部門)の雑記帳
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立命館大学主催技術士向けリカレントプログラム(第1回)

10月22日に開催された立命館大学・関西医科大学主催「技術士・技術士補向け講座 日本産業界の牽引役としてあるべき技術士の姿~リーダーとしてのスキルアッププログラム」の第1回に参加してきました(大阪商工会議所)。20数名の方が参加されていましたが、半数近くは生物工学部門ではなく、他部門の方のようでした。私は日頃、自分の分野の技術士会の行事にしか参加していないのだけれど、やはり技術士たるもの、異分野の知識も積極的に取り込んでいかないといけないなぁと反省。


第1回は再生医療に関する講演2題。1つ目は(株)再生医療推進機構 岩堀 禎廣氏の「再生医療ビジネスの将来展望」。主に歯髄バンクの可能性に関する話でした。専門用語が少なく、異分野の方にも分かりやすい話だったと思います。歯髄バンクはなんとなく知っていたけれど、てっきり歯を再生するために細胞を保存しておくのだと思っていました。でも、実際は細胞を分化させ歯を形成するのは非常に難しいそうです。むしろ、歯髄から間葉系幹細胞を取り出し、肝細胞や神経細胞を培養して再生医療に使う方が実用化は近いようでした。親知らずや乳歯などから細胞を採れるので、さい帯血に比べると取得の容易さが魅力的です。うちの子供も保管しようかな?でも、まだ会社の規模が小さいので、一ヶ月当たりに保存作業できる検体数は少ないようでした。バンクの拡大と1日も早い再生医療としての実用化を期待したいですね。

2つ目は立命館大学 諸岡晃氏の「ティッシュエンジニアリング市場の現状と将来像」。細胞自動培養装置などに関する市場動向と展望に関する話題でした。日本ではiPS細胞の研究にも力を入れていますし、再生医療の研究は最先端かもしれませんが、実用化という面で見るとかなり遅れているようです。そのため、培養装置などの市場も海外に比べると日本はかなり小さい印象を受けました。日本で自動培養装置の開発に取り組んでいる企業はぜひとも海外進出して、技術力をつけ、日本の再生医療を牽引してもらいたいです。

各講演の後は部門を問わず多数質問があり、活発に議論されていました。また、講演後は10数名の方が懇親会に参加され、部門を越えて近畿の技術士の交流を深めることができました。他部門の技術士の方のように、私も他の部会のイベントに参加しようと思いました。

第2回は11月12日、第3回は11月19日に開催されます。定員にはまだ空きがあるようなので、興味のある方はぜひ参加して下さい。

詳細は下記ページにPDFがありますので、そちらをご覧下さい。

http://www.ritsumei.jp/lifescience-renkei/index_j.html

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