こんにちは。aonoです。

 

 

皆さんは、速聴機というものを

聞いたことがありますか?

 

 

 

 

音声を何倍速かで聴くことで

頭の回転が劇的に速くなる

というものだったと思います。

 

 

私は、20年以上も前に

雑誌でこの商品を目にしました。

 

 

当時、小学生だった私は

もちろんお金も無いので

スルーしましたが、

とても引っかかっていました。

 

 

その後、高校生、大学生、

そして社会人となってからも、

数年ごとに

ふと気になってしまい、

 

ネットで検索したり

雑誌や本で見かけたり

していました。

 

 

何かで調べたところ、

当時、機械と音声プログラムで

100万円くらいしていたんじゃ

なかったかと思います。

 

 

かなり高額な商品

だったのですが、

正直に言うと、当時は

欲しくてたまらなかったのです。

 

 

私は、頭の良さに関して、

小さい頃からコンプレックスを

かなり抱いていました。

 

 

 

 

物心ついた頃から

ぼーっとしていると

よく母親から注意されました。

 

 

小学校入学時は

一人だけ読み書きも

計算もできず

廊下で立たされていましたし、

6年間ずっと劣等生でした。

 

 

しかも、仲の良い友達は

大体成績が良い子だったので

余計に劣等感が募りました。

 

 

しかし、一念発起して、

中学から真面目に

勉強をし始めたところ

成績が良くなりました。

 

 

高校へ入学してからは

学年でトップになったりして、

 

先生に贔屓されたり

少し自信もついたのですが、

そこであることに気付きます。

 

 

努力することで勉強自体は

できる様になったのですが、

頭の回転が周りの子よりも

遅いのです。

 

 

それは、日常生活の

ちょっとした場面で

強く感じました。

 

 

友達とたわいもない

雑談をしている時、

 

部活等でちょっとした

段取りについて話を

している時

 

学校の修学旅行等で

係りの役割を説明された時等々…

 

 

例えば、部活の練習中に

順番などを決めていると、

こんな会話があります。

 

 

「Aが先に~して、その後Bが~」

 

「それならAが~して、Bが~

 した後に、一旦待っておいて

 その間にCが~した方が…」

 

「それだと~だから、

 Cが~してから、Aが~」

 

 

この様な会話があると、

最初に発言した人の話は

理解できても

その後の話についていけません。

 

 

 

 

友達と雑談していても同様で、

次々と皆が発言すると

理解するのでいっぱいで

発言が間に合わない感じです。

 

 

そんな状況に、友達から

「お前、勉強だけだな」

とからかわれることも、

よくありました。

 

 

勉強ができなかった頃の

自分であれば、

逆に何とも感じなかった

かも知れません。

 

 

しかし、なまじ勉強が

できる様になり、

小学校時代とは反対に

 

「勉強できるね」

「頭が良いね」

 

等と言われていたため、

 

「自分は頭が良く

 なくてはいけない」

 

「頭の悪い自分

 には価値が無い」

 

という信念が自分の中に

出来上がっていました。

 

 

そんな私にとっては

「勉強だけだな」

という言葉は、

 

「頭が悪いな」

 

と言われている様に

感じられ、

非常に辛かったのです。

 

 

何とか頭の回転を

速くしたいと思った私は、

 

当時、本屋へ行き

頭が良くなる系の本を

見つける度に買っていました。

 

 

そして、その中には

例の速聴機を販売している

会社の本もありました。

 

 

本を読んでみて、

「早口で喋れば同じ効果が

得られるのではないか」

 

と考えた私は、

友達との会話で

できる限り早口で、

 

かつ瞬発力を意識して

話すように努めたりしました。

 

 

また、速読に関する本も

読んでみたりしました。

 

 

当時、流行り始めていた

「右脳を使う」という

キーワードにも敏感でした。

 

 

あと、何かの雑誌の裏面に

「頭が良くなるプログラム」

というものが売っており、

 

大体、数万円くらいだった

と思うのですが、

分割なら支払えると思い

思い切って購入しました。

 

 

結局、お小遣いも不定期

だった私は支払いに困り、

親に泣きつく羽目になりました。

 

母親も、さすがに

「お前…。」

と呆れた様子でしたが、

 

プログラムの内容は

大して役に立つものでは

ありませんでした。

 

 

周りから頭が悪いと

思われたくなかった私は、

友達との会話に必死でした。

 

 

友人がポンポンと言葉を

交わしている最中、

「次は何を言おう…」

とずっと考えていました。

 

 

50m走のスタートで

構えたまま合図を

待ち続けている感じです。

 

 

 

 

そして、

 

「このタイミングだ!」

と思い、

 

「あ、それ…」

と口にした瞬間、

 

別の友達が横がサラッと

会話を拾っていってしまい、

また構えなおすという感じです。

 

 

