隣の顏なしの眼に
ペンを突き刺して
血の華をうつとり見たい
こう腹が澁いのは
昨夜食べた彼女の
尻の肉のせゐだらう
貴女のせゐで
人閒不信になつたから
他人は消してから信じよう
わかつたやうな口を利く
君を試して
チワワのルイベ振る舞つてみる
どすんと音がして
振り返ると飛び降りぢやなくて
がつかりする夜
はねられて綺麗に
宙を舞ふ人に
蜻蛉が喰ひ付くやうな氣がした
氣持ちの惡い詩に醉つて
愉し氣にあの人の
寫眞に針を刺す
冬に埋めた屍體が
春に生き返つたら
また縊って愉しもう
イヒヒと狂人の眞似をして
すつかり氣附けば
檻の中の生活
皆殺しにしてやりたいと
思ふなら
自分が死ねば解決だ