そんな状態なので、

友達といるのが

とてもしんどく感じました。

 

 

家に着くとぐったりして

一人で当日の会話を

振返りながら、

「あの時、こう言えば良かった…」

と反省会をするのが習慣に

なっていました。

 

 

もちろん、中には

のんびりした友達も

いました。

 

 

その子と一緒にいるのは

自分にとっては

非常に心地よかったです。

 

 

しかし、

校内のヒエラルキーを

気にしていた私は、

できるだけリーダー格の友人の

近くにいようとしていました。

 

 

大学へ入ってからも

状況は似たようなものでした。

 

 

入学当初はどこの大学も

部活動やサークルの勧誘で

食事会等が開かれて、

友達関係が出来上がっていく

と思います。

 

 

私は、そこでも

自分より外向的で

イケているグループに

身を置きたくて

必死になっていました。

 

 

しかし、

会話についていけず、

その場で笑っているだけで

時間が過ぎていきました。

 

 

おそらく彼らには

認知すらされておらず、

いつの間にか

自分を除いた集団が

出来上がっていました。

 

 

社会人となってからは

会議やミーティングで

話についていけないことが

多々ありました。

 

 

 

 

私は自分の会社が

吸収合併されている

のですが、

 

合併前はどちらというと

会議で発言しない社員が多く、

逆に真面目に参加している

自分がリードすることが

ありました。

 

 

しかし、吸収された後の

新会社では意見を言うのが

当たり前な文化があり、

 

やはり会話についていけない

ということが発生して

くることが増えました。

 

 

誰かが発言したら、

それについて考えている間に

別の話題に流れてしまうのです。

 

 

また、社会人になってからは

特に「優秀でなければならない」

という思考が強くなり、

 

早口でまくしたてられると

焦りであたふたしてしまいます。

 

 

「これ何で~なの?」

と早口で聴かれると

「あ、えっと、その…」

という感じで、焦って

頭がフリーズしてしまいます。

 

 

焦りクセがついて

名前を呼ばれただけで

「あ!はい!」

と過剰に反応してしまいます。

 

 

何とも、

惨めな気持ちになります。

 

 

こういった状態について、

私は「地頭が悪いからだ」

と長年考えていました。

 

 

しかし、心理学を学ぶ中で

知ったのは、

こういった特徴も資質の一つ

でしかないということです。

 

 

 

 

資質には良い資質も悪い資質も

ありません。

 

 

良い使い方と悪い使い方が

あるだけです。

 

 

私は考えながら話したり、

話ながら考えをまとめる

のは苦手です。

 

 

考えをまとめてから話を

したいと思うタイプです。

 

 

そのため、

速度が遅くなりますが

一方で、深く考えることや

分かり易く説明することは

比較的できます。

 

 

ちなみに、

これは内向型の一つの

特徴だということです。

 

 

外向型の人は話ながら

考えをまとめるのが

得意です。

 

 

一方、内向型は考えを

まとめてから話すため、

情報処理速度に

違いが生じます。

 

 

私が学生時代に

すり寄ろうとした人達は

もちろん外向型でした。

 

 

当時の私は、

外向的=理想的な人

内向的=欠点

と捉えていました。

 

 

だから、できる限り

理想に近づくために

外向的なグループに

身を置こうとしたのです。

 

 

また、社会人になってからも、

外向型の人間=できる人

というイメージを持っていました。

 

 

だから、

外向的な人物像と自分との

差分を埋めなければならない

と考えていました。

 

 

そして、

本来の自分の素材を活かす

のではなく、

外向的な人に近づく努力を

していたのです。

 

 

 

 

そのために

数えられないくらいの

自己啓発本を読み漁ったり

報われない努力を

してきました。

 

 

もし、あの頃のまま、

自分の資質について

学ぶ機会がなければ、

 

おそらく、会話術や

自己啓発系のセミナー、

講座等でもっと大きな金額と

時間を費やしていたのでは

ないかと思います。

 

 

そうして、

自分の良さを活かすどころか

薄めるようなことを続けて

苦しくて成果の出にくい

働き方を続けていたのでは

ないかと怖くなります。

 

 

もちろん、

会議で発言することを

諦めたわけではなく、

能力は向上すると信じています。

 

 

しかし、

私は自分の強みは

そこにはないことを

知っているので、

 

上司とも協議したうえで

自分なりに貢献できる

仕事をしています。

 

 

自分の得意なことで貢献

できるというのは、

以前では想像できないくらい

楽ですし、楽しいものです。

 

 

ですので、

もし、頭の回転が遅くて

自信が持てないとか、

何か努力ではカバーできない

ものでお悩みの方は、

 

自分の資質について学び、

活かす方法を考える

ということをお勧めします。

 

 

もし、何から手をつければ

良いか分からなければ、

コメント欄からご相談を

頂ければ幸いです。

 

 

最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。